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人生の最後に、何を残したいですか。

人生を変える、本質。第1章

自分は、どう生きるか。

最近、よく考えることがある。

人生の最後に、自分は何を残したいのだろう。

若い頃なら、迷わず答えていたと思う。

成果。

実績。

役職。

能力。

きっと、そんな言葉を並べていただろう。

でも今は、少し違う。

人生の最後に残したいものは、手に入れたものではない。

誰かの人生の中に、何を残せたか。

今は、そう考えるようになった。

今回は、第1章の最後として、

「人生の最後に、何を残したいか」

について書きたい。


書きながら、変わっていたのは自分だった

このシリーズを書き始めた時、私は「伝える」つもりだった。

能力とは何か。

選択とは何か。

人間性とは何か。

責任とは何か。

そして、人生とは何か。

自分が経験してきたことを、誰かのきっかけになればと思いながら書いてきた。

でも、書き終えた今、気付いたことがある。

一番変わったのは、読者ではなかった。

私自身だった。

一つの記事を書くたびに、自分へ問い続けた。

本当にそう思っているのか。

なぜ、そう考えるのか。

その経験から、何を学んだのか。

自分は、本当にそう生きているのか。

文章は、不思議だ。

嘘を書こうと思えば、書ける。

きれいな言葉を並べることもできる。

でも、自分自身は騙せない。

書けば書くほど、自分の未熟さが見えてくる。

だから私は、記事を書いている時間よりも、考えている時間の方が長かった。

移動中。

ランニング中。

昼休み。

寝る前。

一人になれる時間があると、いつも同じ問いを考えていた。

自分は、何を大切にして生きてきたのか。

これから、何を大切にして生きていきたいのか。

誰の心に、何を残したいのか。

その問いが、私を少しずつ変えていった。


能力だけでは、人生は完成しない

若い頃の私は、能力を追いかけていた。

能力があれば、人生は変えられる。

能力があれば、評価される。

能力があれば、人はついてくる。

そう信じていた。

だから、誰よりも働いた。

誰よりも考えた。

誰よりも挑戦した。

その時間は、決して無駄ではなかった。

能力を磨いたからこそ、今の自分がある。

今でも、能力は人生を切り拓く力だと思っている。

でも、人生を振り返ると、本当に自分を変えてきたものは、能力だけではなかった。

あの時、自分は何を選んだのか。

誰を守ろうとしたのか。

どんな責任を背負ったのか。

誰の期待を裏切りたくなかったのか。

その一つひとつが、自分という人間をつくっていた。

能力は、自分を前に進めてくれる。

でも、人との関わりの中でしか磨かれないものがある。

それが、人間性であり、信頼であり、生き方なのだと思う。

能力だけでは、人生は完成しない。

今は、そう思っている。


未熟だから、考え続ける

私は、人間性という言葉を簡単には使えない。

なぜなら、今でも未熟だからだ。

今でも嫉妬する。

今でも迷う。

今でも判断を間違える。

今でも、自分の小ささに嫌になることがある。

人の成功を、素直に喜べない時もある。

正しいことを語りながら、自分は本当にそう生きられているのかと不安になることもある。

でも、昔と違うことが一つある。

そんな自分をごまかさなくなった。

まだ成長の途中なんだ。

そう受け止められるようになった。

人間性とは、完成された人のことではない。

弱さがない人のことでもない。

昨日より少しだけ、人としてましであろうとする姿勢。

間違えた時に、向き合おうとする姿勢。

自分だけではなく、誰かのために選ぼうとする姿勢。

その積み重ねが、人間性になっていくのだと思う。

私は、人間性が高い人間だとは思っていない。

ただ、人間性を磨き続ける人間でありたい。

そう思っている。


期待を背負った時間

人生の中で、一番苦しかった時期がある。

眠れなかった。

朝起きると、吐き気がした。

体も心も限界だった。

それでも、逃げなかった。

頑張ったねと言ってほしかったわけではない。

苦労したねと認めてほしかったわけでもない。

ただ一つだけ、強く思っていた。

私を信じてくれた人たちの判断を、間違いにしたくなかった。

あいつに任せよう。

そう言ってくれた人たちがいた。

その期待だけは、裏切りたくなかった。

だから前に出た。

だから逃げなかった。

振り返ると、あの時間が私を一番成長させてくれた。

人は、何によって成長するのだろう。

能力だろうか。

経験だろうか。

成功だろうか。

私は、少し違うと思っている。

人は、自分より大きなものを背負った時に成長する。

部下の人生。

仲間の期待。

家族。

会社。

信頼。

一人では背負いきれないものを背負おうとした時、人は初めて自分の小ささを知る。

そして、自分の小ささを知った人だけが、本当の意味で強くなれるのだと思う。


何を手に入れるかではなく、何を残せるか

私は、これまで多くの人に人生を変えてもらった。

厳しい言葉をくれた上司。

信じて任せてくれた人。

答えを教えず、失敗する機会をくれた人。

苦しい時に支えてくれた仲間。

逃げそうな時に、踏みとどまらせてくれた人。

もし、その人たちに出会っていなかったら、今の私はいない。

だから最近は、こんなことを考える。

自分は、誰かに何を返せているのだろう。

次の誰かへ、何を渡せているのだろう。

人生は不思議だ。

若い頃は、何を手に入れるかを考えていた。

でも今は、何を残せるかを考えるようになった。

役職は、いつかなくなる。

実績も、いつか更新される。

能力も、年齢とともに変わっていく。

でも、一つだけ残るものがある。

誰かの記憶だ。

あの人がいたから、挑戦できた。

あの人が信じてくれたから、頑張れた。

あの人の言葉で、前を向けた。

あの人の背中を見て、自分も変わろうと思えた。

もし人生の最後に、一人でもそう言ってくれる人がいるなら、それ以上の幸せはない。


人生は、誰の心に何を残したかで決まる

このシリーズを書いて、改めて思った。

人生に、絶対の正解はない。

能力を追いかけてもいい。

安定を選んでもいい。

挑戦を選んでもいい。

誰かを支える人生を選んでもいい。

どれも間違いではない。

でも、もし今の私が一つだけ伝えられることがあるなら、それはこうだ。

人生は、自分が何を成し遂げたかだけで決まるのではない。

誰の人生に、何を残したかで決まる。

私は、そう信じている。

だからこれからも、能力を磨く。

考え続ける。

人間性を磨き続ける。

責任を背負う。

信頼される生き方を選び続ける。

その先にあるものは、きっと大きな称賛ではない。

誰かの人生の中に、ほんの少しでも自分が残ること。

それが、私にとっての人生の価値なのだと思う。


第1章を終えて

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

このシリーズは、私が答えを持っているから書いたものではありません。

むしろ、その逆です。

分からないから考えた。

迷うから書いた。

未熟だから、自分自身と向き合い続けた。

この5話は、「能力」「選択」「人間性」「責任」、そして「人生」というテーマを通して、今の私なりに考え抜いた記録です。

どれも結論ではありません。

今の私なりの答えです。

数年後に読み返したら、

あの頃はまだ浅かった。

そう思うかもしれません。

それでも、その時の自分にしか書けない言葉がある。

そう思って、この第1章を書きました。

もし、この章のどこか一つでも、皆さん自身の人生を見つめ直すきっかけになったなら、これ以上嬉しいことはありません。

私もまた、明日から歩き続けます。

完成した人間としてではなく、

まだ成長の途中にいる、一人の人間として。

人生の最後に、何を残したいのか。

その問いに、これからも答え続けていきたい。

── Flow Thinker R.

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