【7/2ニコさん読書会の会場はコチラ!】アリンコ本気モード ―縁の下でサボりがち
――これは、普段からハードルを少し下げておく作戦だ。
私は、普段から「できます!」という顔で生きるのが、あまり得意ではない。
いや、できることはある。
できる時もある。
たまには、ちゃんとやる。
なんなら、結構できる方だと思ってはいる。
でも、いつも「できる人」として見られたいかと言われると、それはちょっと違う。

一度ハードルを上げると、人はその高さを覚える。
この人はできる。
この人ならわかる。
この人ならやってくれる。
この人なら大丈夫。
そう思ってもらえるのは、ありがたいことでもある。
でも、それは同時に、次からもその高さを飛び続けなければいけないということでもある。
それで都合よく使われることもある。
今日は飛べた。
じゃあ明日も飛べるよね。
この前できた。
じゃあ今回もできるよね。
そうやって、いつのまにか自分で上げたハードルに追いかけられて、周りが見えなくなる。

私はそれが、けっこうしんどい。
だから、普段の私は、少し低めに見えているくらいでちょうどいいと思っている。
少し抜けている。
少しだらしない。
少し猫の毛がついている。
すぐ忘れる。
段取りを考えているようで、たぶんわりと抜けている。
完璧な現場人間の顔はしていない。
というか、できない。
私はたぶん、普段は怠け者のアリンコ側である。
働きアリの中にも、あまり働いていないアリンコがいるという話を聞いたことがある。
詳しい生態の話は置いておくとして、私はたぶんその側にいる。
巣の端で、ちょっと様子を見ている。
「今は私じゃなくてもいいのでは?」と思っている。
みんな運んでるし、ここは私じゃなくてもいいかなと少し思っている。
でも、巣が本当にまずいことになった時。
今は私がやるべきだと思ったとき。
これは動かないといけない。
これは見ている場合じゃない。
これは今やらないと詰む。
そう思った時だけ、急にアリンコ本気モードになる。
小さい体で運ぶ。
急に考えだす。
急に段取りを組む。
急に手を出す。
急に声をかける。
そして、たまに言われる。
「え、こいつやるやん?」
私は、そのくらいでいいと思っている。

普段から「私はできます」と掲げていると、できた時に普通になる。
できなかった時には、期待を裏切ったことになる。
でも、普段のハードルを少し下げておくと、できた時に少し驚かれる。
できない時も、必要以上に大きく崩れない。
これは、ずるい作戦かもしれない。
でも、ずっと背伸びして生きるより、私には合っている。
もちろん、これは責任を放棄するという話ではない。
やるべきことをやらない。
人に迷惑をかける、押し付ける。
危ないことを見て見ぬふりする。
それを「私は怠けアリなので」と言い訳する。
それは違う。
本当に必要な場面では、ちゃんと動く。
自分がやるべき範囲のことはやる。
危ない時は止める。
助けが必要なら手を出す。
ただ、いつもいつも大きく見せなくてもいい、というだけだ。

なめられないように、常に強そうにしていなくてもいい。
できる人に見えるように、ずっと背筋を伸ばしていなくてもいい。
小さく見えても、少し抜けて見えても、猫の毛がついていても、必要な時に動ければいい。
私はたぶん、ヘラクレスオオカブトにはなれない。
でも、アリンコくらいの小ささで、ちょこちょこ動くことはできる。
普段は怠け者アリンコ側。
でも、必要な時だけアリンコ本気モード。
そのくらいの生き方が、私にはちょうどいい。
今日も私は、少し低めのハードルの下で生きている。
少しだけ余裕を持つことで、動きどころを間違えないように。

現場でこはるアリがどう動いているかは、
またの機会にご紹介しようと思う🐜
この記事の、Lumen. Cさんからいただいたコメントをぜひ読んでみてください。
私が言葉足らずだったところを、わかりやすく補足してくださいました🐱笑
ありがとうございます✨️
人間、少しくらい隙があったほうがいいにゃん🐱
猫が手助けするにゃん😺
完璧じゃないから、工夫できることもありますよね💡
ナマケモノは段取りも抜かりなし!笑

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