- 著者
- 矢月 秀作
- 発売日
- 2016年4月6日
- ページ数
- 320
大阪・鶴橋の藤堂よろず相談所は、所長の藤堂廉治と部下の江尻三吾のコンビでもっている。 警察には言えない、庶民のかかえたトラブルをなんでも引き受ける。 義のある仕事なら、損得抜きに乗り出し、廉治の拳、三吾の調査能力、 元女刑事・満留の協力が加われば無敵この上なし。 相手がヤクザだろうが誰だろうが、廉治が腕をふるった後は、 全員その場にのされてしまうのだ。 ■「猥褻ファイル」 ――鶴橋の高架下。さいころ賭博の胴元たちをぶちのめし、インチキ賭博に引っかかった知人を救った廉治。 胴元から巻き上げた金をそっくり知人に戻し、事務所へ帰ると、新たな依頼人の高校生がやって来た。 東京へ行ったまま行方が分からない、幼なじみの女子高生を助けてほしいという。 カスミというその少女が犯されている画像が、ネットにアップされていたのだ。 ■「ダブルフェイク」 ――大手食品会社を退職した男が、妻の浮気調査を依頼してきた。 早速廉治は、依頼者に夫婦のあり方の説教を始めてしまった。 依頼は引き受けたものの、依頼者は、すでに妻の浮気相手を脅していたことが分かる。 この調査依頼、何か裏があるようだ。 ■「オヤジ狩り」 ――引き受けた案件が東京がらみの場合、協力してくれる元警視庁女刑事の満留が、鶴橋の廉治らを訪ねてきた。 そこへ現れた依頼人は、表に出せない三千万円の金を少年グループに強奪されたので、取り戻してほしいと……。 ■「錆びついた糸」 ――新宿へ来た廉治は、トルエンを売買する若者を叩きのめし、警察の厄介になってしまった。 署に駆けつけた満留は、廉治が死ぬほどクスリの類を嫌っていたことを知る。 廉治がまともな営業マンだった頃、恋人がクスリで身を持ちくずしたため、 売人の所属する組が半壊するまで大暴れしたのだ。 廉治の過去が今、明らかになる――。