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手持ちのものを減らしたおかげで気づいたペットボトルの水と水道水の沸騰に至る違い

皆様のおかげです

はじめに


 どこかの高校か大学の先生の記述だったか。ビーカーの水を火にかけて沸騰するまでの様子をどれだけ詳しく観察して、考察しつつ記述できるかどうかを記されていた。たしかその先生は、工夫しだいでA4で数枚ぐらいの内容は練習次第で記せるのではと書かれていたと記憶する。

さて私。たまたま湯沸かしポットが手元にないおかげで、鍋で必要な湯を沸かす。いつでも湧く湯の様子を眺められる。ローリングストックの3Lのペットボトルの「天然水」を消費すべく、米を炊く分と麦茶を煮出すのに使おうと鍋にとくとくと注いで沸かし始めた。

たまたま休日でわりとゆったり過ごせて、じっとコンロの火に鍋を当て、鍋に張った湯の沸く様子をながめていた。日頃は中身は水道水。本日はペットボトルから移したばかりのある地方産の「鉱水」。

見つめていると


 わりと待つまでもなく、鍋の中に気泡が生じ始める。おや、とそこで気づいた。このところほぼ毎日同じ作業を水道水でやる。おかげでそろそろかなと鍋の中を覗き見て様子を伺う。日課といっていい。沸き次第、ガスの火を止めて麦茶パックを入れた急須へ注ぐ。

ところが今日の鍋のなかは様子が少しばかり様子が異なる。どうも今日の鍋に入れた水の気泡を生じはじめて揺らぐ様子は、どことなくとろりとしている。この温度が上昇する途上の見た目に、一番その特徴の違いが現れやすいのかもしれない。

何だろう

 少しだけペットボトルからマグカップにとり、口に含む。たしかにまろやかさを如実に感じる。水道水との違いといえば水に含まれる成分だろうか。

いずれの水もおそらく軟水だろうが、水の硬度や中身も多少は違いそう。正確に測定すれば沸点の上昇ぐあいも異なるだろう。それがこれほど沸騰に至る段階で状態の違いを生じうるのだろうか。何度も再現してみないと何ともいえないが。どなたか夏休みの自由研究にどうだろう。

(お子さんは、火を使うのでやけどに気をつけて。大人の人と一緒にやって火の管理にくれぐれも注意の上で行なってください。)

違いそう


 夏を越す前にローリングストックの水のみならず、常置する食品の入れ替えで次々と消費しては買い足していく。それでいざという時の演習になり、ストックする品々の使いごこちを知っておける。

湯の沸騰する様子などこんなふうに気持ちの余裕がないと気づけない。これが日頃の研究室での仕事では、試料や課題のほうに目が向きがち。下準備の湯を沸かす過程などには目が向かないし、その部分を観察の対象にしようはしないもの。たまたまわが家で、しかもこうして普段使いしないペットボトルの鉱水を使ったおかげで気づけることもある。

普段との違い


 こんなふうにいくつか普段との違いに気づけることはたしかにある。大学で教育と研究のお手伝いをするなかで、それはたしかに頷ける。同じ実験室で、いつもの手順で慣れた操作をやるばかり。作業の再現性や精度を維持するうえで一貫していることはたしかに重要なこと。しかしその一方で、日ごろとたまたま試薬の加える順番が変わっただけで、違う現象が起こることはよくありがち。

水にいくら溶かそうと3日間かきまぜつづけても溶けない物質。ある別の溶媒を一滴加えて溶かした上で、水を加えると難なく溶けてしまう。できあがった水溶液はほぼ同じといっていいが、最初に加えたわずかな量の「別の溶媒」のおかげでそれが可能になる。

おわりに


 先ほどペットボトルの水を沸かしてつくった麦茶。冷めたので飲んでみる。あきらかにまろやかでおいしい。口の中で風味とともにとろみを感じる。毎日、水道水を沸かして作る場合とは明確な違い。水の状態でも同様に感じられるこの違いはどうして生じるのだろう。主観に過ぎないが少なくとも私の舌では歴然とした違いとして感じられる。

この記事をお読みの方々も「おいしい水」の存在にお気づきのことだろう。だから店でわざわざ水を求めてお買いになるのも頷ける。これほどの違いを明確に科学的に説明することは果たしてどれほどできているのだろうか。2週間後に、たまたま水を専門となさる大学の先生にお会いできる機会があるのでまずはお尋ねしてみよう。


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