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【コラム31】「混ざった問題」をほどくという考え方

経営の相談を受けていると、
「何が問題なのか分からない」
という言葉をよく聞きます。
売上が伸びない。
組織がうまく回らない。
新しい取り組みが進まない。
話を聞いていくと、
多くの場合、問題が一つだけということはありません。
いくつかの要素が重なり合い、
整理しにくい状態になっています。
これを私は
「混ざっている状態」
と感じることがあります。


問題は単独では存在しない

例えば、新規事業の相談。
表面的には
「売れるかどうか分からない」
という悩みに見えます。
しかし整理していくと、
・そもそも顧客像が曖昧
・価格設定に迷いがある
・社内の優先順位が決まっていない
・投資してよいか判断できない
いくつかのテーマが重なっていることがあります。
さらに
・失敗したくないという不安
・周囲の期待
・過去の成功体験
・資金へのプレッシャー
感情的な要素も加わります。
こうして
問題
感情
判断
情報
が一体になり、
考えにくくなっていきます。


分析できる部分と、試さないと分からない部分

多くの経営テーマには、
整理すれば考えられる部分と、
やってみないと分からない部分
の両方が含まれています。
例えば「価格の見直し」
原価や利益率は計算できます。
競合価格も調べることができます。
一方で、
顧客がどう感じるか
ブランドへの影響
営業のしやすさ
は、実際に動かしてみないと分からないことも多いものです。
すべてを分析で決めようとすると、
情報ばかり増えてしまいます。
逆に、すべてを感覚で決めると、
リスクが大きくなります。
だからこそ、
考える部分
試す部分
を分けて整理することが重要になります。


混ざっていると動きにくい

問題が混ざったままだと、
何から考えればよいか分からない
判断に自信が持てない
動くタイミングを逃してしまう
という状態になりやすくなります。
一方で、
・今考えられることは何か
・試してみないと分からないことは何か
ここが整理されるだけで、
次の一歩が見えやすくなります。


小さく分けると前に進みやすい

例えば、
・価格は仮に設定してみる
・小さな範囲でテストする
・限定的に提供してみる
このように、小さく区切って進めると
得られる情報が増えていきます。
実際の反応を見ることで、
次の判断がしやすくなります。
最初からすべてを決める必要はありません。
進みながら調整していくことも可能です。


経営者の役割

経営では、
すべての問題を一度に解こうとするよりも、
混ざっている要素を整理し、
順番に向き合っていくことが大切になることがあります。
考えることと、試すこと。
その両方を行き来しながら、
少しずつ解像度を上げていく。
そのプロセス自体が、
意思決定の質を高めていくのだと思います。


すぐに答えが出ないテーマほど、
多くの要素が重なっています。
混ざっている状態をほどくこと。
それもまた、
経営という仕事の一つなのかもしれません。

※本記事は、複数の支援経験をもとに再構成した内容です。
実在の企業・人物とは関係ありません。


📩 判断に迷いがあるときの“簡易チェック”

いま、次のような状態はありませんか?
□ 決めたはずなのに、どこか違和感が残っている
□ 修正したい気持ちはあるが、何が引っかかっているか言葉にできない
□ 周囲には相談できず、一人で考え続けている
□ 「戻るべきか、このまま進むべきか」で思考が止まっている
□ 判断のたびに、同じ迷いが繰り返されている
もし2つ以上当てはまるなら、
それは能力や経験の問題ではなく、
判断の前提が整理されていない状態かもしれません。
私は、
「正解を教える」のではなく、
経営者が自分で判断できる状態をつくる支援をしています。
60分の壁打ちでは、
・いま置いている前提
・本当に残っている選択肢
・見えていないリスク
・現実的に取れる次の一手
を、一緒に言葉にして整理していきます。
決め直すかどうかは、
整理してから考えれば大丈夫です。
まずは、頭の中を一度外に出してみませんか。
👉 お問い合わせはこちら
https://jissenstrategy.com/contact
✉ info@jissenstrategy.com


熊谷 篤(くまがい あつし)
実戦経営アドバイザー/中小企業診断士

年間400件以上の経営相談に対応。
承継後3年以内の承継者・創業者・第二創業の経営者を中心に、
現場で「考え、決め、動ける状態」をつくる伴走支援を行っています。

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