僕が答えを探し続ける一つのこと
入店してきていきなり、態度の大きな人がいる。
ガニ股で肩を大きく振って歩いて、これから誰かと格闘技の試合をするのだろうか。“メガネ屋”で何を目的として威張っているのか僕にはわからない。要件を聞いたこちらの言葉も無視されて、気まずい沈黙が流れる。
立ち止まり、ようやく言葉を発した一言目、
「おい、いちばん安いのはどれや?」
ドリフターズのコントであれば、ここでズッコケて陳列棚ごと倒れるところ。建物ごと崩壊して「だめだこりゃ」まで持っていったっていい。
店内にある商品は価格も様々。となれば必然的に幅の中には天井と底がある。
どれを選ぼうとも僕の対応は当然ながら変わらないし、人によって価値観も違うので底を選んだのは必ずしも物理的な問題とも限らない。
だから別にどんな理由で何を選ぼうが僕にはどうだっていい。ただ、威張るのは天井を選んだ人の特権のような気がする。
アドラー心理学によれば、これは『優越コンプレックス』と呼ぶそうだ。
「威張る」「手柄を自慢する」「過去の栄光にすがる」という行為は、他の部分にある強い劣等感を隠して自分が優れているかのように見せるための行為だと博士は言っている。
ジークムント・フロイトの『防衛機能』でも、補償という自分の欠点や不安を防ぐために他の部分を強調したり虚勢を張ったり、反動形成という不安や助けてほしい欲求を隠したくて正反対の攻撃的な態度になるケースがあるとされている。
社会心理学の『相対的剥奪感』でも、自分が他人や過去の自分の比べて劣っていると感じたときに強いストレスがかかり、相手に対して攻撃的になって格差を埋めようとするとされている。
まぁこの辺の僕がGeminiで調べてみた難しそうな心理学については、僕も詳しくは知らない。
ただ3つの視点に共通するのは、その人が何か劣等感や不安を隠すために“威張る”という行為をするということだ。知らんけど。
そこそこに人生というものを生きてきて、未だに“威張ってくる”人への対応というものを模索し続けている気がする。
仕事の“作業”だけなら、ただやることやるだけなのだけれど、「うぜぇ」というこちらのストレスへの対応はどうしてくれる。
振り撒かれた劣等感の裏返しを受け止めるだけの受け皿なんて、こちらが無償で用意しなければならないのだろうか。
「そんな態度ならお帰りください」
って言えたら、どれだけ楽だろう。
幸いにも読んだり書いたりを人並みにはやってる側なので、受け止め方や考え方の引き出しは多少はあると思っている。知らんけど。
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路上にチップもらう用のシルクハットを置いてパントマイムするの、実はやってみたかったんです