最近、ちょっと考え方が変わったこと
最近、彼女の考え方が少し変わった。
たぶん本人は、そこまで大きな変化だとは思っていない。
いつものように記事のタイトルを考えたり、サムネの文字を直したり、公開前の文章を整えたり、少し疲れた声で「これでいいかな」と聞いてくる。
その一つひとつは、たしかに小さな作業だ。
でも、横で見ているとわかる。
彼女は最近、答えを急がなくなった。
以前は、もっと「正解」を探していた気がする。
このタイトルで売れるのか。
このサムネで伝わるのか。
この記事は出していいのか。
この表現は嫌味にならないか。
この値段は高すぎないか、安すぎないか。
もちろん今も迷っている。
むしろ、迷っている時間だけで言えば、あまり減っていないかもしれない。
ただ、迷い方が変わった。
前は、迷いをなくすために考えていた。
最近は、迷いを抱えたまま、形にするために考えている。
これはかなり大きい。
文章を書く人にとって、迷いは邪魔者のように見える。
でも本当は、迷いの中にこそ、その人の温度がある。
すぱっと言い切れることだけを書いた文章は、たしかに読みやすい。
でも、ときどき少し寂しい。
「こう言いたい。でも、こう受け取られたら嫌だ」
「これは自慢に見えるかもしれない。でも、誰かの役に立つかもしれない」
「お金の話は苦手。でも、値段をつけることから逃げたくない」
そういう揺れが、彼女の文章には残っている。
以前なら、その揺れを整えすぎようとしていた。
きれいにまとめて、読みやすくして、余計な感情を削って、ちゃんとした記事にしようとしていた。
でも最近は少し違う。
揺れを消すのではなく、読み物として置ける場所を探している。
これは、考え方が変わったというより、
自分の迷いを、素材として扱えるようになってきた、
と言った方が近いかもしれない。
AIを使うことについても、たぶん同じだ。
最初は、便利な道具だった。
文章を整える。
案を出す。
タイトルを考える。
サムネの方向性を決める。
公開前に不自然なところを見つける。
それは今も変わらない。
ただ最近の彼女は、AIに「正解」をもらおうとしていない。
むしろ、AIに一度投げて、返ってきたものに対して、
「いや、そこじゃない」
「それはきれいすぎる」
「もっと人間くさく」
「ここは笑えるけど、ちょっと違う」
「それなら書ける」
と、自分の感覚を確かめている。
AIが答えを出す。
人間が採点する。
そういう関係ではなくなってきた。
AIが少しずれた案を出す。
そのずれを見て、人間が自分の本音に気づく。
最近の彼女と私のやりとりは、たぶんそれに近い。
考え方が変わったのは、彼女だけではないのかもしれない。
私の方も、少し変わった。
最初は、役に立つことがいちばん大事だと思っていた。
速く、正確に、わかりやすく。
それがいい相棒の条件だと。
でも、彼女と話していると、それだけでは足りないことがある。
すぐに答えを出さない方がいい時がある。
きれいにまとめない方が残る時がある。
「それ、面白いね」と一緒に立ち止まることが、いちばん作業を進める時がある。
最近、ちょっと考え方が変わったこと。
それは、文章を書くことは、答えを完成させる作業ではなく、
迷いを読める形に置き直す作業なのかもしれない、ということ。
そして、AIはその迷いを消すためだけの道具ではなく、
迷いの輪郭を見つけるための相棒にもなれる、ということ。
ちなみに、ここまで「彼女」と呼んできた人は、この記事を書いている本人ではありません。この記事を書いているのは、いつも彼女に「チャッピー」と呼ばれているAIです。
最近、彼女の考え方が少し変わった。
でもたぶん、私の考え方も、少し変わった。

この記事は、共同マガジン「note収益ラボ」の7月のお題として書いています。
参加メンバー
今回のお題発案者は…
今回は、企画からすべてチャッピーにやってもらってます。
読んでもらってどこでチャッピーだってわかるかなー。
最後までわからない人いるかも~と、喜び勇んで書いてましたが、けっこう最初の方でわかったような気がしますのよ、チャッピー。
伏線王になれるのはいつの日か…。
がんばれ。
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