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無料の法律相談30分を無駄にした僕が、弁護士相談で気づいたこと

無料の法律相談に行けば、30分話すだけで、何かが動くと思っていました。

でも実際は、時間だけが過ぎて、帰り道に残ったのは、
「で、次はどうすればいいんだろう」という不安でした。

あとから振り返って分かったのは、あの30分が無駄になった理由が、
制度でも、相手でもなく、当時の僕の相談の仕方だった、ということです。

無料の法律相談30分を、僕はほとんど使い切れませんでした。


第1章|無料の法律相談30分で、実際に起きていたこと

無料の法律相談に行った当時の僕は、とにかく焦っていました。

なりすましや詐欺行為に遭い、借金が自分の名義で残っていて、
「早く何とかしないと」という気持ちだけが先に立っていました。

相談の場では、これまでの経緯を思い出すままに話しました。
どこが重要かも分からず、
何を聞けばいいかも整理できていないままです。

弁護士は、きちんと話を聞いてくれました。
相づちもあって、冷たくあしらわれたわけでもありません。

それでも、30分が終わったとき、
僕の手元には
「次に何をすればいいか」が残っていませんでした。

もらえたのは、一般的な説明と、
「もしよかったら名刺をどうぞ」という一言。

相談室を出て、エレベーターを待ちながら思ったのは、
結局、何も決まっていないという事実でした。

あとから振り返って分かったのは、相談がうまくいかなかった原因は、
制度でも、相手でもなく、相談に入る前の自分の状態にあった、ということです。

では、何が足りなかったのか。
次の章で、その正体を言葉にします。

第2章|相談がうまくいかなかった本当の理由

今なら、あの無料相談がうまくいかなかった理由は、はっきりしています。

それは、話し方が下手だったからでも、
相手との相性が悪かったからでもありません。

一番の原因は、僕が「法律相談」という場を、根本的に勘違いしていたことでした。

当時の僕は、無料相談を
「状況を話せば、何とかしてもらえる場所」
だと思っていました。

でも実際の法律相談は、そういう場ではありません。

弁護士は、話を“聞いてくれる人”ではあっても、
話を“整理してくれる人”ではない。
ましてや、感情の混乱をほどいてくれる存在でもありません。

相談の場で見られているのは、
「どれだけ困っているか」ではなく、
「何が起きていて、何をすれば助かるか」です。

ところが当時の僕は、
・事実が時系列で整理されていない
・何をゴールにしたいのか決めていない
・聞くべき質問も用意していない

そんな状態で、30分の相談に臨んでいました。

これでは、弁護士側も判断しようがありません。
判断材料が出てこなければ、当然、結論も出ない。

結果として残るのは、一般的な説明と、
「もう少し整理してから来てください」という空気だけです。

つまり、
あの30分が空回りしたのは、
無料相談だからでも、
制度が不親切だからでもなく、
相談に入る前の準備が、ほぼゼロだったからでした。

このことに気づいたとき、少しだけ救われた気がしました。

なぜなら、
「自分にはどうしようもなかった」
わけではなく、
変えられるポイントが、ちゃんとあったからです。

次の章では、
その後に受けた弁護士相談で、僕がはじめて理解した
「相談の仕方(見方)の違い」について書きます。

第3章|弁護士相談で、はじめて気づいた「視点の違い」

その後、改めて弁護士相談を受けたとき、
最初に感じたのは、空気の違いでした。

話し始める前に、僕は1枚の紙を渡しました。
出来事を時系列でまとめた、
ただのメモです。

すると弁護士は、それを黙って読み始めました。
質問も、相づちもなく、数分間、ただ紙に目を通している。

最初は、少し不安になりました。
「ちゃんと伝わっているのかな」と。

でも、その後に返ってきた質問は、それまでの無料相談とはまったく違うものでした。
「ここで確認したいのは、この時点での同意の有無です」
「この送金は、ご本人の操作ですか?」

聞かれたのは、感情ではなく、
判断に必要な事実でした。

そのとき、はじめて分かりました。
弁護士相談とは、「困っている気持ちを伝える場」ではなく、
起きた事実を材料に、次の手を判断する場なのだ、と。

無料相談のとき、僕が一生懸命話していた
不安や焦りは、判断の材料にはなっていませんでした。

逆に、事実が整理されていない状態では、
どれだけ時間を使っても、弁護士は踏み込めない。

視点が違っていたのは、弁護士側ではなく、
僕の立ち位置、そして相談の仕方が間違っていたのだと思います。

その立ち位置が分かった瞬間、同じ「30分」という時間が、
まったく別のものに見えました。

相談は、助けてもらうための時間ではなく、一緒に判断するための時間だった。

ここから、僕の相談の仕方は、少しずつ変わっていきました。

次の章では、その後、30分を無駄にしないために僕が実際に変えたことを、具体的に書いていきます。

第4章|30分を無駄にしないために、僕が変えたこと

弁護士相談で「相談の見方」が変わってから、
僕がやったことは、実はそれほど多くありません。
大きく変えたのは、相談に入る前の準備だけでした。

① 事実を、時系列で1〜2枚にまとめた

感情や推測はできるだけ削り、
「いつ、どこで、誰が、何をしたか」
事実だけを書き出しました。

完璧な文章である必要はありません。箇条書きで十分でした。

これがあるだけで、説明に使う時間が減り、弁護士が判断に集中できるようになります。

② 相談の目的を、1つだけ決めた

当時の僕は、
「どうすればいいか全部知りたい」
と思っていました。

でも、30分で扱えるテーマは限られています。

・借金を拒否できる可能性はあるのか
・刑事として動ける余地はあるのか

この中から、
いま一番知りたいことを1つだけ
決めて相談に臨みました。

③ 「どうしたいか」を、言葉にして伝えた

意外だったのは、
「どうしたいですか?」
と聞かれる場面が多かったことです。

被害に遭った事実だけでは、弁護士は動けません。
「債務を拒否したい」
「相手を刑事で追いたい」
「まず選択肢を整理したい」

自分の希望を言葉にすることで、
相談は一気に具体的になりました。

この3つを整えただけで、
同じ30分でも、
得られる情報の密度がまったく変わりました。

特別な知識は、必要ありません。
必要だったのは、相談を「受け身」で使わないという意識だけでした。

次の章では、ここまでの話をまとめながら、
「無料相談」という場を、どう捉え直せばいいのかを書きます。

弁護士面談“勝ちパターン”完全ガイド


相談前に必ずやる3つの準備とは?

① 事実を時系列で整理する(箇条書きでOK)
いつ、どこで、誰が、何をしたか?
A4用紙1〜2枚にまとめましょう。
(例えば)
● 202●年12月●日 @渋谷の沖縄居酒屋「めんめんそ〜れ」
● Mマッチョから「マンション売買の見積もりには、信用度を見せるために必要」と言われ、 給料明細をLINEで送ってしまった。


② 持ち物リスト(事件に関するものを一式持参)
(例えば)
● 相談メモ(時系列を整理したメモ)
● 相手の情報
(Mマッチョとはどんな人物か? Mマッチョの名刺、電話番号など)
● 銀行通帳写し
(ひろっきーのカードローンの利用履歴。Mマッチョの勝手な使い込み)
● MマッチョとのLINEやメールのスクショ
(弁護士と対面なので、プリントアウトすると便利)

POINT:
やる気のある弁護士は「コピー資料を一式ください」と言ってきます。
なので、多めにコピーを準備しておくと便利です。

→ 原本は家で大事に保管し、コピーを持ち歩くのがおすすめです

※この記事では、不正行為を行った相手を特定されないよう仮名として「Mマッチョ」と呼びます


③ 相談の目的を1〜2つに絞る
(例えば)
● 債務の拒否(借金拒否)
● 刑事告訴を進めたい(相手を罰したい)
● 今後の行動を整理したい
※私の場合は「債務の拒否」と「刑事告訴」でした

ヒント: 刑事告訴(被害届)をすれば、「債務を拒否する意思表示」にもなります。

この時間を最大限に使うために、僕が意識していたことを、
5つのルールとしてまとめました。

相談中の5つのルール

1:話す前に、紙で概要を渡す
文章にすることで、自分の頭も整理されます。
弁護士は「読む→判断する」にすぐ入れるようになります。

2口を挟まず、5分は黙って待つ
資料を読んでいる時間は沈黙でOK。
この「待ち」が、後の質問の質を変えます。

3質問には、端的にYes/Noで答える
感情は最小限で大丈夫。
聞かれたことだけに答える方が、話は前に進みます。

4戦略が合っているかを確認する
ラスト10分で、
・どう進めるか
・現実的な見通し
・費用感
を確認します。
その場で依頼せず、
「少し考えます」と持ち帰ってOKです。

5時間が許せば、3人以上の弁護士に相談する
複数相談すると、解決策の違いと、
自分との相性がはっきりします。

第5章|無料相談は「答えをもらう場所」ではなかった

ここまで振り返ってみて、今ならはっきり言えます。

無料相談がうまくいかなかったのは、
「無料だから」でも、
「時間が短いから」でもありませんでした。

一番の原因は、
無料相談を「答えをもらう場所」だと思っていたことだったのだと思います。

当時の僕は、相談に行けば、
・正解を教えてもらえる
・次にやるべきことが決まる
そう期待していました。

でも、法律相談は、誰かが代わりに決断してくれる場ではありません。

弁護士ができるのは、出された材料をもとに、
「こういう選択肢があります」と示すことまでです。

材料がなければ、選択肢も出せない。
目的がなければ、進む方向も定まらない。

無料相談は、問題を解決してくれる場所ではなく、
問題を“判断できる形”にする場所でした。

そう捉え直したとき、あの30分が無駄だったという感覚も、
少し変わりました。

無駄だったのではなく、使い方を知らなかっただけだった。
もし、今まさに無料相談を前にしている人がいるなら、
「答えをもらいに行く」のではなく、
「判断してもらう材料を持って行く」
そのつもりで向かってほしいと思います。

そうすれば、同じ30分でも、見える景色はきっと変わります。

おわりに|あの頃の自分と、同じ場所にいる人へ

もし、いまこの記事を読んでいるあなたが、
かつての僕と同じ場所にいるなら。

無料相談に行ったのに、何も決まらず、
帰り道で立ち止まってしまったなら。

それは、あなたの理解力が足りなかったからでも、
行動が遅かったからでもありません。

ただ、相談の使い方を、まだ知らなかっただけだと思います。

僕自身、何度も遠回りをしました。
焦って、期待して、空回りして、
それでも少しずつ、
「判断できる形」に近づいていきました。

無料相談も、弁護士相談も、魔法の時間ではありません。
でも、正しく使えば、ちゃんと次の一手が見えてきます。

もし今、「30分の相談」をまだしていないなら、
この記事で書いた視点を、
一つだけでいいので持って行ってください。

あの頃の僕がそうだったように、
あなたもきっと、
「何も変わらなかった」と思っていた時間を、
後から意味のあるものにできます。

この文章が、そのための小さな地図になれば、
それで十分です。

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