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真空管ギターアンプを作ろう~⑨キャビネット製作 その1編

1 前回までのあらすじなど

【これまでの各話のおさらい】

 2026年2月上旬の構想編からスタートした真空管ギターアンプコンボを作ろう、という今回のシリーズ、アンプ本体に関しては、回路の検討やスピンオフ企画(?)「LTspiceを使ってみよう!編」などを経て、無事テストドライブまで終えることができた。

 あまりに良い出来なので(個人の感想です)テストドライブの状態で毎晩弾き鳴らして悦に入っていたが…このプロジェクトの本旨はなんだったっけ?そう、キャビネットの制作である。構想段階ではあれほど熱く語っていたキャビネット本体は、第2話でなぜか1/3scale modelを作成したっきり…こんなことではいけない!

【これからの展開】

 いよいよ、電動サンダーを活用してのキャビネット本体の制作である。
 これが1シーズンで20話くらいは当たり前のアメリカの連続ドラマならば、ようやく登場人物と背景事情が明らかになる時期、まだまだじっくり進めてもよいはず。
 しかし、決して慌てず、雨が降ったらズブ濡れ上等なニューヨーク在住の英国紳士(Englishman in newyork :Stingより)を目指している私としては、英国のドラマのように、12話くらいでの完結を目指したい。そうなると、完成までにはあと3エピソードくらいしか余裕がないということになる。これは急がなくては…
 今回は、キャビネットの設計の最終確認を行い、材料を手配するところまでは終わらせたいところである。

2 キャビネットの設計、材料の発注

⑴ 1/3scale  fulltube guitar ampから逆算しよう!

 MDF材で3分の1スケールのモデルを制作し、そこから実際の寸法を逆算することにしたお話は、「真空管ギターアンプを作ろう」③~キャビネット設計編でご報告したとおりである。

スヌーピーからすれば、marshall三段積みサイズ??

 まず、内幅はシャシー幅の350㎜に合わせるので、これに2枚分の板厚を足せば横幅が自動的に決定する(350+18+18=386mm)。高さは、モデルから逆算して420㎜、奥行きは250㎜となった。
  

⑵ 材料の選択、発注

 キャビネットの材料にはいろいろな選択肢がある。一般的には、バーチ合板、パイン、MDFなどが使われている。Fenderは伝統的にパインの単板を使用しているようである。ブテッィク系高級アンプやPRSなどでは、メイプルやマホガニーを使っていたりもする。
 今回は、クロスを貼らずに木目を生かして仕上げる予定なので、MDFや合板は適切ではない。とはいえ、メイプルやマホガニーとなると、高価過ぎてちょっと手が出ない…Fenderが使っていたなら間違いないだろう、ということでパインの単板をAmaz〇nさんから調達することにした(6,038円)。
 同じパイン材でも、集成材なら近所のホームセンターで売っているし、その場でカットサービスを使えば作業も最小限で済むのだだけれど、集成材は経験上、ちょっとトラウマが…

ほら、いけてない…色が悪かったのか…木目の向きが悪かったのか…

 バックパネルはオープンバックかセミクローズドバックか決めかねている。どちらにせよ、本体の組み立てに時間を要するはずなので、おって発注することにする。 バッフルボードは、パイン集成材かMDFがよさそうなので、作業の進捗に合わせて、ホームセンターで調達することにする。

3 スピーカーユニットの選定

⑴ 調達方法など

 スピーカーユニットのサイズについては、構想編でさらっと10inchに決定していた。
 これは、Fender Champの8inchではちょっと小さいけど12inchだとキャビネットが大きくなり過ぎる。ならば間をとって10inchだろう、という消去法的な選択である。
 ギターアンプ用スピーカーと言えば、Jensen、Celestion、Eminenceあたりが有名どころである。
 しかし、ここまで我がプロジェクトにお付き合いいただいている諸兄姉ならもうお見通しであろう。まともなギターアンプ用スピーカーってやつは安い買い物ではない。こういう時は、定評あるブランドの品々を横目で眺めつつも、allie✖pressあたりでインチキな安物隠れた逸品を探し、どんな代物が届くやらとワクワクしながら到着を待つ、というのが我がプロジェクトの作法なのである。
 というわけで、早速隠れた逸品探しに取り掛かった。
 しかし、あにはからんや、これぞというような製品がなかなか見つからない。検索の仕方が悪いのだろうか?「アルニコブルーに匹敵するサウンドで5,000円以内の新品」くらいで満足なのだが…(おい!)
 しかも、重量物だからか、中東情勢による燃料費高騰なのか(反映されるのがちょっと早くない?)、送料がやたら高いのである。スピーカー本体が安くても、送料と合計したら、国内でそこそこちゃんとした商品が買えそうである。配送業者の皆様にはいつもお世話になっており感謝しているので、送料がかかるのは仕方がないのだが、商品代金を超える送料を支払ってまで正体不明の安物を買いたいかと問われると…
 やむなく方針を変更し、無難に国内通販で入手することにする。

⑵ スピーカー選択の要素

 さて、具体的なスピーカー選択の要素であるが、国内通販での入手と決めた時点で「金額」は二の次となった(いや、安いに越したことはないんだけど…)。
 まず、許容入力は、「小さい」ものが望ましい。
 大きいことは良いことではないのか?と思われるかもしれないが、50Wやら75Wの入力に耐えられるスピーカーは、そのような大入力時に適切な動作ができるような強度を有している。逆に言えば、小入力では(本機の出力はせいぜい4W程度)十分にコーン紙が動いてくれないことになる。1万回転までぶん回してパワーが出るようなエンジンは低中回転がスカスカでも仕方ないよね、というような感じだろう。
 また、アンプの出力が小さく、自宅での小音量での使用が想定されることからすれば、感度は、少しでも高い方がいいだろう。
 そして、お値段が手頃な範囲に留まっていることも非常に重要な要素である。ちょっと上の方に「『金額』は二の次」って書いてるじゃないか、武士に二言は無いんじゃないのか、と思われるかもしれないが、実は私は武士ではないのである。
 趣味におけるコストは、コアな趣味生活を送りながらも家庭の円満を維持し家庭内疎外を回避するという観点から、決して疎かにしてはならないことなのである。←非常に大事なことなので何度でも…これが目障りであると考えられる方は、チップを投げ込んでいただきますよう…いただいたチップは今後のプロジェクトの運営資金のみに充当するものとし、毎年度毎に会計監査実施後の報告をお約束するので…

⑶ スピーカーユニット決定!

 以上の各要素を高い水準で満たす製品を探した結果、S〇UND HOUSEで取り扱っているEMINENCEのGA10-SC64(17,800円)を購入することにした。

サウンドハウスさんのホームページより

 許容入力は20Wで感度は98.2dB、アンプで有名なGeorge Alessandroが監修したモデルである。
 許容入力が小さく、感度が高いモデルというのは意外に少ないものである。いや、セレッションのブルーアルニコとかあるんだろうけど高価過ぎるので…
 このアレッサンドロであるが、同氏のアンプは、エリック・クラプトン、ジョー・ペリー、キース・アーバン、デレク・トラックスなど、各分野におけるギターの神様的なアーティスト達が使用していることで有名である。このモデルと同じ型番のスピーカーは、アレッサンドロのコンボアンプやキャビネットに使用されているようである。そう考えると、17,800円は決して高価くはない(いや、お財布事情からするとかなり厳しいが…)。
 なお、納期は2週間となっており、今から玄関で正座で待っていると到着したころには足が痺れて立ち上がれなくなってしまいそうであるが、これからキャビネットをじっくり作る期間を踏まえると、ちょうど良さそうである。

4 まとめ

 キャビネットの寸法を再確認し、必要な材料はおおむね手配が完了した。スピーカーユニットもポチり、カード決済日を震えて待つばかりである…
 なお、現時点における材料費の総額は…

う~ん…

 ここからさらにキャビネット関係(バッフルボード等)の細かい支出が加算されていくのである。と思ったところで大変なことに気付いてしまった!
 これまで、駄文をお読みいただいている皆様に少しでも参考になれば、と赤裸々に調達費用を公開してきたが、⑥楽しいお買い物編や本稿を家族が目にしたら…「え?今届いた荷物?いつものAlliexpressからだよ~、2,000円くらいだったっけか。安上がりな遊びだよね~」といった供述が真っ赤な嘘であることがバレてしまうではないか!
 noteって、「自宅のWifiに限って非公開」設定にできないものだろうか…  
 なるほど、様々な趣味ブログ等で製作記事をアップしてくれている先達の皆様の大多数が、作業内容や使用部品など極めて丁寧にレポートされているのに、なぜか購入費用には触れていない理由がようやく理解できてしまった気がする…

 それはさておき、木材が届いたら、いよいよキャビネットの制作作業である。次回、「真空管ギターアンプを作ろう」~⑪キャビネット制作その2編
 をお楽しみに~

 次回は再び脱線…
 真空管ギターアンプを作ろう~⑩爆音問題編をお楽しみください…


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