イスタンブール・ソフィア・アテネ旅行記3
3本目である。書き始めてみると思ったより書くことが多く、冗長になってしまった。前回、前々回は以下に記載する。
3日目
連日のドミトリーであったが意外にも寝つきは良く、睡眠はしっかり取れた。この日は事前に予約していた観光地などはなかったので目ぼしいところを廻りつつぶらぶら市内観光するという予定である。
海外キャッシングについて
ちょっと買い物やお出かけに行くとき、スマホの充電があるか、クレジットカードは持ったかは確認しても財布の中に現金がいくら入っているかを外出の度に確認する人はどれくらいいるのであろうか。そもそも現金を持たずにスマホとクレカだけで商取引を済ませる人も多い。これは海外においても同じであり、今回の旅行における取引のほとんど全てがクレジット決済であった。明らかに現金商売に見える屋台や市場においても「Credit card!」と言えば奥から端末が出てきたのである。
しかしながら慣れない土地で頼る人もいない状況ではどうしても現金というのを身に着けて安心を感じたいと思ってしまうものなのである。ということで現金を手に入れる手段について少々記載したい。
海外旅行における鉄板として空港などの両替所にて円または事前準備した米ドルから現地通貨に両替して手に入れる方法が挙げられる。一番分かりやすく、到着後すぐに現地通貨が入手できる安心感があるが、いかんせんレートが悪いことが多いという欠点がある。そこで市内のATMなどでキャッシングして現地通貨を手に入れる方法について記載したい。なお、ここに記載する内容はあくまでも体験に基づくものであり、また小生は専門家ではないので他にもいい方法があるかもしれないし、万人にあてはめられるものでもないかもしれない。
今回小生がキャッシングをしたのはアヤソフィア近くにあるHSBCのATMである。事前に調べて日本にも進出している老舗の外資銀行なのでトラブルが少ないらしいことと、現地の銀行などに比べて手数料や金利などにかかるコストが圧倒的に低いらしいということが決め手であった。欠点は設置数が極端に少ないことで、調べたところこの広いイスタンブール市に2軒しかないらしい。他の地場の銀行のATMが日本における自販機並みにそこら中に置かれていることとは対照的である。

キャッシングなど日本にいると利用する機会が少なかったのだが、まず事前準備としてカード会社にキャッシング枠の申請をする必要がある。これを忘れるとそもそもキャッシング自体ができずに前提が崩壊してしまう。即承認が下りるとは限らないので旅行前に余裕をもって申請したい。また、VISAかマスターが安心で、外資銀行なのでJCBは使えなかったと思われる(自信はない。)。
キャッシング自体は簡単で、カードを入れて金額を選択し、暗証番号を入力したらすぐ吐き出されてくる。日本においても心掛けなければならないが周囲に人がいないことを確認し、カードを入れるところに不審なものがないかは注意する必要はある。
借金に忌避感がある我々であるが、金利も両替商の手数料に比べると安く、引き落とし口座に金を入れておけば翌月のカードの引き落としのときに一緒に引かれていたので返し忘れる心配もないようである。ちゃんとした銀行のキャッシングであれば便利でコストもかからないのでおすすめである。
グランドバザール
上述のHSBCにてキャッシングを行い、3日目にしてようやく現金を手に入れたのち、グランドバザールに向かった。なぜこのタイミングでキャッシングをしたのかというとグランドバザールは市場なのでカードが使えないのではないかと思ったからである。ちなみに結論として市場内のおそらくほぼ全ての店舗でカード決済可能っぽいので現金は必要なく、そもそもほぼウィンドウショッピングに終始してしまったため、手に入れたトルコリラは半分くらいお土産になってしまった。ただ、屋台などの決済端末の中には信用ならないものも混じっている可能性があり、不正利用のリスクを考えると現金払いという選択肢もあったほうが精神的にはよろしいかもしれない。
グランドバザールは世界最古にして最大の市場である。市場といっても生鮮食料品の類はほぼ存在せず、もっぱらスパイスや金製品、絨毯などの店が立ち並ぶ中東感溢れる場所である。増築が繰り返されているのか中は迷路のようになっており、凝った意匠の屋根もあるので雨でも大丈夫である。かなり大きい施設なので出入口も10以上あり、一応全ての出入口に金属探知機が設置されているが恰好だけで持ち物検査があるわけではないので皆盛大に鳴らしても横の警官は知らんぷりなのがなんとも海外っぽかった。

グランドバザールの定番土産として絨毯、金製品、トルコランプ、トルコ茶用の茶器、スパイスが挙げられていたが、すべからく予算オーバーなうえに持ち歩きもできないしそもそもいらんやろということでほぼ”Just looking”に終始してしまった。せっかくなのに素通りなのももったいないし、商売に強いと評判の高いトルコ人と値切り交渉をしてみたいということでバラ水(ローズウォーター)を売っている店で勇気を振り絞って「ア、アノ…」と蚊の鳴くような声をかけてみた。
獲物を見つけた目でなんやかんやお茶やお菓子でほだされながら当初2000リラ(当時約8000円)という法外な価格をジャブられて交渉がスタート。”おぅ、とぅーえくすぺんしぶ”と言うだけで1500リラまで下がり、顔をしかめて”うーーん”というと1200リラまで下がった。小生は日本円基準で1000円というところをベンチマークと考え、”250リラ?うん?”というと鼻で笑われた。これくらい言っても嫌な雰囲気にならないのはこんなやり取りが日常茶飯時ということなのであろう。結局650リラで購入したのだが、当然この価格でも十分な利益は得ているであろうから最初の2000リラがかいかに暴利であるかが垣間見える。
グランドバザールでお土産を買う必要は特にないと思うが、建物もいかにもオリエントな雰囲気でかなり広いのでぶらぶら見て歩くのも結構楽しい。

スレイマニ・モスク
グランドバザールを路面電車の駅から通り抜けて5分から10分ほど歩くとスレイマニ・モスクに着く。世界史を学ぶとオスマン帝国の最盛期の皇帝として登場するスレイマン1世が建てたモスクである。有名なモスクではあるが近距離に有名モスクが乱立しているせいかそれほど混雑しておらず、さらっと入ることができた。前日にアヤ・ソフィア、スルタンアフメットモスク(通称ブルーモスク)と立て続けにモスク巡りをしていたが、小生の浅薄な知見ではそれぞれのモスクの大きさや綺麗さに感嘆することはできても違いを語れるほどの感想は抱くことができなかった。しかし日本ではまず見ることができない荘厳で綺麗な施設であるのでイスタンブールでの世界遺産モスク巡りはオススメである。

イスティクラル通り
旧市街はあらかた回ったということでメトロで橋を渡って新市街に向かった。新市街の目玉はイスティクラル通りというカフェやらブティックが1kmちょい続く洒落た通りである。日本だと銀座に近いであろうか。
イスティクラル通りは坂になっており、下から登るよりも上から下ったほうが楽であろうという打算により、taksim(タクシム)駅で降りようと思っていた。しかし、駅を通過してしまったので間違えて急行にでも乗ったのかと思い(イスタンブール地下鉄に急行は存在しない。)反対側の列車に乗ってもまた通過してしまい、結局ちょっと離れた駅から歩く羽目となってしまった。これは当時イスタンブールで政治的に不安定な状態であり、人が集まりやすいtaksim広場の封鎖のために駅も閉鎖されていたためであった。

イスティクラル通りでは小腹が空いたので海外のマクドナルドはどんなものだろうと入店したところ、日本のビックマック指数がいかに低いものであるかを痛感してきた。その後はイスティクラル通り名物の路面電車に乗車し、友人に勧められたクナーファをイスタンブールに複数あるチェーン喫茶店のMADOで食してきた。クナーファは食感はかた焼きそば、味は控えめな甘さのバクラヴァで中にチーズが入っているという高カロリーお化けでうまかった。一緒にトルココーヒーも嗜んだのだが、過飲部分が少なく、これ以上飲めない(粉っぽくて下のほうは飲めない。)ことはわかりつつももったいなくてちびちび飲んでいた。

歩き疲れでMADOで一休みした後、イスティクラル通りをさらに下っていくと、キリスト教の教会がぽつぽつあるので覗いてみた。さすがはイスラムとキリストが共存している街ということもあり、モスクも教会もそこら中にある。この時はイスティクラル通り沿いにある聖アントニー教会とサンタマリア教会を訪れてみた。どちらもそこまで大きな教会ではないが、歴史はあるようで荘厳な雰囲気で来訪者も多くて混んでいた。

イスティクラル通りを下りきり、イスタンブールのランドマークの一つであるガラタ塔(周辺は写真撮影と塔に登る並び列でめっちゃ混んでる。)を横目に海峡まで来たのでベンチでのんびり写真の整理とSNSをしていたら小腹が空いてきたので近くの屋台でサバサンドを購入した。バケットに包まれたサンドを想定していたがラップサンドでちょっと残念であった。
その後は次の目的地であるブルガリアに向かうため、買い出し等を済ませてイスタンブールを後にした。
