生成AIで高めるランニング技術【第6回】 戦略を見直して不安を払拭|時空ラボ
第3回では生成AIにレース戦略を立ててもらいましたが、それを踏まえた練習を重ねる中で、私は特にピッチを高める技術を磨いてきました(第5回)。
結果として平均ピッチは196~197spmにまで上がったものの、これが本番でどう生きるのかは未知数のままです。
実際のところ、日本最西端与那国島一周マラソン大会(10km)ではどのようなレース運びを目指すといいのか、あらためて戦略を見直したいですね。
◎生成AIが練習は控えろと言ってくる
実はここ最近、あまり走っていません。
走る前は必ず生成AI(Claude)に練習メニューを出してもらっているのですが(第1回)、本番が近づいてきたため、もう練習する意味はないというのです。

疲労が残る可能性、本番数日前のリスクは避けるべきという理由から、走ることを推奨されません。
むしろ完全な休養を勧めてくることもあります。

ここまで言われてしまうと、練習しないことのメリットの方が無視できなくなりました。
◎本番のレース戦略を出してもらう
ただ、このままで10kmを1時間以内で走るという目標は本当に達成できるのでしょうか。
そこで本番はどういうアプローチで走るといいのか、生成AIにあらためて問い直してみました。

そこで吐き出されたのは、本当に詳細なレース戦略です。
これまで蓄積してきたデータ・対話の集大成ともいえます。
まず私の技術面・効率面・実績面・心理面や、コースの特性を踏まえた基本方針は以下のようなものでした。

その後、各区間での目標ペース、予想心拍数、戦略、ピッチ(ケイデンス)を提示してくれます。
かなりボリュームがあり、下のキャプチャはほんの一部です。

これにより、最初の1kmの通過予測は5分20~35秒で、約15~20秒の貯金ができるといいます。
◎区間別のサマリーやシナリオを確認
区間ごとに細かく出してくれた戦略は、じっくり読んで本番までに頭に入れておきたいところです。
そうなると実際のレースではいろいろ戦略を思い出そうとしたり、自身の状態を確認したりしている内に、終わってしまいそうですね。
以下はレース戦略の全体像です。

また、ベストシナリオ(58分10秒)、標準シナリオ(58分40秒)、保守シナリオ(59分00秒)も出してくれました。

◎レース時のマインドセットまで出力
Claudeによるレース戦略は、メンタル面までケアしてくれます。
区間ごとのマインドセットもあり、かなり充実した内容のレポートといえるでしょう。
【スタート前】
「準備は完璧だ」
「技術は100%完成している」
「10/4を思い出せ、今日はもっと楽だ」
「挑戦する、後悔しない」
【1km(下り)】
「自然に任せる、制御しながら」
「気持ちいい!」
【2-3km】
「リズムに乗ってる」
「197spm完璧」
【4-7km(核心部)】
「ここが勝負」
「10/4、加圧後に完走した」
「今はフレッシュだ、行ける!」
「技術が支えてくれる」
「きついけど、あれより楽だ」
【8km(上り)】
「1kmだけ!」
「技術維持!」
【9-10km(ラスト)】
「もう何も残さない!」
「10/4を超える!」
「完璧な走りだった!」
こういうのって励みになりますよね。
あと、心のシミュレーションができます。
◎レースの本番に向けて
振り返れば2025年7月の上旬、「生成AI(Claude)にジョギング結果のGarminデータを読み込ませてみたらどうだろう?」と思ったときから、この個人プロジェクトは開始しました。
昨年あまり納得のいかないレース結果だった日本最西端与那国島一周マラソン大会(10km)で、1時間を切れるようになるだろうか……?
生成AIは優しいので、「できない」とは言わないんですよね。
限られた期間内で実現するためのアプローチを提示してくれた上、さまざまな相談にも乗ってくれました。
下り坂のフォームは何を意識すればいいのか、疲れ切った腕を振るときは身体に密着させていいのか、上り坂はピッチが落ちてもいいのか、なぜClaudeは1時間を切る確率が95%以上だと断言するのか、心拍数150~155bpmは走っていて苦しくないか……。
人相手だと遠慮して聞けない些細な疑問をいろいろぶつけ、回答をもらうことにより、少しでも安心材料を求めていた私も、だんだん尋ねることが尽きてきました。
けっきょく走るのは自分ですしね。
本当の答えはレースの中にしか見つけられません。
いまでは「もうやるしかない」というシンプルな境地に達してしまいました。
あとはレース本番までコンディションを整えることを大事にし、第7回でいい結果が報告できるよう、がんばりたいです!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
生成AIを活用した自己分析の記事もあるので、よろしければ覗いてみてください。
