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最近一番共感した話(僕は共感が苦手かもしれない)

僕は共感が苦手だと思う。他人の気持ちが理解できないこともあるし、それを理解していてもそれを相手に共有することができない。

現代では、共感と言えば「認知的共感」と「情動的共感」があると言われており、認知的共感はできたりできなかったりするが、情動的共感は難しいと言った感じだろうか。

実際、塾で生徒たちの発言に対して共感を示したようなことを言うと、決まって言われることがある。「絶対思ってないやん・・・」

確かに、それを言いながら、本当にそう思ってるかどうかは分からないなと思っている節がある。

どちらかと言うと、「こう言っとくべきなんだろうな」と思ったことを言ってるような気がしなくもない。

良くも悪しくも、僕は客観視することが得意な方だと思う。なので、結構冷静にその場その場で「こう動くべきなんだろうな」ということを思うことができる。

ただ、その台本通りに行動するには大根役者過ぎるといった感じだと思う。

そんな僕が最近すごく共感した歌の歌詞があった。

GOUDOというラッパーの「telephone」という曲の中で、

「大丈夫?」って送るとき、「大丈夫?」って質問を送ってるっていうより、「大丈夫?」と聞いた事実を送ってるような感覚になるねん

という一節がある。初めてこの歌詞を聞いたときはあまりピンとこなかったが、何度か聞いてるうちに「確かに!」と思えるようになった。

多分、この曲はコロナの時期に大変な思いをしていた飲食をしている友達に送った曲だと思う。(間違ってたらごめんなさい)

コロナの時期、飲食店は本当に大変な思いをし、多くの飲食店が廃業に追いやられた。

そんな中、ラッパーのGOUDOも大変だったとはいえ、飲食をしている友人に比べればまだ大変じゃないという状態の中で、もっと大変な思いをしている友達になんと声を掛けたらよいのかを迷っていた様子が描き出されている。

もしかすると、この歌詞の意味が理解できない人も、その感覚が全く分からない人もいるかもしれない。

しかし、(あくまで僕の意見だが)先ほども述べた通り、僕は客観視する能力に人一倍長けていると思っている。

だから、本当に心配しているかどうかはいったん別として、それよりも先に「「大丈夫?」って聞いとく方がいいんやろな」という考えが浮かんでくる。

そして、一応それを口に出しておけば、僕の責任は果たしたような感覚になる。そんな感じの意味なんじゃないかと捉えた。

「そんなの冷たい」という人もいるかもしれないが、実際、そう思っているかもしれない。自分のことなのにそこは分からない。

多分、本当に心配している時や、悲しい顔をした友人を目の当たりにした時に、その感情がそのまま生まれているとは思う。

しかし、そんな自分を外から客観視している自分がいて、その状態を評価している。

「それよりこうしといた方がええんちゃん」みたいな、もう一人の自分が出てきて、一応の正解っぽい反応を授けてくれる。

そして、迷った挙句、大根役者の僕は、それが台本であることを見透かされ、「絶対思ってないやん」というツッコミを食らうわけである。

ASD(自閉スペクトラム症)の子は共感が苦手だとされる。というか、「心の理論」という、他人の感情や思考などの精神状態を推測する能力が乏しいとされ、その結果、社会的なコミュニケーションに支障をきたすことがあると言われている。

また、ASDの子供は、視線が意図するものを読み取るのも苦手だとされており、例えば、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『ダイヤのエースを持ついかさま師』という絵画の中の女性の気持ちや状況を推測することが困難だとされている。

『ダイヤのエースを持ついかさま師』

エリック・カンデル著『脳科学で解く心の病』では、

ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの素晴らしい絵画「ダイヤのエースを持ついかさま師」を見てみよう。この絵から何が分かるだろうか。おそらく、座っている女性の奇妙な目つきに注意を引かれるだろう。明らかに彼女の右側に立っている女性と意思疎通をはかっている。立っている女性は、絵の左側にいるプレーヤーの手にあるカードを目撃したのだ。彼はいかさま師で、ダイヤのエースを背中に隠している。この絵画の鑑賞者にもそれが見える。絵の右側のプレーヤーは、目の前の金貨の山から掛け金をだまし取られるであろう、裕福な若者だ。
ほぼ四世紀前に描かれたこの場面を、自信を持って解釈できるのはなぜだろうか?・・・

『脳科学で解く心の病』

と続いていく。しかし、僕はこの絵を見て、この説明を見るまで、ここまで詳細にそれぞれの意図や思惑、ストーリーなどを描くことができなかった。

もっと言うと、「明らかに彼女の右側に立っている女性と意思疎通をはかっている。」ということすら読み取れなかった。そこを読んで初めて、「へぇ、意思疎通をはかってたんや」と思った。

さらに、書いてて思い出したが、僕が高校生の頃に受けたセンター試験(今で言う共通テスト)の国語の小説問題は、4/50だった。内容理解は一つも正解していなかった。

僕は、発言や動き、視線などからその人の気持ちや意図をくみ取るのが苦手かもしれないと、最近思ってきている。

というか、元々そうかもなとは思っていたが、最近さらに強くそう思ったという話である。

ちなみに、皆さんは「ダイヤのエースを持ついかさま師」を見た時、エリックの説明のような解釈をするものなのだろうか。ぜひ、教えてほしい。

Riku

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