2歳三男のやんちゃの裏で、何が育っているか。モンテッソーリ9年【シリーズ第4回・三男編】
リビングで、2歳の三男がはさみを真剣に握っている。 手の小さな指で、紙を一回ずつ、丁寧に切っていく。
横を通り過ぎても、こちらを見ない。 ただ、はさみと紙だけを見ている。
10分後、床には小さく切られた紙くずが、規則正しく並べられていました。
これが、最近の三男の「おしごと」の様子です。
「やんちゃ三男」の、もう一つの顔

うちの三男は、3兄弟の中で一番やんちゃです。
リビングを走り回って、棚のおもちゃを全部出す。 障子を破る。 お兄ちゃんのバットを振り回す。 変顔で家族を笑わせる。
このやんちゃ集については、別の記事に詳しく書きました。
ただ、こういう三男にも、もう一つの顔があります。
それが、冒頭のはさみのシーン。
真剣に・黙々と・何かに集中する顔です。
これは、モンテッソーリ保育園の3年で、確実に育ってきたものだと思っています。
モンテッソーリで言う「敏感期」
モンテッソーリ教育には「敏感期」という重要な概念があります。
簡単に言えば、特定の能力を伸ばすために、子どもが特定のことに強いエネルギーを向ける時期のこと。
2歳前後の敏感期で、特に強いのが3つ。
秩序の敏感期:物を並べたい・順番を守りたい
運動の敏感期:体を動かしたい・力加減を試したい
感覚の敏感期:触りたい・感じたい
うちの三男のやんちゃと「おしごと」を、この3つで見直すと、全部繋がるんです。
三男のやんちゃの裏で、育っていること
①並べる・はさみ → 秩序の敏感期+指先の発達
三男は、紙を切った後、規則正しく並べるのが好きです。
これは、モンテッソーリで言う「秩序の敏感期」が動いている証拠。
2歳児が「並べる」「揃える」「整理する」に夢中になるのは、世界の秩序を自分で確かめているから。 いずれ、これが論理的思考の土台になります。
そして、はさみを握る練習は、指先の発達そのもの。 指先は「第二の脳」と呼ばれるくらい、脳の発達に直結しています。
②靴下・靴を自分で履けた → 自立の芽生え
最近、三男が自分で靴下を履けた瞬間がありました。 そして、玄関で自分で靴を履けた瞬間も。
その時の三男の表情、忘れられません。
「できた!」という、誇らしげな顔。
モンテッソーリでは、これを「自分でできた!の喜び」と呼びます。 教育の最大のゴールは、子どもが「自分でできた」を積み重ねて、自立した大人になること。
2歳でこの感覚を体験できているのは、3年通った保育園のおかげです。
③ボールを投げる・蹴る → 運動の敏感期

三男は、ボールが大好きです。 リビングで投げる、外で蹴る、お兄ちゃんと取り合いをする。
これは、モンテッソーリで言う「運動の敏感期」。
2歳児は、自分の体の使い方を学んでいます。 力の入れ方、距離感、重心の移動。 全部、ボールを通じて体に染み込ませています。
うちの三男は、最近、手作りのヘルメットを頭にかぶって、ボールを蹴って遊んでいます。 これは、「スポーツマンになりたい」という意思の表現。 2歳でもう、自分のやりたいことを表現し始めている。
「やんちゃ」と「集中」は、同じ子どもの中にある
ここで大事なのは、
「やんちゃ」と「集中」は、対立するものじゃない
ということです。
走り回って棚をぐちゃぐちゃにする三男。 はさみで紙を黙々と切る三男。
これは、同じ子の、同じ発達のエネルギーが、違う形で出ているだけ。
モンテッソーリ教育の素晴らしさは、この両方を否定しないことです。 やんちゃを「ダメ」と止めない。 集中を「邪魔」として中断しない。
両方を、子どもの中で育つエネルギーとして尊重する。
親ができることは、たった2つ

3兄弟をモンテッソーリ保育園に9年通わせて、僕が辿り着いた結論があります。
親ができることは、たった2つです。
①集中している時は、邪魔しない
三男がはさみで紙を切っている時、僕は声をかけません。 横を通り過ぎても、目を合わせません。
これは、モンテッソーリの基本中の基本。 子どもの集中を、大人が壊さない。
②やんちゃは、危険な範囲だけ止める
棚を全部ひっくり返しても、止めません。 障子を破っても、怒鳴りません。
止めるのは、怪我に繋がる時だけ。
「やんちゃ=ダメ」と全部止めると、子どもの運動の敏感期を奪います。 「集中=ダメ」と中断させると、子どもの集中力の土台を奪います。
両方、子どもの中で育つエネルギーを邪魔しない。 これだけが、親の仕事です。
モンテッソーリシリーズ完結
これで、3兄弟全員のモンテッソーリ編が完結しました。
第1回(俯瞰編):3兄弟全体の変化
第2回(長男編・9歳):のんびり・優しさが育った
第3回(次男編・6歳):自分軸が育ちすぎた話
第4回(三男編・2歳):やんちゃの裏で育つ集中力 →第3回・次男編はこちら
3兄弟、3つの違うキャラ、3つの違う育ち方。 全員、モンテッソーリの「自己教育力」で、自分のペースで育っています。
まとめ
2歳三男のやんちゃの裏で、確実に育っているものがある
並べる・はさみは「秩序の敏感期+指先の発達」
自分で靴下・靴を履けたのは「自立の芽生え」
ボールは「運動の敏感期」=体の使い方を学んでいる
やんちゃと集中は、同じ子の同じエネルギー
親ができるのは「集中を邪魔しない」「危険な時だけ止める」の2つだけ
明日、お子さんが何かに夢中になっていたら、そっと見守ってみてください。 やんちゃに見える行動の裏で、何かが確実に育っています。
【補足】2歳児への声かけテンプレ、もっと知りたい方へ
この記事で書いた「集中を邪魔しない」「やんちゃを尊重する」を、具体的な声かけに落とし込んだテンプレを、有料noteに6個まとめました。
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最後まで読んでくれてありがとうございます。 あなたのお子さんが、最近何かに夢中になっている瞬間があれば、ぜひコメントで教えてください。
ハルキ|3兄弟パパの伝え方研究室 営業14年・3兄弟パパ。「お父さんがリーダーで家族を引っ張る」をテーマに、家庭での伝え方を発信しています。
