これまで訪れたくても寄れなかった地を結ぶ旅をことしも実行するつもり
はじめに
毎年少なくとも暑い時期に泊まりがけで出かける用事がある。諸事情でこればかりは動かしようがない。それにからめて前か後に小旅行を付け加える。出張では、おもにわが地方と都会との行き来ばかりで、いつか寄る機会があれば行きたかったところばかり。
立ち寄ってみたいと思ってもなかなか実行できずじまいだった。それを何とかできるうちにやっていきたい。出張と違い自分の懐から費用をあてがうのだからどこに寄り道しようと咎められることは何もない。昨年はそう思ってやりはじめた最初の年。とはいえ真夏の最中なので……。
きょうはそんな話。
一昨年は
それまでなかなか立ち寄れずじまいだったところにひとつかふたつ巡る旅。そんなに特別なことはしないし、やるつもりもない。好きな電車に乗れて車窓から沿線をながめられ、ときたまぶらりと途中下車して駅前を散策する。これがなかなかおもしろい。そんないくつかをあげていく。
一昨年は、東京都区部でも西の、一度も足を踏み入れたことのない練馬区。下石神井のちひろ美術館。西武新宿線の上井草駅から歩いてほど近い。駅から北へ向かうとそこは下町風情。どこかなつかしい雰囲気。そこそこ人通りにぬくもりが感じられる。それだけでもう半分ほっとする。
画家のいわさきちひろが昭和27年にここへ家を建て、暮らした町並みがかすかに残っているかもしれない。そんなふうに想像しつつ昼前の小さな日陰をむすびながらゆっくり歩く。ほどなく大通りに出て今度は東に進むと、ほどなく目的の美術館が目に入る。
絵を観る前に近くの店で食事を済ませた。そこそこ腹を満たせば気分はさらに落ち着き、ゆとりが生まれる。これから絵を観るのにちょうどいい。
東海道線沿線
昨年はたったの1泊2日の旅程。某地で用件を済ませると、早速東海道線沿線のいくつかの街の駅前だけおじゃました。豊橋、浜松、静岡に三島。好きなだけ途中下車できる切符を入手できたことから実行した旅。

いつもは新幹線であっというまに素通りしてしまうところばかり。
わずかに大昔に薬科大(今の静岡県立大)受験で訪れ、就職試験で内定を頂いた製薬会社の研究所もそんなに遠くない。残念ながら両者とも、のちに繋がることはなかった。だからこのあたりは縁もゆかりもないわけではない。人生の選択によっては暮らしていたかもしれず、ずっと気になっていた場所。
三島へ
なかでも三島には足を踏み入れてみたかった。富士山など周囲から湧き出る水の豊富な地として知られていたから。ここで1泊できるように旅程を組んだほど。深夜に入り朝には宿を出て、駅前をぐるりと散歩するぐらいの時間しかつくれなかったが、30分ほどで豊富な澄んだ水に出会える場所がいくつもあった。たしかにこうして実際に訪れることで納得できた。
惜しむらくは明るい時間に宿の外に出られたのは30分ほど。その日のうちには遠く離れた家に戻る必要がある。もう一度ゆっくり訪れたい(今年こそ)。駅へと向かう途中で、朝から開いていた弁当店のおこわのおにぎりをいそいで購入。途中下車した静岡駅そばの公園で食べたがおいしかった。
なによりさまざまな角度で沿線から富士山をながめようと思っていたにもかかわらず、この旅では一度も拝むことはできなかった。こればかりはしかたがない。
おわりに
さて、今年も暑いさなかに旅する。今回は2泊の予定。せっかくなのでゆったりと列車でめぐる旅をしたい。あれこれ旅程を練るのも楽しみ。
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