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「線路は歌うよ、いつまでも」…これを実現する仕組みとすごさを解説します!

#なんのはなしですか

前回の思考実験で、童謡『線路は続くよどこまでも』について、
線路がどこまでも続き、列車が走り続ける仕組みを考察しました。

我ながら、完璧でした(笑)。

あとは「イグ・ノーベル賞」の受賞を待つばかり。
そう思っていたのです。

——この曲の2番の歌詞をじっくり見るまでは。


『線路は続くよどこまでも』の2番を見てみましょう。

線路は歌うよ いつまでも
列車の ひびきを おいかけて
リズムに あわせて ぼくたちも
楽しい旅の歌 歌おうよ

作詞:佐木敏

えーと。
…これは、いくらなんでもヤバくないですか?

線路が歌う——
それはさすがに、怪奇現象すぎるので、
擬人化表現、あるいは比喩だと考えます。

ここでは、
線路に埋め込まれたスピーカーから音が鳴っている
と仮定しましょう。

だとしても、です。
歌詞どおりの音響環境を実現するのは難しそうです。

線路(固定物)が歌っている。
列車(移動物)が音を響かせている。
そして、乗っている「ぼくたち」までもがリズムに合わせて歌う。

つまりこの世界では、

・固定スピーカー(線路)
・移動スピーカー(列車)
・生歌(ぼくたち)

この3者が、
完璧なテンポで同じ曲を奏でていることになります。

これはほぼ奇跡のような状況ではないでしょうか。


なぜこれが難しいのか?

通常、動いている音源(列車)と動かない音源(線路)、
そして人間の歌声を同期させるのは相当困難です。

技術的には、こんな問題が起きます。

・列車の速度によって音が遅れたり早く聞こえたりする

・固定スピーカー(線路)は一定、
 移動スピーカーは位置で音量とタイミングが変わる

・乗客(ぼくたち)の歌は、テンポが安定しない

・3つの音が空間で混ざると、たちまち不協和音になる

現代の音響技術でさえ、
これを自然に成立させるのは非常に難しい。

にもかかわらず——

童謡ではさも当然のように、
「線路は歌うし、列車も響くし、ぼくたちも歌う」
というのです。

いや、それ無理でしょ?
と、技術者なら間違いなくツッコミを入れることでしょう。


ディズニーに学ぶ

ここで浮かび上がるのが、
ディズニーパレード方式の音響技術です。

皆さんは、東京ディズニーランドで、
パレードを見たことがありますか?

ディズニーのパレードでは、

● フロート(移動する車)の音楽

● ルート沿いの固定スピーカー

● ダンサーの声など

これらがすべて、1つの曲として響く ように作られています。

どうやって実現しているのしょうか?

<ディズニーパレード方式の音響技術>
・フロートは無線で「タイムコード」を受け取り、常に同期
・パーク内に設置されたの固定スピーカーも同じ時間軸で再生
・フロートが移動しても、音のつながりが自然にクロスフェード

つまり、動くものと動かないものをまとめて
「巨大な1つのスピーカーから流れる音楽」
のように聞かせてしまうのです。

この技術は音響分野では革命的で、
「移動体音響の常識を破った」とも言われています。


これなら実現できる!

ここで、童謡に戻ります。

線路が歌い、列車が響き、ぼくたちが歌う。

もうおわかりですね?
まさに、ディズニーパレードと同じ構造!

つまり、こういうことです。

<童謡の歌詞>
①線路が歌う
②列車が響く
③ぼくたちが歌う

<ディズニーパレード>
①固定スピーカー
②フロート(移動音源)
③ダンサーの声など

見ての通り、
規模が違うだけで、やっていることはほぼ同じ。

しかも、歌詞には、
「列車のひびきを追いかけて」
とあります。

固定であるはずの線路が、移動する列車の音を「追いかける」。

これは、もう完全に、
固定スピーカーが移動フロートのタイミングに合わせて同期する仕組みそのもの。

つまり、童謡の2番は、

「移動×固定×人間」の三者同期という、
極めて高度な音響システムの情景描写

だったのです。

な、なんだってーーー!?


そして、無限列車の旅へ!

線路も列車もぼくたちも、同じ曲を歌い続ける世界。

それは単なる旅の風景ではなく、
音響技術の粋を集めた、夢のサウンドデザインだったのかもしれません。

今日も線路は歌い、列車は響いています。

そして、列車に乗っているあなたは、楽しく歌を歌いながら、
無限に続く線路の上を、いつまでも走り続けることができる——

そんな夢のような世界が、実現していたのです。

線路は続くよ どこまでも
野をこえ 山こえ 谷こえて
はるかな まちまで ぼくたちの
楽しい旅の夢 つないでる

線路は歌うよ いつまでも
列車の ひびきを おいかけて
リズムに あわせて ぼくたちも
楽しい旅の歌 歌おうよ

ランララララ ラランララララ
ラランララララララララ
ランララララ ラランララララ
ラランララララララ
ランラランララン ラン ラン
ランラランラランランラン
ランラランララン ラン ラン
ラン ラランランラン

なんのはなしです歌🎤


本日は以上です。
お読みいただきまして、ありがとうございました。


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