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私、「行政書士の平均年収」くらいは稼げますか?

行政書士の開業を考えている方からいただくよくあるご質問を3回に分けて紹介しています。

前回は「行政書士の仕事はAIに取られて無くなりますか」というご質問に関する記事を書きました。

第2回目の今回は『私、「行政書士の平均年収」くらいは稼げますか?』というご質問です。

『行政書士として独立しても、今までの会社勤めでの知識と経験もあるので、平均くらいの実力はあるんじゃないかと思っています。そうであれば、私、「行政書士の平均年収」くらいは稼げますか?』と、だいたいご自身の実力は平均くらいと考えられている方が多いようです。

「行政書士の平均年収」くらいは稼げるのでしょうか?

「行政書士の平均年収」っていくら?

私自身はあまり気にしていなかったのですが、行政書士の平均年収は600万円くらいとされているそうです。(参考:ユーキャンホームページ『行政書士の平均年収は?』)

500万円くらいと書いているサイトもあるみたいです。

ただ、私も税務署以外に事務所の売上を報告したことはありませんし、他の先生からもこういった調査を受けたということは聞いた事がありませんので、だいたいの推定なのではないかと思います。

質問される方に聞いてみると、「ネットやSNSの情報を見て、行政書士の平均年収はだいたい500万円から600万円くらいと書いてあった」と言われる方が多いです。

そこでよく頂くご質問が『私、「行政書士の平均年収」くらいは稼げますか?』というご質問です。

会社勤めの方は「今の会社で500万円から600万円くらいの給料をもらっているので、行政書士になってもこれくらいからスタートして、将来は会社員を続けていたよりも稼いでいきたい」という思いなのだと思います。

平均年収って何?

平均年収とは何かを調べてみると『「ある特定の集団(国全体、特定の年齢層、業種など)が1年間に得た「年収」の合計を、その集団の人数で割った数値のこと。』と書いていました。

イオン銀行ホームページの『日本の平均年収と中央値はいくら?』を見てみると年代別・男女別の平均年収がありました。

この表を見てみると、男性の場合20~25歳の295万円から55~59歳の735万円まできれいな右肩上がりになって、55~59歳の735万円から70歳以上の380万円までがきれいな右肩下がりになっています。

女性の場合は25歳の370万円から59歳の356万円まで、ほぼ横ばいになっています。

行政書士の年収は「平均年収」という概念とは合わない

この表を見て私が思ったのは「行政書士の年収は一般的な平均年収という概念とは合わないなあ」ということでした。

その理由は以下の2点です。

【理由1】行政書士の年収は年功序列で上がらない

例えば、行政書士の事業は「経験」「信用」「実績」が積みあがって大きくなっていきますので、年数が経つほど事業が大きく育っていくというのは間違いありません。

が、それは年功序列とは全然関係ありません

20代で始めて数年で事業が大きくなる人もいますし、何十年やっても経験も信用も実績もあまり積めずに事業をやめてしまう人もいます。

だから年功序列を前提とした『年代別・男女別の平均年収』というのは行政書士の年収を考える上ではあまり意味がないと思います。

事業を拡大されている若い女性の先生もいらっしゃいますし、事業がうまくいかなくて収入がほとんどない、または資金がショートして借金を抱えた年配の男性の先生もいらっしゃいます。

「40代男性の行政書士だから、今年は年収がいくらになる」とはならないのです。

【理由2】急激に年収が下がることもある

年功序列の右肩上がりの平均年収は、「年収は定年まで下がらない」ことが前提ですよね。

個人事業主は違います。

予測もしなかったことで、売上が激減することもあります

自己紹介記事でも書きましたが、実際私も外国人関連の仕事にほぼ100%軸足を置いていたため、2020年からコロナが蔓延した時期は売上がほとんどなくなるほど激減しました。

飢え死にするかと思いました💦

結局「行政書士の平均年収」くらいは稼げるの?

では、開業した行政書士は、行政書士の平均年収500万~600万円を稼げるのでしょうか?

一年目からは難しいと思います。

先ほど書いたように、行政書士の事業は「経験」「信用」「実績」が積みあがって大きくなっていきます。

「経験」「信用」「実績」がない時点で500万円稼げる可能性がゼロではありませんが、むしろ収入がゼロの可能性の方が高いと思います。

開業してから、「経験」「信用」「実績」を、どんな仕事で、どれくらいの早さで、どれくらいたくさん積んでいくかで年収は大きく変わると思います。

得意分野によっては3年目くらいでしたら年収500万~600万円は十分可能性はあると思います。

年収の幅が大きい

一般的なサラリーマンの場合は、年収の上限下限の幅は数百万円くらいの範囲でおさまると思います。

しかし、自分で事業をする場合の年収は、支給される給料ではないので、上も下も幅が大きいんです。

行政書士事務所をみても、ほとんど収入のない事務所もあれば、数億円の売上の事務所もあります。

公式データが無いので、あくまで私のイメージですが、0円から500万円以下に大きなかたまりがあって、500万から2000万円くらいまでに中くらいのかたまりがあって、2000万円から1億に小さなかたまりがあって、1億以上に数えるくらいの事務所があるような感じだと思います。

つまり年収500万円~600万円は開業してから大きくなるまでの通過点で、そこまで辿り着けない事務所が多い反面、伸び出したら軽く通過して1000万円以上に伸びていく感じだと思います。

500万円~600万円という通過点を通過できるのが1年後なのか、10年後なのか、通過できないまま終わるのかは、どのように仕事をするかによると思います。

最後に

行政書士に限らずですが、自分で事業を経営する場合、平均年収という考えはあまり参考にならないということをご理解いただけたかと思います。

事業が軌道に乗ってきたら雇われていた時よりも高い年収になる可能性も十分あると思います。

ただ、何年経っても200万円くらいで伸びないというケースもあると思います。

「平均年収くらい稼げるか」というよりも「自分で行動した結果いくら稼げるか」という考え方が実態に近いと思います。


次回の「行政書士開業前の方からのよくあるご質問」の最終話は、今回の記事の質問から続いて質問される『最低でも500万円は必要なんです』というご質問についてお答えしたいと思います。

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