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花札で読む日本の花暦シリーズ②【中編】初夏から秋へ。5月〜8月の絵柄と意味


― 菖蒲(杜若)・牡丹・萩・芒に込められた、願いと豊かさ ―


花札が教えてくれる「暮らしの願い」

​花札で巡る日本の四季シリーズ、
今回は中編です。

花札に描かれた花は、
ただ季節を示すだけではありません。

そこには、その季節を生きる人々の願いがそっと込められています。

前編では、新年の始まりにふさわしい
「松・梅・桜・藤」をご紹介しました。↓


この中編では、
健やかな成長、
豊かさ、
自然への感謝を象徴する、
5月から8月の花を見ていきましょう。



【5月】菖蒲(あやめ)又は​杜若(かきつばた)

意味】邪気払い・健やかな成長・強さ

見出しになぜ、
菖蒲(あやめ)又は​杜若(かきつばた)
と書いたかと言うと…

この花札の花が
菖蒲(あやめ)と言う説と
杜若(かきつばた)と言う説があるからです。

なおかつ、あやめも菖蒲(しょうぶ)も漢字は菖蒲と書きます。

そして菖蒲には花菖蒲と葉菖蒲がある!😳
ああ、ややこしい !😩

あやめとかきつばた(ついでに花しょうぶ)の違いも調べて、見分け方もわかったんてすが、

肝心の花札の花びらがその特徴に合ってない。
と言うより、判別できる特徴を描いてない。
いずれともとれるんです。

でもあやめは乾燥した陸地に咲くことが多いので、あやめでは無いのではないか…
と言う説があります。

いずれこの違いに関しても記事を書けたら良いな…と思ってます。

話を戻しますね。


花菖蒲は、端午の節句に欠かせない花。
(花菖蒲はアヤメ科)

また葉菖蒲は香りが強く、
邪気を払う力があると信じられてきました。(葉菖蒲はサトイモ科!)
昔からお節句にはお風呂に入れますよね。

また「菖蒲(しょうぶ)」が
「尚武(しょうぶ)」に通じることから、
武士の時代には
強さやたくましさの象徴ともされました。

花札の菖蒲は、
子どもの健やかな成長を願う花。
まっすぐに伸びる姿は、
迷いの多い時代にも
「自分の足で立つこと」の大切さを
教えてくれているようです。

エピソード】描かれている「八橋」は、
平安時代の物語『伊勢物語』に登場する三河の国の名所。

愛する人を都に残し、旅をする主人公がこの橋の上で杜若を見て、望郷の想いを詠んだという雅なエピソードがあります。


いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)

これは、「その美しさに優劣付けがたい、
あるいは多くの中から選べないほど美しい」

と言う、太平記が由来の慣用句です。

5月の花は、​湿原の静寂と
初夏の爽やかな風を感じさせる札です。


【6月】牡丹(ぼたん)

意味】富貴・幸福・気品

エピソード】「百花の王」と呼ばれる牡丹。
大きく、華やかに咲く姿は、
豊かさと幸せの象徴として
古くから愛されてきました。

中国では、
富や繁栄をあらわす花として描かれ、
日本でもその気品ある姿が
特別な存在として受け継がれています。

花札の牡丹は、
努力の先にある「実り」や
心の余裕を思い出させてくれる花。

忙しい日々の中で、
ふと立ち止まることの大切さを
そっと伝えてくれます。

華やかで力強いデザインは、
まさに初夏のエネルギーそのものですね。

↓読むと「ぼたんとしゃくやくの違い」がわかりますよ!初夏にぼたんを探したくなるかも⁉


【7月】萩(はぎ)

意味】思いやり・控えめな愛・やさしさ

エピソード】秋の七草の1つである「萩」は、一見ひかえめですが、大地に根を張る強さも持っています。

そこに猪が組み合わされているのは、
猪が「多産」で「猪突猛進」なことから、
厄除けや勝利の神の使いとされていたためです。

万葉集にも多く詠まれ、
古くから日本人の心に
寄り添ってきました。

萩の花

花札の萩は、
強く主張するのではなく、
そっと寄り添う美しさを象徴します。

誰かを思いやる気持ちや、
静かな愛情の尊さを
思い出させてくれる花です。

また、「猪鹿蝶(いのしかちょう)」という
最強の役の、最初の一歩を担う大切な札です。

花札における「猪鹿蝶」とは
7月の萩に猪---子孫繁栄・無病息災
10月の紅葉に鹿---幸運・福を呼ぶ動物
6月の牡丹に蝶---円満な結婚生活や長寿の象徴

これらが揃うのは大変縁起か良いとされます。

出典:AI 


【8月】芒(すすき)

【意味】豊穣・実り・感謝

【エピソード】芒は、秋の実りを象徴する植物。
花札では満月とともに描かれることが多く、
お月見の風景を思わせます。

自然の恵みに感謝し、
収穫を祝う…

そんな日本人の暮らしが
そこに表れています。

花札の芒は、
「当たり前ではない日常」への感謝を
静かに教えてくれる存在。

忙しさの中で見落としがちな
小さな実りに、
目を向けるきっかけをくれます。




花札は、願いを映す鏡

5月から8月の花札に共通しているのは、
生きることそのものへの願いです。

・元気に育ってほしい
・豊かに暮らしたい
・人を思いやりたい
・自然に感謝したい

花札は、
そうした当たり前だけれど大切な想いを、
花という形で残してきました。


ゲームで疲れた頭をそっと癒してあげる…
気分転換にも良いかもしれませんね 🍀



※お正月や休日に花札でお子さんと遊びたい方やルールを知りたい方向け。7歳から使えます。↓


遊ばなくても、心に残る

花札は、
勝ち負けを競わなくても楽しめます。

意味を知り、
一枚ずつ眺めるだけで、
その季節を生きた人々の
気持ちが伝わってきます。

お正月に手に取って、
一年の願いを思い浮かべる。
花札は、
そんな静かな時間にも
寄り添ってくれる存在です。



次回予告|後編では「人生の深まり」へ

次の記事【後編】では、
菊・紅葉・柳・桐をご紹介します。

長寿、変化、しなやかさ、
そして新しい始まり…

一年の締めくくりにふさわしい
花札の物語を、
一緒にたどっていきましょう🌸



↓花札シリーズ完結③の後編です。読んでね!


​※昔から花札と言えばこれ!ワイワイ遊んでね



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