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暮らしの森|壊れた麻袋と、モコのナップサック

この回は、モコが袋を破いてしまった
あの日の続きです。
🔙前回のお話はコチラ

森の奥、小さな仕立て屋の家。
窓からやわらかい光が入り、机の上には布と糸が並んでいる。

外から、ぱたぱたと足音が近づいてきた。

「アツコー!」

扉が開き、モコが飛び込んでくる。
手には、破れて大きな穴が開いた麻袋。
モコはしょんぼりして破れた袋を差し出す。

「やぶれたモコ……」

アツコは袋を受け取り、底の部分を広げた。

「ずいぶん頑張った袋ね」

「宝ものいっぱい見つけたモコ」
「でも全部なくなったモコ……」

「あらあら……それは悲しかったわね」

アツコは袋を作業台の上に置き、
指で布の端をなぞる。

それから少し厚手の布と
丈夫な紐を取り出した。

「少し形を変えましょうか」

そう言って破れた部分を切り落とし、それから針に糸を通した。

モコは横からその様子をじっと見ている。

ミシンは正確に、同じリズムを刻みはじめた。

カタ、カタ、と音が続く。
麻袋だった布が少しずつ形を変えていく。
針が進むたびに、麻袋はアツコの手で別物になっていく。

「はい、できたわよ」

モコの前に差し出された袋は、前とは違う形になっていた。

「背負えるようにしたの」

「わぁ……!」

モコは受け取って、すぐさま背中にかける。
少しだけ身体を揺らして、重さを確かめた。

アツコは残った糸を切りながら言う。
「力ってね、一点にかかるの。
背負うと分散するから、楽になるのよ」

「すごいモコ、手で持たなくていいモコ!

アツコは少しだけ目を細めて言った。
「似合うわよ。ハヤトみたい」

モコはその言葉に、ぴたりと動きを止めた。
それから、ぴんと背筋を伸ばすと、その場でくるっと一回まわった。

「かっこいいモコ……!」

モコは紐をぎゅっと握る。
その顔が、少しだけ得意げになる。

「ハヤトに見せに行くモコ!」

アツコは微笑んだ。

「また集めたら見せてね。今度は入れすぎちゃダメよ」

「わかったモコー!」

ナップサックを背負った小さな背中が、森の道をぴょんぴょんと駆けていく。

さっきより、ずっと軽い足取りで。

明日もまた、何かを集めに行くのだろう。



🌿モコのひとりごと
✔︎アツコはすごいモコ
✔︎いつも直してくれるモコ
✔︎かっこいいモコ〜


アツコの家を飛び出したその先は……?
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アツコってどんな人?⬇︎

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