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連作恋愛短編 | 🎃ハロウィンの夜「アジアのシンデレラへ」

巨乳バカ一代。モデルはあの人です。

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俺は胸を愛している。
性欲じゃない、哲学だ。
胸は根源だ。母性の象徴、生命の泉、文化の器。
人類が進化する前から続く、唯一の普遍だ。

胸には真実が宿る。嘘をつく唇でも、演技する目元でもない。
胸はそのままの形で運命を刻み、抗いようもなく人を惹きつける。
果てしなく柔らかく、そして艶やかだ。
俺はそれに魅入られて、ここまで来た。
自分の事務所を立ち上げたのは運命の導きだ。

──サラに出会ったのは、そんな俺の生涯の中でも特別な瞬間だった。

ハロウィンの雑踏で、巫女装束に身を包んだ女。
白布の下に隠していても、俺の目をごまかすことはできない。
清楚であるはずの衣装が、逆に胸の輪郭を強調してしまっていた。
信じてくれなくてもいい、その時、俺にはサラの胸のかたちがはっきり視えた。

その夜は、名刺を差し出すので精一杯だった。
だが、その夜から頭の中はサラの胸でいっぱいだった。
これは衝動じゃない、啓示だ。
俺の求めてきた「奇跡」が、そこにあった。

だが、サラは簡単には頷かなかった。
むしろ当然だ。そして彼女はなぜか性的なものに嫌悪感を抱いていた。その魅力を活かすためにはグラビアからという俺の提案は妄言として受け取られた。

それでも俺は引かなかった。この逸材を前に、引けるはずがない。
電話をかけ、会っては語り、また断られた。
「そういう目で見られたくない」
そうはっきり言われたこともある。

けれど俺は、熱弁をやめなかった。
胸は文化であり、国境を越える。胸は真実を映す鏡だ。
あなたの胸には、未来を変える力がある──俺は何十回も、いや何百回もそう言った。

季節が巡り、一年が経った。
サラとは会ってもらえなかった時期もあったが、やがて少しずつ話を聞いてくれるようになった。俺はひたすら自分の情熱を語り続けた。
祈りのように。
いや、サラは俺の女神だった。

そしてある日、サラがぽつりと言った。
「……そんなに意味があるの?」

俺は即答した。
「意味しかない」

その瞬間、俺は確信した。
ここから歴史が始まる、と。

──「幼馴染は巨乳巫女」で遅咲きのデビューを果たしたサラが、アジア一の大人女優として名を轟かせるのは、その三年後、俺の事務所が潰れた後の話だ。

🎃

いかがでしたでしょうか。
こんな話を書いて、今まで読んでいた方が離れないかは心配ですが、思いついてしまったので仕方がありません。

ハロウィンの夜シリーズは、このシンデレラストーリーで完結です。
今さらですが女性回だけ読めば、キラキラしたお話しとして読むことができます。見逃した方は、是非どうぞ。


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