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SUNOで女性デュオの声を分ける方法|Lunair制作で学んだAIボーカル設計の試行錯誤

AI音楽ツール「SUNO」で女性デュオを作るとき、2人のボーカルを違う声質に聴かせることが最大の課題になります。

「female duet」と書くだけでは声が混ざりやすく、それぞれのキャラクターが立ちません。このnoteでは、AI音楽プロジェクト「Lunair(ルネア)」の制作を通じて試行錯誤してきた、SUNOでの声分けの考え方とプロンプト設計を記録します。

うまくいかない生成も正直に含め、リアルな制作ログとして残していきます。



Lunairは、女性デュオとして作りたい

Lunairは、私が制作・運用しているAI音楽プロジェクトです。

コンセプトは、
夜の東京、雨、ネオン、夜明け前の感情を描く、シネマティックでエモーショナルな女性デュオ。

メンバーは、
一ノ瀬 澪(Mio Ichinose)
月城 いろは(Iroha Tsukishiro)

澪は、透明感と芯のあるリードボーカル。
いろはは、繊細で感情表現の強いボーカル。

この2人が、それぞれ違う魅力を持ちながら、ひとつの世界観を作っていく。それがLunairでやりたいことです。

ただ、AI音楽でこれをやろうとすると、思った以上に難しいです。

普通に「女性デュオ」と指定するだけでは、“2人組っぽい曲”にはなっても、“2人の個性が見える曲”にはなりにくいと感じています。


SUNOで「female duet」だけでは声が混ざる理由

最初の頃は、SUNOのStyles欄にかなりシンプルに書いていました。

たとえば、

cinematic emotional J-pop, female duet, melancholic, late-night Tokyo, beautiful harmonies

のような形です。

これでも、曲としてはかなり良いものが出ることがあります。

ただ、問題は、2人の声の違いです。

実際に生成してみると、

  • どちらが歌っているのか分かりづらい

  • 声質がほぼ同じに聴こえる

  • サビで急に大きなユニゾンになる

  • ハモリが厚くなりすぎる

  • 2人の個性よりも“合唱感”が前に出る

  • アニメソングのエンディングテーマっぽくなる

  • きれいだけど、Lunairらしい生々しさが弱くなる

ということが何度もありました。

つまり、「female duet」と書けば2人になるわけではある。
でも、それだけでは2人のキャラクターまでは立たないということです。

これは、かなり大きな発見でした。


難しいのは「上手い2人」ではなく「違う魅力の2人」

AI音楽を作るとき、最初は「歌が上手い曲」を目指しがちです。

もちろん、歌が上手いことは大事です。
でも、Lunairのようなデュオを作る場合、それだけでは足りません。

重要なのは、
“歌が上手い2人”ではなく、“違う魅力を持った2人”に聴こえることです。

たとえば、Lunairではこのように分けています。

は、透明感がありつつ、芯のある声。
主役感があり、サビや大事なフレーズを引っ張るリードボーカル。

いろはは、息づかいが近く、感情の揺れが見える声。
繊細で、少し壊れそうなニュアンスを持つ表現型のボーカル。

この違いを、曲の中で感じられるようにしたい。

でも、AIにとっては、ここが難しいのだと思います。

単に「clear voice」「emotional voice」と書くだけでは、思ったほど明確には分かれません。

だから、プロンプト上でも、歌詞構成上でも、かなり意識して役割を分ける必要があります。


声が混ざる原因は、たぶん“サビ”にある

Lunairを作っていて特に感じたのは、サビで声が混ざりやすいということです。

AメロやBメロでは、ある程度ソロっぽく聴こえることがあります。
でもサビに入ると、急に2人の声が重なって、強いユニゾンや厚いハーモニーになりやすい。

もちろん、それが悪いわけではありません。

普通のポップスでは、サビで厚くなるのは自然です。
デュオ曲でも、サビで2人が重なるのは王道です。

ただ、Lunairの場合は、そこが強すぎると少し違うと感じました。

私が作りたいのは、派手なユニゾンで一気に盛り上げる曲というより、
静かな感情が積み重なって、映画のワンシーンのように残る曲
です。

そのため、サビで声が大きく重なりすぎると、少しアニメソングっぽくなったり、AIっぽい壮大さが出すぎたりします。

特に、SUNOでは「duet」「harmony」「emotional chorus」のような言葉を入れると、想定以上にコーラスが厚くなることがあります。

このあたりは、何度も失敗しました。


「Both」「Harmony」を使いすぎると、強いユニゾンになりやすい

歌詞の中でパート分けを書くときも、最初はよくこう書いていました。

[Chorus – Both, Harmony]

この書き方自体は分かりやすいです。
ただ、Lunairでは、これを使いすぎると少し問題が起きました。

「Both」や「Harmony」を強く書くと、SUNO側がかなりしっかり2人で歌わせようとすることがあります。

その結果、

  • サビが強いユニゾンになる

  • 声が混ざって個性が消える

  • 2人の違いよりも“重なり”が目立つ

  • 感情表現が大きくなりすぎる

  • 透明感よりもパワーが出すぎる

という方向に行きやすいと感じました。

もちろん、曲によってはそれが良いこともあります。
でも、Lunairの基本方向では、毎回それをやると少し違います。

だから最近は、単に「Both, Harmony」と書くよりも、もう少し役割を分けるようにしています。

たとえば、

[Chorus – Mio lead, Iroha soft harmony]

または、

[Chorus – Iroha lead, Mio restrained harmony]

のような形です。

つまり、2人で歌う場合でも、どちらが主で、どちらが支えるのかをできるだけ明確にする。

これだけでも、意図に近い方向に行くことがあります。


Lunairで意識している声の設計

Lunairでは、現在このような声の設計を意識しています。

澪:透明感と芯のあるリードボーカル

澪は、Lunairの中で主役感のあるボーカルです。

イメージとしては、

  • 透明感がある

  • でも弱くない

  • 声に芯がある

  • 感情を出しすぎず、抑えて歌う

  • サビや重要なフレーズを引っ張れる

  • 物語の中心にいるような存在感がある

という方向です。

ただ可愛い声ではなく、透明だけど、ちゃんと強い声にしたいと思っています。

いろは:繊細で感情表現の強いボーカル

いろはは、澪よりも感情の揺れが見えるボーカルです。

イメージとしては、

  • 息づかいが近い

  • 甘さがある

  • 繊細

  • 少し壊れそう

  • 感情表現が豊か

  • フレーズの細かいニュアンスが強い

  • 内側の痛みや不安が見える

という方向です。

ただし、単に「可愛い声」にしたいわけではありません。

Lunairにおけるいろはは、可愛さと危うさ、繊細さと表現力を持った声として設計しています。


SUNOプロンプトで声質を分ける書き方

最近意識しているのは、声質をただ並べるのではなく、名前とセットで書くことです。

たとえば、

Mio: clear strong lead vocal, transparent powerful protagonist-like tone
Iroha: breathy sweet emotional expressive vocal, fragile nuanced tone

のように、MioとIrohaそれぞれの声質を分けて書きます。

さらに、

distinct female vocal tones
clear vocal contrast
no blended identical voices
no loud unison

のような言葉も入れます。

つまり、単に「女性デュオ」と伝えるのではなく、
2人の声が同じにならないこと
声のコントラストがあること
大きなユニゾンにしすぎないこと
を明示するようにしています。

それでも、完璧に分かれるわけではありません。

ただ、何も書かないよりは、かなり方向性が出やすくなった感覚があります。


歌詞側でも、パート分けを明確にする

声を分けるためには、Styles欄だけでなく、歌詞側のパート分けも重要です。

たとえば、

[Verse 1 – Iroha]
[Pre-Chorus – Mio]
[Chorus – Mio lead, Iroha soft harmony]

のように、誰がどこを歌うのかを明記します。

これも、毎回完璧に反映されるわけではありません。
でも、何も書かないよりは意図が伝わりやすいです。

特にLunairでは、曲の中で役割を変えることも意識しています。

たとえば、

  • Aメロはいろはで、繊細な感情から入る

  • Bメロで澪が物語を引き上げる

  • サビは澪がリードし、いろはが控えめに重なる

  • ラスサビでは逆にいろはが感情を強める

というように、曲ごとに構成を考えています。

AI音楽とはいえ、このあたりはかなり人間側の編集感覚が必要です。


“AIに任せる”だけでは、キャラクターは立たない

SUNOはとても便利です。
生成される楽曲の完成度も高いです。

でも、Lunairを作っていて感じるのは、
AIに任せるだけでは、キャラクターは立ちにくい
ということです。

特に、架空のアーティストやデュオを作る場合は、こちら側でかなり設計する必要があります。

  • この2人はどんな関係なのか

  • どちらがリードなのか

  • 声質はどう違うのか

  • どんな曲なら2人の魅力が出るのか

  • どんな歌詞ならキャラクターが見えるのか

  • どこでユニゾンさせ、どこでソロにするのか

  • どの程度ハーモニーを入れるのか

こうしたことを決めないまま生成すると、曲としては良くても、プロジェクトとしての輪郭がぼやけます。

AI音楽は、作曲というより、
プロデュースと編集の要素がかなり大きい
と感じています。


うまくいかない生成も、かなり多い

正直に言うと、Lunairでも、うまくいかない生成はかなり多いです。

たとえば、

  • 澪といろはの違いがまったく分からない

  • いろはの声が想定より強すぎる

  • 澪が透明感よりもアニメ的な高音になってしまう

  • サビが派手すぎる

  • コーラスが厚すぎる

  • 2人というより、1人の多重録音に聴こえる

  • 曲は良いのに、Lunairらしくない

  • 歌詞の感情と曲調が合っていない

こうしたことは何度もあります。

だから、AI音楽制作は「1回生成して完成」ではありません。

何度も生成して、聴き比べて、方向性を修正して、近いものを選ぶ。

この作業がかなり大事です。

むしろ、AI音楽において人間がやっていることは、
作ることそのものよりも、選ぶこと、判断すること、整えること
なのかもしれません。


設定を固めすぎても、面白くなくなる

一方で、プロンプトを細かく書けば書くほど良いかというと、それも少し違うと感じています。

たしかに、細かく指定すると、狙いに近づくことはあります。

でも、指定しすぎると、曲が少し窮屈になったり、毎回似たような展開になったりします。

Lunairでも、声の違いや世界観を守ろうとしすぎると、曲としての面白さが弱くなることがあります。

たとえば、

  • きれいだけど、展開が弱い

  • まとまっているけど、記憶に残りにくい

  • 声は分かれたけど、曲としての熱量が足りない

  • アニメっぽさは減ったけど、逆に地味になった

ということもありました。

ここも難しいところです。

AI音楽では、コントロールしすぎると面白さが減る。
でも、任せすぎると世界観が崩れる。

このバランスを探ることが、かなり重要だと思っています。


Lunairで今のところ意識していること

現時点で、Lunairの女性デュオ感を出すために意識していることをまとめると、こんな感じです。

1. 「女性デュオ」とだけ書かない

「female duet」だけでは足りないので、それぞれの声質を分けて書く。

2. 名前と声質をセットにする

Mioはこういう声。
Irohaはこういう声。
という形で、名前とボーカルイメージを結びつける。

3. サビのユニゾンを強くしすぎない

「Both」「Harmony」を使いすぎると、声が混ざりやすいので注意する。

4. どちらがリードかを書く

2人で歌う場面でも、Mio lead / Iroha soft harmony のように役割を書く。

5. Exclude stylesも使う

避けたい方向性も書く。
たとえば、loud unison、identical blended voices、overly anime-style chorus など。

6. 歌詞のパート分けも明確にする

Verse、Pre-Chorus、Chorusごとに誰が歌うかをできるだけ書く。

7. それでも最後は耳で選ぶ

プロンプト通りにいかないことも多いので、最後は聴いて判断する。

このあたりは、今後も検証しながら更新していくつもりです。


Lunairで実際に使っているSUNOプロンプト例

Lunairでは、曲によって変えていますが、最近はだいたいこのような方向性を意識しています。

cinematic emotional J-pop, female duet, distinct female vocal tones, clear vocal contrast, restrained emotional delivery, late-night Tokyo atmosphere, melancholic but beautiful, intimate vocal production

そして、声の指定としては、

Mio: clear strong lead vocal, transparent powerful protagonist-like tone, emotionally controlled delivery
Iroha: breathy sweet emotional expressive vocal, fragile nuanced tone, intimate emotional expression

さらに、避けたい方向性として、

no loud unison, no blended identical voices, no overly anime-style chorus, no excessive harmonies, no generic idol-pop brightness

のような要素を入れることがあります。

もちろん、これを書けば必ず成功するわけではありません。

でも、Lunairのようにキャラクター性のあるAI音楽プロジェクトを作るなら、
StylesとExclude stylesの両方で方向性を設計すること
はかなり大事だと感じています。


AI音楽は、自動化ではなく“選ぶ力”が問われる

AI音楽というと、どうしても「自動で曲ができる」というイメージがあります。

たしかに、生成自体は自動です。
ただ、プロジェクトとして成立させるには、自動化だけでは足りません。

どんな曲を作るか。
どんな声にするか。
どの生成を採用するか。
どこを修正するか。
どの曲を配信するか。
どのビジュアルを合わせるか。
どのSNSでどう見せるか。

この判断は、かなり人間側に残ります。

Lunairを作っていて思うのは、AI音楽制作で重要なのは、
AIに何を作らせるか
だけではなく、
AIが出してきたものをどう選ぶか
だということです。

これは、音楽制作というより、編集やプロデュースに近い感覚があります。


“声分け”は、Lunairの大きなテーマ

Lunairにとって、澪といろはの声をどう分けるかは、かなり重要なテーマです。

なぜなら、2人の違いが見えなければ、Lunairを女性デュオにしている意味が弱くなってしまうからです。

もちろん、毎回完璧に分ける必要はないと思っています。

曲によっては、2人の声が重なる美しさもあります。
デュオだからこそ、ユニゾンが感情を強くする場面もあります。

ただ、それでも基本として、
澪には澪の魅力があり、いろはにはいろはの魅力がある
と感じられる状態にしたい。

そのために、プロンプト、歌詞、パート分け、楽曲構成、ビジュアルまで含めて、少しずつ調整しています。

これは、Lunair制作の中でも、かなり面白い部分です。


これからも検証していきたいこと

今後、さらに試していきたいこともあります。

たとえば、

  • どの程度まで声質指定が反映されるのか

  • パート分けの書き方でどれくらい変わるのか

  • サビでのユニゾンを抑える最適な書き方は何か

  • 曲調によって声分けの成功率は変わるのか

  • バラードとアップテンポで、デュオ感の出方は違うのか

  • SUNOの設定値によって、声の混ざり方は変わるのか

  • 女性デュオとして聴きやすい曲構成は何か

このあたりは、まだ自分の中でも検証中です。

なので、このnoteでは、今後もLunairの制作を通じて分かったことを記録していきます。

成功した設定だけでなく、失敗した設定や、思った通りにいかなかった生成も含めて残していく予定です。


まとめ

SUNOで女性デュオの声を分けるには、「female duet」と書くだけでは足りません。

「female duet」と書くだけでは、声が混ざりやすい。 「Both」「Harmony」を使いすぎると、強いユニゾンになりやすい。 声質や役割を名前とセットで書いた方が、意図は伝わりやすい。 それでも、最後は何度も生成して、耳で選ぶ必要がある。

Lunairを作っていて感じるのは、AI音楽は自動化というより、プロデュースと編集の積み重ねだということです。

澪といろはの声をどう分けるか。2人の違いをどう曲に出すか。そして、デュオとしての世界観をどう育てていくか。このあたりを、これからも試行錯誤しながら記録していきます。

AI音楽を作っている方、SUNOで女性ボーカル曲を作っている方、架空のアーティストやAIユニットを作ってみたい方の、少しでも参考になれば嬉しいです。

Lunair(ルネア)制作ログ、2本目でした。


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関連リンク

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