嘘が積み重なるジェンガのように、静かに崩れていく心 『嘘つきジェンガ』辻村 深月
『嘘つきジェンガ』辻村 深月
まとめ
『嘘つきジェンガ』辻村 深月
『嘘つきジェンガ』は、コロナ禍の学生や中学受験詐欺被害者、漫画原作者のなりすましなど、三人の嘘つきたちの物語です。彼らの嘘を通じて自分自身を見つめ直す過程が印象的でした。

① 相手や自分をどこに位置づけるのかを、言葉や態度、関係性の中で問い直していく姿が静かに描かれています。
② “ありのまま”の自分でいたいという気持ちと“なにものか”になりたいという願いの間で揺れながら、少しずつ変化していく様子が興味深かったです。
③ 嘘と誠実さというテーマを静かに問いかけてくる作品で、自分自身のあり方についても考えさせられる読後感が残ります。
全体を通して、登場人物たちの内面的な揺らぎに寄り添いながら、誠実さの価値を再発見できる印象的な一冊です。ぜひ読んでみてください。
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感想
『嘘つきジェンガ』辻村 深月
『嘘つきジェンガ』は、コロナ禍の学生、中学受験の裏口入学詐欺被害者、漫画原作者のなりすましという、三人の嘘つきたちの物語からなる作品です。
二人がお互いを知っていく過程で、自分自身を見つめ直していく様子が印象的でした。相手や自分をどこに位置づけるのかを、言葉や態度、関係性の中で問い直していく姿が、静かに描かれています。特に、二人が互いの価値観の違いに直面したとき、どのように自分を再定義していくのかが丁寧に描かれていました。
そんな中、話が進むにつれて、“ありのまま”の自分でいたいという気持ちと“なにものか”になりたいという願いの間で揺れていた二人が、少しずつ自分の傲慢さに気づき、相手の善良さを受け入れるようになっていく様子が興味深かったです。傲慢さと善良さという対立する性質が、関係性の変化を通じて静かに溶け合っていく過程に、作品の静かな深みを感じました。
全体を通して、嘘と誠実さというテーマを静かに問いかけてくる作品でした。登場人物たちの内面的な揺らぎに寄り添いながら、自分自身のあり方についても考えさせられる、印象的な読後感が残る一冊です。
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