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✅ TEMUの644円時計に、ユニバーサル基板化した“本物の電源回路”を組み合わせる

〜バックアップ成功から“作品としての完成”へ〜


この記事でわかること
✅ ブレッドボード実験から「完成品」へ進化させるために必要な工程と考え方
✅ USB電源と乾電池バックアップを両立させる“本物の電源回路”の構成要素
✅ ユニバーサル基板で回路を組む際のレイアウト設計
✅ ケースに収まることを前提とした部品配置・配線設計の重要性
✅ 電源基板完成後の動作テストの方法と確認ポイント
✅ “ただ動けばいい”電子工作から、“作品として仕上げる”ものづくりのマインド


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✨序章:あの日の成功の続きから

乾電池でバックアップが成功したあの朝。
机の上の時計が、静かに、そして誇らしげに時を刻んでいた。

——USBを抜いても止まらない。
——あの忌まわしい「12:59」はもう現れない。

長く続いた失敗の沼、
何度も諦めかけた夜、
壊れるんじゃないかと震える手で基板のパターンを切った瞬間——

そのすべてが報われた気がした。

「ついに…勝った。」

その感動は間違いなく本物だった。
でも、同時に胸の奥に静かに生まれた感情があった。

“このままじゃ終われない。”

机の上には、“使える時計”には全く見えない、ブレッドボード上で電源回路が組まれ、細長いジャンパー線で接続された時計があった。

“完成した” には程遠い。

時計はちゃんと動く。
バックアップも完璧。
でも これはまだ「作品」じゃない。

もしこの時計を、部屋に飾るとしたら?
もしこの時計が、人生で初めて誰かの手に渡る電子工作作品になるとしたら?

その答えは明らかだった。

この日から、僕の戦いは“修理”や“対策”ではなく、“創造”へとステージが変わった。

ここから先は、ただ動かすための作業じゃない。

作品に命を吹き込むフェーズだ。

第1弾の記事はこちら → ✅ TEMUで買った644円の電子工作キットでデジタル時計を作ってみた

第2弾の記事はこちら → ✅ TEMU644円時計を使える時計にするための戦い


🟦 第1章:ブレッドボードの限界と決意

乾電池バックアップが成功したあの日から、時計は毎日、安定して時を刻み続けた。

USBケーブルを抜いても止まらない。
一晩経ってもリセットされない。
それどころか、数日経っても「12:59」の呪いは二度と訪れなかった。

——完璧だった。

でも、机の上に広がる光景を見た瞬間、現実に引き戻される。

ジャンパー線がうねり、
コンデンサーやショットキーダイオードが宙に浮き、ダイソーのセンサーライトから拝借した乾電池ボックスがぶら下がり、ブレッドボードが“生命維持装置”のように存在している。

このままじゃ動いてても全く“実用的”
じゃないし、ブレッドボードも使えない😅

🟦 第2章:基板レイアウトとの格闘 〜 “配置”という戦い

ユニバーサル基板を前に座ったとき、僕の頭の中は真っ白だった。

部品を並べて、ハンダで固定して、配線すれば終わり──
最初はそんな軽い気持ちだった。

用意したユニバーサル基板、
ショットキーダイオード、
電解コンデンサー、
セラミックコンデンサー、
電池ボックス。
ショットキー以外は全て
TEMUで買ったものである🤣

でもすぐに気づく。

ユニバーサル基板は「置けば終わり」じゃない。
一度ハンダで固定すれば、二度と動かせない。
配置を間違えれば、取り外しの地獄が待っている。

そしてさらに厄介なのは、
“配置”には機能性も美しさも求められるということ。

・ケースに収まるか?
・部品の高さは干渉しないか?
・ネジ穴を塞がないか?
・配線が交差してメンテ不能にならないか?
・ショットキーダイオード2本の向きが確実に区別できるよう並べられるか?
・電解コンデンサーは電源ラインの要所に置かなきゃ意味がない
・0.1µFはIC寄りじゃないと効果が薄れる

考えることが多すぎた。

深夜の机の上で、僕はひたすらに部品を置いては外し、向きを変え、また置き直すという作業を続けた。

何度もレイアウトを描き直し、
紙がしわくちゃになる頃、突然その瞬間は訪れた。

「……これだ。」

視界の中で、部品がパズルのピースみたいに“収まった”。

・ショットキーは最短距離で並び
・コンデンサーは無駄のない位置に
・端子台への配線距離は最短
・ケースに入れた時も干渉ゼロ
・裏の配線も最短で済む

まるで部品たちが「そこに置いて」と言っているようだった。

この瞬間の胸の高鳴りは、
電子工作をする人なら絶対にわかってくれるはずだ。

「配置」という戦いに、
ようやく光が見えた。


🟦 第3章:ハンダ付けの静かな戦い

レイアウトが固まったら、次のステージはハンダ付け。

ここからは、文字通り“後戻りできない作業”だ。

最初の一滴のハンダを乗せる瞬間の手の震えは、今でも忘れない。

まずGND線から作る事にした。
ここを基準にした方が分かりやすい基板になると思ったからだ。
珍しくTEMUではなくホームセンターで買ってきた錫メッキ線を使って共通GND線をハンダ付けする。

裏面に錫メッキ線をハンダ付け。
ここが共通GND線となる。

その後も考えたレイアウトに従って部品を配置していく。

最終的にこんな部品配置となった。

コテ台のスポンジで余分なハンダをコテから落とす際、取れたハンダが顔に飛んできて火傷しそうになりながらも黙々と作業を続ける。

机の上はフラックスでベタベタになり、ハンダカスが散らばり、精神力が削られていく。

でも、手を止める気は一度もなかった。

なぜだろう。
楽しかったからだ。

1つのハンダが“銀色のきれいな円錐形”に決まった瞬間、
胸の奥がじんわり熱くなる。

「……今の良すぎるな。」

気づけば、最初の頃よりハンダの量も加熱時間も、圧倒的に上手くなっていた。

作成途中の基板の裏面。
裏だけ見ると訳がわからないが、
並列に繋いだ電解コンデンサーと
セラミックコンデンサーのマイナス線を
GND線に接続している。

ただ動けばいいわけじゃない。

・見た人が気持ちいい配線
・未来の自分が触っても迷わない配置
・壊れにくい強度
・そして美しさ

それを全部達成したとき、
静かに深呼吸した。

できた。

世界にひとつだけの電源基板が、
ついに形になった

完成した世界に一つだけの電源基板。
上の赤いケーブルがUSBからのプラス。
下の赤いケーブルが乾電池からのプラス。
各電源のマイナスは共通GND線へ。
これが最終的な配線パターン。
基板右下部から時計の電源へ入力する。
644円の時計は端子台を外し、
電源基板と直接ハンダ付けした。
この後の工程のため、タクトスイッチも
背の高いものに交換してある。

🟦 第4章:そして動作テストの瞬間

動作テストは、誰にとってもただの確認作業だ。

でも、僕にとっては違った。

生まれて初めて自分で設計して、たった今、生まれたばかりの世界にたった一つの電源基板。

時間はいつの間にか深夜1時を過ぎていた。

「ちゃんと動くんだろうか?」

一抹の不安と共に、緊張しながらUSBケーブルをそっと差し込んで電源タップのスイッチを入れる。

赤いLEDが光る。

時計が動き出す。

「ちゃんと動いた!!」

自作の電源基板経由で時計が起動!

——そして、

次に電源タップのスイッチをOFFにする。

深呼吸して、LEDを見つめる。

——消えていなかった。

時刻はそのまま動き続けていた。

USB電源を切っても乾電池での
動作にスムーズに切り替わる!

その瞬間、全身から力が抜けた。

配線の沼も、
睡眠時間を削った夜も、
苦しさも、
楽しさも、
全部含めて——勝った。

これはもうただの時計じゃない。

工作でもない。
“動く”だけじゃ足りない。

そう思わせてくれる瞬間だった。

この基板が完成したことで、ようやく次のステージが見えてきた。

時計を「作品」として仕上げる準備が整った。


🔻終章:時計は“ただ動くモノ”から“届けたい作品”へ

ユニバーサル基板が完成し、USBと乾電池の自動切替回路が美しく、そして力強く動作した瞬間。

僕の机の上にあったのは、もはやブレッドボードに命を繋がれた装置 ではなく、ひとつの「作品」になる準備を終えた電源基板 だった。

USB電源を抜いても止まらない。
時間は正確に進み続ける。
夜が明けても「12:59」はもう現れない。

これはもはや、TEMUの644円の練習用キットではなかった。

ハンダ付けの焦げた匂い、
何度もやり直した跡、
1ミリ単位の部品配置、
ショットキーの向きに震えた指先、
そして勝利の瞬間。

そのすべてが、この小さな基板に刻まれている。

——そして、ここでふと気づいた。

僕はもう「時計を完成させるために作っている」んじゃない。

“誰かに使ってもらう時計を作っている” んだ。

たとえ完成してしまっても、
この戦いを終わらせたくない理由がようやく言葉になった。

これはただの電子工作じゃない。

部品を積み上げて、
失敗して、
デザインナイフでパターンを切って、
ハンダで橋をかけて、
ブレッドボードで夜を越えて、

そうやって生まれたこの時計は、
“ただ動くためのモノ”ではなくなる瞬間を待っていた。

これからこれらの基板は、
僕がこれから設計するケースの中に収まり、
塗装され、
仕上げられ、
ひとつの「作品」になる。

そしてきっとその先には、
“誰かに届ける理由” がある。

時計は時を刻むための道具じゃなくて、気持ちを刻むための贈り物になる。

だからこの物語は、まだ終わらない。


🔻次回予告:筐体制作と最終組み込みへ

戦いの舞台はついに ハードウェア制作の最終ステージ へ。

・ケース設計
・内部レイアウト
・棚板と電池ホルダーの配置
・ネジ受けブロックの制作
・サーフェイサー、パテ、研ぎ
・塗装、乾燥、仕上げ
・そしてついに電源基板と時計を組み込み、動作させる

ここから先は、
電子回路の世界から離れ、模型制作の世界へ突入する。

「時計を“作品”ではなく “贈り物”にするための最終戦」

644円のキットが、本気の作品になる瞬間を、次の第4弾で一緒に見届けてほしい。


🟫 今回使用した部品

今回使用した部品はショットキーダイオード以外はすべてTEMUで購入したものです😸

✴️ ユニバーサル基板(60mm✖️40mm)
✴️ ショットキーダイオード(IN5819)
✴️ セラミックコンデンサー(0.1μF)
✴️ 電解コンデンサー(220μF)
✴️ 電池ボックス

※商品名でTEMU内検索すればすぐ見つかります。型番は互換品でもOKです😸

🔗 TEMU 公式トップページはこちら
https://www.temu.com/

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電子工作ネコ・マックスの実験ノート

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✨ 近日公開:第5弾
TEMUの644円時計を“贈れる時計”にするための最後の戦い
〜ケース制作と最終組み込み 〜

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