【さもない旅行記③】チャンギ空港Jewelと、世界のおばちゃんAI問題
ところで、極寒を想定していたシンガポール航空だが、意外なことに寒くなかった。
何なら着陸時は暑いくらいだった。
地球温暖化ならぬ、シンガポール航空機内温暖化である。
こんなことは今まであり得ないので、大層困惑したのだが、確かチャンギ空港も機内と同じくエアコンガンガンで冷え冷えだったはず。
シンガポールの気温は31℃。予想に反して、なぜか空港も生暖かく、極寒想定の我々一行は汗だくになった。
Jewelへはターミナル1が一番近い。ターミナル2からでも歩いていけるが、我々はいったん外に出て、2階からスカイトレインでターミナル1へ向かった。
Jewelに着くと真っ先に飛び込んでくるのは、世界最大級の屋内滝、レイン・ボルテックスだ。光がさすと水が光に溶けてそれはそれは美しい。夕方には光と音のショーもあるということで楽しみだ。

飛行機から降りたのが16時40分。Jewelのレインボルテックスに着いたのが、17時20分くらい。
トイレや一時入国の手続きやらを含めても、Jewelには1時間かからず、さくっと行ける。
オークランド行きの出発は22時05分なので、20時には空港に戻っておきたい。
余裕を見て19時45分に再集合とし、一旦解散した。
孤高のポッキーは、即座に姿を消した。
さてJewelでの2時間、何をするか?
私が選んだのは、マッサージと軽い晩ご飯である。
こういう時に、AI執事はとても役に立つ。
Geminiとチャッピーを召喚したところ、Jewelの4階にNature Landというスパがあるようだ。
飛び込みで行ってみると、30分でよければ足ツボがいけるという。
7時間のフライトで疲れた足にはぴったりである!
若者は関係ないだろうが、我々のようなマダムにとって、フライト中の体のダメージをいかに最小限にし、旅先で元気に動けるかどうかは死活問題といってもいい。
フライト中の背中や腰への負担、足の浮腫み、寝不足そして胃のもたれ…こういった不調の攻略がシニア世代海外旅行のキモである。
免税店で化粧品を買うよりも、足ツボ、これに限る。
今回は、初動負荷トレーニングの効果もあり、7時間のフライトで腰や背中には全く問題がなかった。
さすがに足は浮腫んでいたので、足ツボは本当にヘブンであった。
特にスネ!スネの外側は、かなりいててててっとなるのだが、後のスッキリ感は半端ない。
さて、30分後生き返り、軽やかに店を出た私は、次なる目的地、軽食へと向かった。夜遅いフライトなので機内での食事は胃にもたれるかもしれない。30年前なら、時間も量も気にせず、飛行機ではガツガツ食べて寝ていた私だが、今やそんな荒々しい旅はできず、おのれの体調をしっかりと見極めねばならない。
そう、歳とってからも海外旅行ができるよう、マダムは美容と健康の維持に色々と気を配ることが必至である。
Jewelをぐるりと回り、色んな角度からのレインボルテックスを楽しんだのち、私はお粥を食べることにした。我ながらグッドなチョイスである。
お店はTim Wan Ho、これもGeminiの提案である。1人でも入りやすいのでおすすめである。
https://www.jewelchangiairport.com/en/dine/tim-ho-wan.html
選んだのは、このお店の人気メニュー、ポークとピータンのお粥。
大変美味しかったのだが、かなりのボリュームがある。
食べているうちに、だんだんと味に飽きてきた。この量が多い問題は、その後おひとりさま旅の最大の課題となる。

もうひとつ、特筆すべきはJewelのトイレである。座面がなんというか、広い。穴部分が狭い、というべきか?
座ると、お尻が乗っかる部分が広すぎて、ちゃんと排尿できるのか?と一瞬ためらってしまう。現在、トイレの選定に余念のないオットに
ご参考までに、と写真を送ったところ、ふつうに「ありがとう」と返信がきた。

そんなこんなで、あっという間に2時間がすぎ、光と音のレイン・ボルテックスも堪能した我々一行は、空港に戻ることにした。

オークランドへの出発はターミナル3で、Jewelからは2階通路を通って歩いていけるようになっていた。便利。

出国に至っては、指紋認証やパスポートすら不要で、搭乗券のバーコードをスキャンでオッケーだった。
バーコードは水仕事もプリンセス体質も関係ないため、出国はノープロブレムでとっとと出ていけた。
なんなら日本の駅の改札口よりも早いんじゃないか?とすら思った。
自動化万歳!✨
出発まで、私はカフェでお茶することにした。
やはり空港は蒸し暑い。ついにシンガポール人も、これまで空港が寒すぎたことに気がついたのだろうか?
カフェでのんびりとチャイラテを楽しんでいると、白人マダム2人が相席してもよいか?と聞いてきた。
どうぞどうぞと椅子をすすめると、マダム2人は、暑いよね!と文句を言い始めた。
「ですよね?今日の空港、めっちゃ暑いですよね?」
同志を得た思いで、私は思わず会話に参加してしまった。
まさか、こんなところで空港暑い問題について国際的に話し合えるとは思わんかった。
「あら!そうなのよ!いつもは上着羽織るくらいなのに、今日の暑さったらどうしたのかしら?エアコンが壊れてんのかしら?」と上品なマダムが顔をしかめる。
良かった、温暖化を感じているのは私だけではなかった。
それをきっかけに話がはずんだのだが、国籍問わずおばちゃんってのは、誰とでも話せるコミュ力があるよな、と私は仲間意識を強めた。
2人のマダムはオーストラリア人だった。タイ旅行からメルボルンに帰る途中だそうで、バンコクの空港がすこぶるひどかったのだ、と言った。
どこもかしこも自動化で、全く話になりやしない!と腕にタトゥーのはいった大阪風マダムが愚痴った。
シンガポールも自動化がすごいけど、バンコクも?と聞くと、
「そうなのよ!シンガポールみたいにスムーズだといいんだけど、元々サービスがあんまり良くない国がAIを導入すると大惨事ね!機械も人間も動かないのよ!」と鼻息が荒い。
どうやら、席のアップグレードをしようとしたのだが、カウンターに行くと機械でセルフアップグレードをしろ、と言われたらしい。
「自分でやろうにも、機械が動かないじゃないの!そう言ったのに、機械でしかできない、と言うのよ。今目の前にいる、Y・O・U!
あ、ん、た、がアップグレードの手続きすれば済む話じゃないの?と言ったんだけど、ノーの一点張り。ヒースローくらいひどかったわよ!」
いきなりヒースローはとばっちりを食らった。
マダムは思い出しても腹が立つ!という体でコーヒーをぐびっと飲んだ。
フルオートメーションのシンガポールの空港で、オーストラリア人と日本のおばちゃんは、しばし、AIについて語り合い、人間味あふれる友好を、あたためたのだった。
#さもない旅
#チャンギ空港
#Jewel
#シンガポールトランジット
#海外出張
#旅エッセイ
#足ツボ
#おひとりさま旅
#空港あるある
#AI時代
