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星空が教えてくれた、諦めない心 『この夏の星を見る』辻村 深月

『この夏の星を見る』辻村 深月

まとめ

『この夏の星を見る』辻村 深月
コロナ禍の2020年、遠く離れた中高生たちが繋がり、天体観測を計画する青春群像劇です。制限だらけの状況下でも「何だったらできるのか?」と前を向く彼らの姿に胸が熱くなりました。

『この夏の星を見る』辻村 深月
『この夏の星を見る』辻村 深月

①未曾有の事態でも絶望せず、創意工夫で繋がりを生み出す前向きさ
②諦めることに慣れてしまった心に響く、諦めない彼らの眩しさ
③「好き」や好奇心は誰にも奪えないという、先の見えない時代への力強い希望
日々の生活で行き詰まりを感じたとき、一歩を踏み出す勇気をくれる作品です。

何かを諦めそうになっている方や、元気がほしい方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。まるで夜空の星のように、私たちの心を静かに明るく照らしてくれます。皆さんは最近、星空を見上げましたか?
#読了 #辻村深月 #この夏の星を見る


感想

『この夏の星を見る』辻村 深月
コロナ禍に見舞われた2020年。誰もが息をすることにさえ気をつけていたあの時期を舞台に、本作は幕を開けます。茨城、東京、長崎と遠く離れた場所に住む中高生たちがオンラインで繋がり、同時に天体観測を計画するという青春群像劇です。
大人たちでさえ戸惑う未曾有の事態の中で、彼らは「自分たちではどうしようもない状況」にただ絶望することはありませんでした。「何だったらできるのか?どうやったらできるのか?」と問い続け、離れていても同じ星空を見上げるための方法を模索します。制限を受け入れるだけでなく、さらにその先の未来へと思いを馳せていく前向きなプロセスは、本作の大きな見どころです。
特に私の心を打ったのは、この活動を通して彼らが「最初に思っていた『好き』や興味、好奇心」を決して手放さなかった点です。私自身、先の見えない制限だらけの日々の中で、「今は仕方ない」と何かを諦めることが当たり前になっていました。だからこそ、諦めに慣れてしまった自分とは対照的に、困難な状況下でも創意工夫で繋がりを生み出し、自分たちの「好き」をまっすぐに守り抜く彼らの姿に、救われるような深い嬉しさと眩しさを覚えたのです。
先の見えない不安な時代であっても、星を見上げる純粋な思いや好奇心は誰にも奪えません。本作は、そんな力強い希望を与えてくれる一冊です。日々の生活で行き詰まりを感じたとき、ふと立ち止まって「今の自分には何ができるか」を前向きに考えさせてくれる。まるで夜空の星のように、読者の心を静かに、けれど確かに明るく照らしてくれる素晴らしい作品でした。
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