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【リスクマと学ぶ経理⑨】減価償却費とは?|定額法・定率法の計算と30万円特例をやさしく #バックナンバー

 【珈琲のオトモのマメ知識 vol.392】

↓ 前回の内容です


↓ 一応、こちらが順番の前回の内容です


↓目次はこちら


今回の項目ですが、
それなりに複雑です…

というか内容が深いですかね
ただ、全く関係ないって方も多いです

該当があるよって場合、
これは要注意ですかね


§『減価償却費』


いつもは、まず国税庁の確定申告のコーナー
これを確認しているのですが、

今回はしません!
というのも、それだけで

とんでもなく長文になってます!?
URLは載せておくので、確認したければ…
参照:
https://www.keisan.nta.go.jp/h29yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/aramashi.html

これ、そもそも何?
って、ところから確認しましょう

文字だけを分解すると…

減価 ⇒ 価値が減った
償却 ⇒ 償い却(しりぞ)ける
費 ⇒ 費やす

まとめると…

『価値が減った分を、帳簿から却けて、その分を、費用として認識するよ』

ってことを言ってます
この対象となるもののことを、

『減価償却資産』と言います
建物や車、設備などが多いです

つまり、比較的に多額な資産のことです
これを、一度に費用にせず、

時間の経過に伴って費用化しよう
ってことが『減価償却』です

なぜ、そんなことを態々するのか?
これ、例示するとわかります


例)
車を300万円で購入
売上は毎年100万円です

一度に費用にしたとすると…

1期  100万-300万=△200万
2期~ 100万-0=100万

税率を30%とすると…

1期  損失なので、0円
2期~ 100万×30%=30万

これを6年で減価償却すると
300万÷6年=50万

1期~ 100万-50万=50万

税負担は、
50万×30%×6年=90万

一方、一度に経費にした場合は?

1期は、0円
2期~は、30万×5年=150万

差額:
150万円-90万円=60万円


60万もの差額が出ましたよね?
さらに、会計的には、

大きな資産を購入した期だけ、
大きな損失が発生すると、

期間比較可能性を失います
つまり、数値の経営貢献度が減ります…

だから、減価償却しましょう!
ってことです

では、まず“基準”です
何が、その対象になるのか?

色々と基準は細かくありますが、
もう、とりあえず“金額”で大丈夫です

『ひとつ10万円以上の資産』
これが基準です

この“ひとつ”に注意ですが、
例えば、

机と椅子、これがセットの場合、
これはセットで“ひとつ”です

根拠としては、
『ひとつで機能するか?』が基準

つまり、机のみ、椅子のみでは、
本来の目的を達成できないなら、

それは“ひとつ”ではない!
って判定になります

逆に、カーテンなどは、部屋毎など
が基準になってきます

カーテンは部屋単位あれば、機能しますよね?
そういった判定基準です


・『青色30万特例』

『あれ?30万では?』
と、思った方もいるのでは?

それは、青色申告者のメリットです!
青色申告者については、

10万以下 ⇒ 30万以下 で大丈夫です
別に、減価償却してもいいです

例えば、事業でまだ利益が見込めない…
であるならば、敢えて、一括に計上せず、

減価償却をすることによって、
長く経費にした方がメリットです


・『一括償却資産』

これ、ややこしいのと、
あまり使わないこともあり、

かんたんにだけ確認しておきます
“ひとつ10万以上20万以下の資産”

これらについては、すべてを、
“一括”してひとつの資産をして、

その総額の1/3を経費にする方法
こんなものあります

つまり、3年間で経費にするよ
ってことですが、

そもそも、30万以下なので、
ほとんど使われることのない方法です…


・『消費税は?』

金額の判定は、税込?税抜?
ってのは、それぞれの経理の方法が、

税込方式 ⇒ 税込金額
税抜方式 ⇒ 税抜金額

で判定することになります


・『耐用年数』

それぞれの資産について、
細かく償却する年数が決まってます

その年数は国税が決めることですので、
その表は、確認しておくといいでしょう
参照:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf

結構、細かく分類されているので、
何か償却資産が手元来た都度、

その確認は怠らない方がいいです
『どうせ、前と一緒だろ』

とかなると、実は、年数が違ってた
とかなると、過去の申告から修正申告が…

なんてことにもなりかねません
注意しましょう


・『償却方法』

大きく2つです
・定額法
・定率法

となってます

他にも、生産高比例法など
ありますが、そうそう活用しません

なぜなら、かなり面倒だからです
この方法は、生産の量によって、

その分に合わせて償却しよう
って、とても合理的な方法なのですが、

ってことは、その生産高の管理が必要ですよね?
しかも、その設備等毎の管理が、

そんなこと煩雑でやってられるか
ってのは、中小企業の本音って感じです

となると、先ほどの2つが主流です
それぞれのかんたんな内容は…

・定額法
 ⇒ 決まった“額”で償却しよう

・定率法
 ⇒ 決まった“率”で償却しよう

この違いとなってます
計算方法も単純です

・定額法
 ⇒ 資産の金額を耐用年数で割った金額

・定率法
 ⇒ 資産の金額を耐用年数による率を掛けた金額

耐用年数による率は、一覧があるので、
それにて、確認するといいでしょう
参照:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_02.pdf



・『新?旧?方法が違う?』

実はこれも面倒なのですが、
取得したのが…

平成19年3月31日以前?
平成19年3月31日以後?

によって、方法が異なります
これらを、それぞれ

平成19年3月31日以前
 ⇒ 旧定額法 or 旧定率法

平成19年3月31日以後
 ⇒ 定額法 or 定率法

と、表記しております
これ、何が違うのかというと

“残存価格”の認識が大きく違います
そもそも、それは何かというと、

減価償却資産は、償却を終えても、
売却価値などはあるでしょう!

という意味での価格のことです
つまり、0円になることはあり得ないよね?

ってことを表現する価格です
その価格を“旧”では“資産の金額の10%”

と、していました
それが、現在では“1円”

になりました
『そんなの売却時等に清算したらいいじゃん』

って、なったよ!ってことです
なので、経費にできる金額が

“旧”
 ⇒ 資産の金額の10%迄

“現在”
 ⇒ 1円迄

という違いがあります
因みに、この“1円”のことを

『備忘価額』と言います
忘れないように帳簿に載せる金額

とりあえず、存在はしてるよ!
っていう帳簿上の表現方法です

つまり、売却などをすると、
この1円も帳簿から消えます…


・『具体例による計算』

先ほどの“車300万円”
これで具体的に計算してみます

まず、『耐用年数』から
これ、普通車とすると…

一般用のもの(特殊自動車・次の運送事業用等以外のもの)

自動車(2輪・3輪自動車を除く。)

その他のもの = 6年

先程の表を活用して、確認してみてください
ここから、方法が2つです

因みに、旧償却方法は無視します
もう、手に入ることがないので…


“定額法”

こちらは、単純に年数で割るだけですが、
国税庁が、予め定額法にも償却率を算出してます

これは、割り切れない際に、
端数処理で誤謬を生まないためです

つまり、単純に割ったら間違い!?
ってこともあるので注意です

そうなると、計算は…

1年目~5年目
300万×0.167=501,000円

これが1年分の償却額です
因みに、上記の率の出し方は

1÷6年=0.1677777… ∴0.167
ってことですよ

ただし、先ほどの表から確認してください
その方が、間違いがないので

そして、最後の年だけ、
方法が少々違います

すでに、

501,000円×5年=2,505,000円
これは経費になっています

ってことは、

300万-2505000円=495,000円
これしか、金額が残ってません

さらに、1円、これを残す必要があるので

6年目
495,000円-1円=494,999円

最後だけ、こんな金額になります


“定率法”

耐用年数は6年で、
定率法償却率は、0.333

そして、この方法特有の概念
『定率法保証率』というものがあり

これ以上減ったら、
償却率を変えます!

ってものがあります
これは、定額法に比して、

定率法は、初期段階に多額の経費
これを計上する方法となってます

ただ、それがずっと続くと、
終盤、経費額がとんでもなく小さくなります…

それは、まずいので、
一定時点から、定額にするよ!みたいなものです

じゃ、その保障額はいくらか?

300万×0.09911=297,330円
これが償却額の下限です

1年目
300万×0.333=999,000円

帳簿価額は
300万-999,000円=2,001,000円

2年目
2,001,000円×0.333=666,333円

帳簿価額は
2,001,000円-666,333円=1,334,667円

3年目
1,334,667円×0.333=444,444円

帳簿価額は
1,334,667円-444,444円=890,223円

そして、ここからが、ポイントです!

4年目~5年目
890,223円×0.333=296,444円

296,444円 < 297,330円 ∴保障額未満

この際は『改定償却率』0.334
これにて計算します

890,223円×0.334=297,334円

帳簿価額は
890,223円-297,334円×2年=295,555円

そして、最後は

6年目

295,555円-1円=295,554円

先ほど同様、1円残しです


・『年の中途で購入したら?』

償却資産って必ず1月に購入しますか?
決まってないですよね?

ってことは、初年度は、
1年まるまる使用することは珍しい

その際は、期間按分します
この単位は“月”です

使用したその月から12月迄の月数
これを分子に、12か月で按分します

例えば、7月に購入、使用したなら
〇〇〇×6か月/12か月 ってことです


・『償却方法は選ぶ?』

定額法、定率法って選ぶの?
そう、これ届出をします

私はこの方法で償却しますよ!
って届出があるんです

ですが、それ、しなくてもいいです
『法定償却方法』が、そもそも決まってるから

それがいやなら、届出
というスタンスでいいですよ

個人の場合の『法定償却方法』は、
すべて“定額法”となってます

まぁ、計算は楽なので、
いいですかね


・『帳簿の表示の方法』

直接法と間接法の2つあります
先ほどからの“帳簿価額”の表示方法です

これは“貸借対照表”にて表示が必要
青色決算書の末尾の書類です

個人では直接法が多いかもしれません
それぞれの方法は…

“直接法”
  ⇒ 直接、資産の価額を減額する

“間接法”
 ⇒ 資産の価額は減らさず、減価償却の累計額を負債に計上する

定率法の1年目を例に、
それぞれを確認すると…

例)
1年目
減価償却額:999,000円
帳簿価額:2,001,000円

“直接法”

減価償却資産:2,001,000円(資産)

“間接法”

減価償却資産 :300万円(資産)
減価償却累計額:999,000円(負債)

表示方法が違いますが、
結果はいずれも変わりません

青色決算書では3頁に
『減価償却費の計算』の項目があり、

取得価額の記載があるので、
直接法で金額が減ってしまっても、

計算に不自由はないんですよね
これは好きなようにしたらいいと思います

と、お気付きでしょうが、
もう1項目だけで長文です…

これ実は『繰延資産』という概念も
減価償却費の計算には存在します

これは出てくることは少ないですが、
減価償却費をより複雑化させます…

故に、今回はパスします
何かの機会にでも触れることとしましょう…


↓ 次回の内容です


↓ 一応、こちらが順番の次回の内容です


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