施策別LTVが出せない原因と、現在地がわかる「LTV分析診断」を公開
株式会社INVOXでは、マーケティングのLTV分析がどこまでできているかを判定する「LTV分析診断」を公開しました。
LTV(顧客生涯価値)をどこまで事業で活用できているか。
10問・約2分の設問に答えると、自社の分析環境が4つの段階のどこにあるかを判定し、次に着手すべき点を提案します。
対象は、マーケティング・CRM・EC・グロース・事業の責任者の方など、データを使った意思決定をされている方を想定しています。

背景
ClaudeやChatGPTで自社データを分析したい、というご相談は増えています。
一方で、実際にお話を伺うと、AI分析の手前で止まっているケースが大半でした。
止まっているのは、AIの使い方ではありません。
LTVをはじめとする基本的な分析そのものが、意思決定に使える形になっていない状態です。
そして多くの場合、その自覚がありません。
理由は、責任者の方の認識が「LTVが見られない」ではなく、「見ようと思えば見られる」状態だからです。
LTV分析が「見ようと思えば見られる」で止まる
LTVを重要KPIに掲げている企業は多くあります。
ただし具体的に伺うと、次のいずれかに当てはまることがほとんどです。
全体のLTVは出せるが、施策別・媒体別のLTVは出せない
出せるが、毎回Excelに書き出して集計している
数字を出せるのは分析担当だけで、責任者本人は出せない
営業とマーケで、同じ指標を見たときに数字が違う
この4つは、いずれも「見られない」とは呼ばれません。
依頼すれば出てきますし、時間をかければ集計もできます。
しかし、意思決定の側から見ると評価が変わります。
来週の広告配分を決める場面で、数字が3日後に出てくるのであれば、それは判断材料になっていません。
会議中に「この数字を媒体別で見たい」となったときに後日回しになるのであれば、その会議で結論は出ません。
「見られる」と「意思決定に使える」の間には、想定より距離があります。
LTVの計算式と、施策別に出せなくなる理由
LTVの計算式自体は複雑ではありません。
サブスク・定期購買の場合は、次の式で算出します。
平均継続月数 = 100 ÷ 月次解約率(%)
LTV = 平均顧客単価 × 平均継続月数都度購入のECであれば、次の形になります。
LTV = 平均購買単価 × 購買頻度 × 継続期間必要なのは、単価・頻度・継続期間(または解約率)の3つだけです。
全社平均のLTVであれば、多くの企業がすでに算出できています。
問題になるのは、これを施策別に分解したときです。
たとえば「Google広告から獲得した顧客のLTV」を出すには、次の3つが同じ顧客IDでつながっている必要があります。
どの顧客がGoogle広告から入ったか(獲得施策と顧客の紐付け)
その顧客が獲得後にいくら購入したか(購買履歴と顧客の紐付け)
その顧客がいつ離脱・解約したか(継続状況の履歴)
獲得した施策や時期ごとに顧客をグループに分け、そのグループが後にいくら購入したかを追う。
分析手法としては、コホート分析と呼ばれるものです。
計算式は変わりません。変わるのは、必要なデータのつながり方です。
施策別LTVが出せない原因は、計算方法ではなくデータの持ち方にあります。
施策別LTVが出せなくなる4つの原因
分析が止まる場所は、おおむね決まっています。
1. 媒体ごとのコストが、それぞれの管理画面に分かれている
広告費は各媒体の管理画面、売上はECカートやCRM、メールやLINEは別のツール。横に並べるには、都度コピーして集計する作業が必要になります。
管理画面のデータ保持期間には限りがあるため、去年出稿した広告の成果を今から振り返ろうとしても、データが残っていないことがあります。
2. 同じ顧客が、別の顧客としてカウントされている
広告から入った人、LINEから購入した人、紹介で来た人。
顧客IDが統合されていないと、この3つが3人分としてカウントされます。
この状態では、どの施策で獲得した顧客なのかを1人(1社)単位で特定できません。
比較できるのは獲得件数と獲得単価までになります。
3. 購買・解約の履歴が、獲得施策に紐付いていない
獲得までは施策別に見られても、獲得後の購買回数や継続期間が施策に接続されていないケースです。
この場合、獲得単価が安い施策と、利益を残す施策を切り分けられません。
LTVという指標が最も効くのはこの部分です。
4. 出せるようになっても、責任者本人が触れない
ダッシュボードはあるものの条件を変更できない、あるいは確認のたびに分析担当への依頼が必要、という状態です。
数字は存在しているのに、見たいタイミングで見られない。
確認そのものにコストがかかると、確認の回数が減ります。
この4つには順番があります。
1が欠けたまま4だけを整えることはできません。
逆に、4まで到達している企業は1〜3を必ず通過しています。
そのため「LTV分析ができているか」は、できる・できないの二択ではなく、どこまで積み上げられているかの段階で捉えたほうが実態に合います。
LTV分析診断の内容
設問数は10問、所要時間は約2分です
toC(EC・D2C・サブスク)と toB(法人向け・SaaS)で設問が分かれます
選択肢は「できている(○)/一部できている(△)/できていない(×)」の3択です
費用はかかりません
聞いているのはツール名でも予算でもなく、日々の実感で答えられることだけです。
たとえば、こんな質問をします
Q. 広告媒体ごとの獲得コストは、いつでも確認できますか?
Q. 会議中に「この数字を別条件で見たい」となったとき、その場で確認できますか?(toC)
Q. 営業とマーケで、同じ指標を見たときに数字が一致していますか?(toB)
診断結果で分かること
回答後、その場で次の内容が表示されます。
到達している段階(LEVEL 1〜4)と、その状態の説明
できていること
いま詰まっているところ
どこから手を付けるか(最大3ステップ)
環境を整えた場合の変化(LTVが出るまでの時間、確認の手間、確認の頻度など)
「どこから手を付けるか」には、たとえば「広告データ統合」「顧客ID統合」「購買データ接続」「セルフ分析環境」といった具体的な着手項目が、土台から順に並びます。
このLTV分析診断が向いている企業
今回の診断は、次のような会社に向いています。
LTVを重要KPIに掲げているが、施策別・媒体別では出せていない
LTVを出すのに毎回Excelでの集計が発生している
分析担当や情シスに依頼しないと、数字を確認できない
営業とマーケで数字が食い違い、議論が数字の照合から始まっている
ClaudeやChatGPTでのデータ分析を検討しているが、何から着手すべきか判断がつかない
関連する事例
実際にLTV分析や広告データの統合を行った事例は、以下でご紹介しています。
その他の事例は、事例紹介マガジンにまとめています。
まとめ
「LTVを重要KPIにしている」ことと、「LTVで意思決定している」ことは別です。
前者は資料に書けますが、後者は毎週の予算配分が実際に変わったかどうかで判定されます。
LTVの計算式は簡単でも、施策別に分解するには、獲得施策・購買履歴・継続状況が同じ顧客IDでつながっている必要があります。
施策別LTVが出せない原因は、計算方法ではなくデータの持ち方にあります。
まずは現在地の確認からお試しください。
LTV分析診断を受ける
診断結果や課題感をもとに相談する
診断後や既に課題が明確で、「自社の場合はどこから着手すべきか」を具体的に検討したい場合は、30分の無料相談をご利用ください。
現在ご利用中のツール、分析したいテーマ、詰まっている箇所を伺い、着手の順番をご提案します。
INVOXでは、データ基盤の設計・構築から、ClaudeやChatGPTでのAI分析環境の構築までご支援しています。
LTV分析以外でも、AI分析ができる環境を構築したいという方向けには下記の無料支援も実施しております。
