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KINCHOがピレスロイドにこだわる理由 ~殺虫剤を残さない、という価値

KINCHOの殺虫剤の多くには、除虫菊から生まれた「ピレスロイド系殺虫成分」が使われています。
私たちが除虫菊とピレスロイドにこだわるのには、理由があります。
ピレスロイドは、殺虫効力と人畜に対する安全性の高さに加え、光や空気によって速やかに分解され、環境中に残り続けにくいという特性を持っています。
一見すると「長く効かない」という欠点にも見えるこの性質こそが、KINCHOが大切にしている価値なのです。


殺虫成分が「分解する」ことの重要性

現在、日本で流通している殺虫剤は、人に対する安全性が十分に確認されています。とはいえ「虫を殺す成分」が存在する環境は、本来イレギュラーな状態です。
「必要なときにだけ効き、役割を終えたら速やかに消えること」が、殺虫剤の理想的な姿でしょう。
それを実現できるのが「除虫菊」であり、それをお手本に開発された「ピレスロイド系殺虫成分」です。

KINCHO製品に多く使われているピレスロイドは、「必要なときにしっかり効く」「役割を終えたら分解される」「環境に残り続けない」という特長を備えています。
人の生活空間に入り込んでしまった虫に対して必要最低限の薬剤を使い、駆除が済んだら元の状態に戻す。人の生活空間に虫が入らないように、出入り口にだけ虫よけを使用する。
「必要なときに、必要な場所で、必要な分だけ使う」KINCHOの製品は、この考え方に基づいています。

除虫菊から、ピレスロイド。必要な時にしっかり効き、役割を終えると分解して消えていく。

殺虫剤の歴史が示す「残らない」ことの価値

かつては、ピレスロイドが光や空気などで分解されやすいことは「欠点」と考えられていました。
しかし1962年のレイチェル・カーソンの著書『沈黙の春』をきっかけに、殺虫剤の残留性が生態系へ与える影響が世界的に問題視されるようになります。それまで主流だった、有機塩素系や一部の有機リン系のように分解されにくい殺虫成分は、その環境残留性や生物濃縮が大きな問題となりました。
「分解されやすい」「残留しない」という性質は一転、重要な価値として見直されることになります。そして除虫菊から生まれたピレスロイドは再評価され、家庭用殺虫剤の主流となっていきました。
現在では、殺虫剤や農薬の開発において、環境中での分解性の評価は不可欠な項目となっています。

農薬の生態系への影響の警鐘を与えた「沈黙の春」は社会的に大きなインパクトを与え、環境中で容易に分解するピレスロイドが再評価されるきっかけとなった。

なかなか分解されず、一度スプレーすると年単位で効果が続くような殺虫剤は、一見すると便利に思えるかもしれません。しかしそれは裏を返せば「環境中で分解されにくく、成分が長く残留する」ということです。
環境中に出た殺虫成分が分解されずに長く残留することは、私たちを取り巻く生態系への大きなリスクになります。また、何らかの理由で殺虫成分のない状態に戻したい場合、スプレーにより一度広がった成分を完全に取り除くのは容易ではありません。
「長く残る」ことは、必ずしも望ましい性質とは言えないのです。

虫と人と地球が共生できる暮らしを実現する

KINCHOの創業者・上山英一郎は、除虫菊とともに歩み、現在のKINCHOの礎を築きました。そして戦後も、KINCHOは除虫菊をお手本に、ピレスロイドの開発を進めてきました。
KINCHOは、害虫の根絶や絶滅を目指しているわけではありません。目指しているのは、持続可能な「虫と人と地球が共生できる暮らし」です。
そのために重要なのは、殺虫剤が環境に過度な影響を与えないこと。そして、役割を終えたら速やかに消えることです。
殺虫剤は、あくまで「イレギュラーな害虫の発生」に対処するためのもの。
「必要なときに効き、不要になれば分解して消える」、それを実現する成分だからこそ、KINCHOはピレスロイドにこだわり続けているのです。

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