見出し画像

【AI動画作成】脳内アニメOP、7作目。30時間溶かして見つけた“最強の敵”の話。


こんにちは、kino(Obsidian名義)です。AIで「物語→音楽→映像」を作っています。

キャラクター設定、楽曲制作、MVの演出まで一人で試行錯誤しています。


この記事のMVはこちら(YouTubeで再生できます)👇





以前、「Sunoガチャに飽きたら、物語を作ってサントラにしよう」という記事を書きました。



今回はその続き。「物語を作り、音楽を作ったなら、最後は映像(MV)だろ!」というお話です。

今回制作したのは、脳内で絶賛放送中のアニメ『Obsidian Anthem』の「第1期オープニングテーマ」です。
戦闘用アンドロイド「Obsidian」が、人間の少女「Cursor」を守りながら旅をする……そんな物語のOP映像を、動画生成AI「Vidu」を使って具現化しました。

しかし、実際には30時間ほど制作して、そのうち約10時間分がまるっと差し戻しになるという、思い出すだけで胃がキリキリする「やらかし」がありました。

でも、この10時間ロスはただの悲劇じゃなくて…
ここから先は、私がどう立て直していったかと、「同じやらかしを避けるコツ」をまとめています。
AIで映像を作る人なら、どこかしら刺さるポイントがあるはず。





慢心が生んだ「10時間の消失」

制作にあたり、楽曲と物語のプロットはすでにAIと共作済み。
「あとはViduで動かすだけ!」


今回はGoogleの最新AI「Gemini」を壁打ち相手にスタートしました。
ストーリーラインを相談し、画像の構成案を出してもらい、動画生成用のプロンプトも12〜13シーン分、バッチリ出力してもらいました。

その時、私はこう思っていました。
「全体を見通せたし、これはあとは繋げるだけですわ(余裕)」


そう思った私は、新しいおもちゃを手に入れた子供のように、いきなり動画生成を始めてしまいました。
1枚1枚画像を生成し、Viduで動かし、素材を積み上げていく……。


結論から言うと、これが地獄の入り口でした。

作っている途中で気づいてしまったのです。
「あれ? 尺が全然合わない」
「サビの盛り上がりに持ってくる素材がない」
「シーンの繋がりがチグハグだ」

脳内イメージとAIのテキストだけで突っ走った結果、作った素材のほとんどがボツ。
約8時間〜10時間分の作業を差し戻すことになりました。

前回も前々回も「構成が大事」と学んだはずなのに、AIと対話して「できた気」になっていただけでした。

「急がば回れ」はAI時代でも真理です。






リカバリー:Final Cut Proの「隙間」を埋めろ

10時間をドブに捨てて、ようやく私は編集ソフト(Final Cut Pro)を開きました。
そこでやったのは、「徹底的な穴埋め作業」です。

  • 楽曲に歌詞を並べる

  • 「Nano Banana PRO」で仮画像を生成

  • タイムライン上の“スカスカの部分”を全部埋める

  • 1本の「動かないビデオコンテ」にする

これをやって初めて、「全体の流れ」が見えました。
「ここは引きの画じゃないとダメだ」
「この間奏は3秒しかないから短いカットで繋ごう」

必要な素材リストが完成し、ようやくViduの生成ボタンを押す準備が整ったのです。



ちなみに、次回はAIと壁打ちして字コンテをつくって、それを一気にNanobanana Proにコンテにしてもらおうと思っています。
初めからこれをやればよかった…






Vidu攻略:リファレンス画像に「命」を懸けろ

構成が決まったら、いよいよViduでの動画生成です。

Viduは、「静止画(リファレンス)をもとに動画を自動生成することが得意なAI」です。
最大の特徴は”顔や服装が破綻しないこと”。
MidjourneyやStable Diffusionなどで作ったキャラ設定画を登録すると、そのキャラを固定したまま動かせます。
つまり 「美麗な一枚絵を“アニメっぽい動き”に変換する道具」 と考えると分かりやすいです。

今回、Stable Diffusionで作った主人公の画像の背景が、たまたま「水色」でした。
「まあ、AIがいい感じに処理してくれるだろう」

そう思ってViduに投げたところ……画面が崩壊しました。

AIが背景の水色を「キャラクターの一部」として認識してしまい、動かした瞬間に色が混ざったり、背景が歪んだり。
さらに、正面顔の絵に少し違和感があったのを放置していたら、動画になった時にその違和感が何倍にも増幅されてしまいました。


【結論】

  • 最高の「正面顔」を用意する

  • シンプルな「3面図」を用意する

  • 背景は余計な情報を入れない

「リファレンス画像に命を懸ける」。
これを徹底することで、Viduは驚くべきクオリティを出してくれます。


NG例。背景が水色だし、変わったポーズは画像崩壊の原因になる。



最高の正面からのショット + シンプルな三面図が◎でした。






Viduの本気!脳内アニメが「現実」になった瞬間

① ObsidianとCursorが登場するシーン

複数キャラを破綻させずに動かすのは難しいですが、リファレンスが効いてキャラブレせずに描写できました。




② 監視カメラとモニター演出

無機質なUIとキャラが混在する、SFアニメらしいカット。




③ 剣戟アクション(ガチャの勝利)

サビに相応しい迫力。生成を何度も回して引き当てました(笑)






失敗から生まれた奇跡:「最強の敵」に震える

制作中の「嬉しい事故」の話を。

プロンプトの調整ミスから、「ジト目の少女」が生成されたんです。
その冷ややかな視線と圧倒的な強者感に震えました。


脚本術のバイブル『SAVE THE CAT』には、
「作者は主人公をこれでもかというほど痛めつけなければならない」とあります。

予定外の最強ヴィランが登場したことで、物語が一気に締まりました。
AIの「ゆらぎ」が、私の想像を超えたキャラクターを連れてくる。
このセレンディピティこそ、AI創作の醍醐味です。





次なる挑戦

この無名アニメだけれども、まだViduにしたい曲がいくつかあります。
次はリップシンクやデュエットを試してみたい。
その過程は、またこのnoteで共有します。




おわりに

10時間のやり直しを経て、背景色の呪いと戦い、偶然生まれたヴィランに助けられ……。 泥臭い試行錯誤の末に、ようやく完成したアニメ『Obsidian Anthem』第1期ノンクレジットOP(という設定のMV)です。

記事で触れた「ObsidianがCursorを守るシーン」や、私を震えさせた「時止め少女」がどこに出ているか、ぜひ探してみてください!


▶️ 脳内アニメ『Obsidian Anthem』第1期ノンクレジットOP





いいなと思ったら応援しよう!