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暑さを避けつつ東海道線沿線を途中下車の旅(下)


はじめに


 毎年恒例の夏の旅。今年は羽田から始まった。昨日の前半は家を出て東京を経由して東海地方へ向かうまで。JR東海の「夏の乗り放題きっぷ」を活用。

今日は旅の後半について。

神奈川を車窓から


 はじめて乗車のロマンスカーは昭和~平成を彷彿とさせるデザイン。どこかひと昔前の風情を車内に感じる。小田急新宿駅のホームの佇まいもそんな感じ。それはそれでいいし、むしろほとんどがロングシートの都内の電車と比べると、クロスシートで飲食をできるのは何より。

はこね29号先頭車2列目から見上げる

この旅で感じたのはロングシートとクロスシートの違い。さまざま自由度のあるクロスシートは、全席指定のロマンスカーにはうってつけで、展望車からの眺めもいい。今回は新宿から小田原までの利用。神奈川県を斜めに抜けていく。改めて家並みがとぎれなく続く様子に気づかされた。たしかにここより少しだけ北の位置にリニアの神奈川県駅ができると、けっこう通勤などでの利用者は多そう。

三島で


 ロマンスカーを降り、小田原から新幹線で熱海へ、そこから在来線に乗り換えて三島へ。静岡に入る一歩手前で地形が変わり山がちに。熱海から三島へ向かう丹那トンネルは本当に長い。昼間に在来線でここを通り過ぎるのはなかなかない機会。遠い昔には夜間に寝台車で抜けていた。

たどり着いたのは三島。昨年も宿泊した地。ようやく到着直前の減速時に一瞬だが富士山を雲間から見ることができた。何と3年連続して静岡を訪れているにも関わらず、この山を見ることができないままだった。

翌日に


 昨年、三島を訪れながらゆっくりできずじまいだった。今年はせめて楽寿園を訪れてから列車に乗ろうと思った。朝の開園間もない時間ならば蚊が少ないはずと思ったのは正解だった。園内は整備をなさる方が働かれている。清掃をなさる方にちょっぴりこの公園の経緯などお話を伺えた。

同時に庭の草木と豊富な水量の湧き水の池や流れがゆったりと整えられている。

楽寿園内

四方のどこを眺めても美しい。自然とカメラを構えたくなる。

楽寿園内 豊富な湧き水

あちらこちらに溶岩流が冷えて固まった様子が紹介されている。

楽寿園内 縄状溶岩

富士山を堪能


 楽寿園を出てすぐの信号を渡ると、目の前にはJR三島駅。午前のうちに先へ進もうと普通列車へ。ようやく昨日購入した乗り放題きっぷを活用。運よくクロスシート。間もなく東田子の浦駅を過ぎたあたりで雲と愛鷹山で遮られていた富士山がようやく見え始めた。富士駅周辺では正面、富士川駅あたりでは車窓の後ろ寄りに。堪能したあと、ふと沼津を過ぎたあたりで魚を食べたくなり由比駅で降り、食事。

由比駅前


この日一番歩いたのはこの駅と食堂の間。日焼け止めを塗りひとりも人と出会わない昼前の駅までの道を往復。

再び列車に乗り、今度はロングシート。今回もこのタイプの座席に座るほうが多かった。14分ほどで草薙へ。丘の上の静岡県立大へ向かう学生さんたちに続いて木陰を結びながら歩き、その先の静岡県立美術館へ。ロダンの彫刻をゆっくり眺める。大理石の大広間といっていいスペースにゆったりとブロンズ像が置かれている。ひとつひとつを見て回る。

静岡県立美術館 ロダン館

復路は県立大の構内を突き抜けて若干の近道で駅へ向かう。じつはここは前身の静岡薬科大学の受験で45年前に訪れた地。県立大への改組や県立美術館・図書館とともに整備されたのだろう。今回再訪して、外壁が統一されたデザインでこんなに美しいキャンパスに様変わりしたのかと感慨深い。

静岡県立大学正門

浜松で


 そのあと再びJRで浜松へ。夜までに用件を済ませて駿河湾の魚などを味わい、そのまま宿泊。

夕食(前菜)
魚料理
肉料理

そして復路

 翌朝、ホテルでバイキングの朝食のあと、ここに同じ会合で宿泊した知り合いと少し話をしたあと単独で駅へ向かう。

今回の旅も最終日。夕方の羽田の便までは全く無計画。静岡駅で降りて博物館に寄ろうか、沼津で昼食にしようか。はたまた乗り放題きっぷの効力のなくなる熱海から先で新幹線利用し、東京で過ごそうか。列車内でうつらうつらしながらも選べる時間はけっこうある。note記事をひとつ分入力し終えても時間は余りあるほど。

結局、運よく浜松で三島行きのクロスシートの上り列車に乗れたので、なるべく温存して三島で乗り換え、沼津駅前で昼食にした。そういえば受験の前日は静岡駅近くに宿をとり、受験会場の大学の下見をした後は時間があったので、同級生と沼津まで向かい焼きそばを食べた。せっかくなのでその地を訪れてみようと沼津駅を降り、北口のそのあたりに行ってみたが、そこは大型商業施設のビルに様変わりして跡形もなかった。おそらく同じ位置あたりに該当するであろうイタリア料理店でアラビアータを食べて、再び列車へ。

おわりに


 列車は神奈川県内に入る。ロングシートだったがわりと空いていた。車内でこれからしばらくの仕事の段取りとかをゆったり考える。だんだんと頭の中もふだんの生活に引き寄せられる。適度に揺られて体の疲れもほとんどない。戸塚を過ぎたあたりから混雑し始めた。一駅ごとに人が入れ替わるほど出入りが激しくなった。品川で京急に乗り換え空港へ。ここからはいつもと変わりない。

1年に1回のリフレッシュの機会といっていい。なるべくゆったり気ままに過ごせる旅にしてきた。航空機、リムジンバス、列車と乗り継ぎがスムーズにできて3時間かからずにまだ明るさのあるうちに家にたどり着けた。暑さのさなかだったにも関わらず、心地よいぐらいの疲れで収まったのは何より。

楽寿園内


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