2025/11/01 いつもの場所に座って始まる一日 〜やさしく繋ぐぬくもりの夜〜
2025/11/01
まだ日も昇らない時間。窓を開けて換気する。
吐息は白くはならないけれど、思わず「寒っ」と声が出た。
私はいつものダイニングチェアに腰を下ろし、温かいカップを両手で包みながら一日を始める。
ここは、私の定位置。
この椅子に座ると、暮らしのリズムが静かに少しずつ整っていくのを感じる。
ようやく日が昇り、窓の向こうに透き通る青空が広がる。冷えた空気を胸いっぱいに吸い込むと、三連休の開放感が一層深くなった。
ピアノの椅子に座る娘たちの姿
ピアノ教室を終えた娘たちの様子は、対照的だった。
長女は、ピアノの練習をおざなりにしていたことを指摘されたようで鼻を赤くして出てきた。
先生からお灸を据えられたようだ。
今週はハロウィン会の楽しみすぎて、練習しなくちゃに勝ってしまっていたのは、見ていてよくわかっていた。
練習してもしなくても、私はどちらでもいいと思っている。それでも、親以外できちんと注意してくれる人がいることにはとても感謝しているのだ。
3歳から彼女のことを見続けている大人が家族以外にもいること。定位置から子どもたちを見守ってくれる人がいる。
成長を共有できる大人がいることって親にとっても大事なことだと思う。
一方で次女は、「練習を頑張っていたのがよくわかる」と褒められて嬉しそうな顔。
毎朝、私の向かい側の椅子に座って「やることリスト」を手帳に書いていた。その中にちゃんとピアノの練習することもあって、今週チェックがつかない日はなかった。
その積み重ねが、確実に彼女を前へ進めていた。
年長なのに、と驚く反面、彼女なりのペースで着実に進んでいる姿が頼もしかった。
それぞれに刻まれる時間
自宅の同じピアノの椅子に座っていても、二人の時間の使い方は全く違う。
当たり前だけど、そこにも個性が出る。
でも、それでいいのだと思う。
長女には長女の成長の仕方がある。
次女には次女のタイミングがある。
今週は頑張ろうと約束した長女の表情には、ちゃんと前を向く力があった。
だから、それでいいのだと思う。
湯気の向こうに見えるしあわせ
夕方、鍋のスープがぐつぐつと音を立てる。
席についた子どもたちの笑顔が、昼間よりも近くに感じられる瞬間。
夕飯は今季初めての鍋の日。
「西郷鍋つゆ」を使ってみたら、思いのほかコクがあって美味しくて、子どもたちもペロリと完食した。
締めのラーメンまで食べて、デザートにはジャイアントコーン。お腹いっぱいなのに、アイスも入ってしまう食欲の秋。
ダイニングテーブルの椅子に座って、それぞれが今日あったことを話す。
ピアノのこと、テレビやゲームのこと、私が読んだ本のこと、夫が行ったイベントのこと、明日やりたいこと。
家族それぞれの時間があって、でもこうして夜には集まって、ひとつのテーブルを囲む。
このいつもの椅子に座って過ごす時間が、私たちの日常を支えている。
同じ椅子でも、座るたびに見える景色が違う。
満腹なのにアイスまで頬張る子どもたちを見て、
食欲の秋を笑い合う。
そんな笑い声が、今日一日の締めくくりになった。
座って過ごした時間が、未来をつくる
子どもたちが座って練習する時間。
私が座って読書する時間。
家族で座って食卓を囲む時間。
いつもの場所に座って過ごした一つひとつの瞬間が、小さな積み重ねとなって、私たちの日々をつくっている。
あなたの今日の中には、どんな“心が育つ時間”がありましたか?
小さな積み重ねこそが未来をつくる。
今日もまた、いつもの椅子に座りながら、そのことを子どもたちが教えてくれた。
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