イスタンブール・ソフィア・アテネ旅行記2(トルコ入国)
先日、本旅行の前日譚として準備編なるものを作成したが、(詳細は下リンク参照)本記事はいわゆる備忘録、日記の本編にあたるものとして記述していきたい。これからトルコやブルガリア、ギリシャに行かれる方の参考になれば幸いである。
0日目
溜まっていた有休を召喚して生成した、サラリーマンには貴重な長期休暇である。せっかくだから旅行に充てる日はできる限り長くしたい。ということで出国は旅行前最後の出勤日の翌朝で予約した。そのため、定時を少し過ぎたころ、旅行前で浮足立った面持ちのままなんとか仕事を終わらせたのち成田空港へ向かった。道中の乗換駅である日暮里駅でごはんも銭湯も済ませているので空港に着いたらトイレと歯磨きとXくらいしかやることがない状態である。ちなみにこの時に行った銭湯は「斉藤湯」さんである。駅から近く、リニューアルしているそうで綺麗なので今後も成田空港を使う際に積極的に利用したい。
流れとしては
職場 → 日暮里駅 → 夜ごはん&銭湯 → 成田空港
となる。日暮里駅ということでピンとくるかもしれないが、今回は成田空港までJRよりもやや安い京成スカイライナーを利用した。そして、JRから乗り換えるにあたって上野駅だと地味に距離があるため、改札がつながっている日暮里駅を選択した。しかしながら、上述の通り夜ご飯と銭湯をはさんでいるので乗り換えのしやすさは結果的に関係なかったが今後のために記述しておく。
風呂に浸かって極楽極楽としていたらスカイライナーの最終が出発して久しい時間だったので成田空港に向かう最終電車といってもいいイブニングライナーなるものに文字通り飛び乗った。というのもイブニングライナーのチケットは有人改札ではなく、改札内にある専用の券売機からでしか購入できないため彷徨ってしまったことと、まさかのクレジットカード不可で現金をほぼ用意していなかったため、リュックの奥底からなけなしの現金を発掘しなければならなかったためである。
ちょっとしたハプニングに見舞われながらも深夜12時を少し過ぎたころ、無事に成田空港に着いた小生はホテル…は取っていなかったので寝るためのベンチを探しに夜の空港を徘徊した。アジアのハブ空港を目指している成田空港であるからして当然早朝便、深夜便に対応するべく広い空港内にはベッドのようなベンチが大量に設置されているかと思いきや、夜間は発着階は閉鎖されているため1階のみの解放でベンチもそこまで多くはなかった。繁忙期ではなかったためかベンチは余裕で確保できたが夏休みやGWなどは争奪戦となるかもしれない。羽田の第3ターミナルのベンチと異なり横になるときにうまく体勢を処理する必要があるひじ掛けがなかったのは良かった。
1日目
寝られたような寝られなかったような夜を過ごした翌日、小生はターキッシュエアラインズの直行便にてトルコはイスタンブール国際空港を目指した。機材はB787で座席のパネルはでかくてサクサク動く最新式であった。隣に座ったおばあちゃんは最初こそ手間取っていたが着陸するころにはすっかり慣れた手つきで操作していた。
ターキッシュエアラインズについて
ここでターキッシュエアラインズについての感想で一節使用させていただこうと思う。同社はトルコのフラッグシップエアラインであり、ANAと同じスターアライアンスメンバーの一員である。またイスタンブール国際空港をハブ空港として全世界に航路を持っているらしい。
そんなターキッシュエアラインズに搭乗しての感想はサービスもよく値段が安く非常に好印象であった。ほかの航空会社の長距離フライトを経験したことがないので比較ができないのだが、アメニティは必要十分な質量で提供してくれ、ドリンクサービスは頻繁に回ってくれるほか、特に機内食は美味しかった。機内食は和食かトルコ料理が選択できるはずだったが後部のピンチケ席に回ってくる頃には”only turkish”とのことなので好むと好まざるにかかわらず昼食、夕食共にトルコ料理がサーブされた。ちなみにお腹が空いた人のために軽食が用意されてるので欲しければクルーの控え場所に来るようアナウンスがあったので昼寝した後に行ったら既に売り切れていた。まあお腹が空いていたというよりもらえるならもらっておこう精神であったので別に気にしてなんかいないんだからね!帰りの飛行機では真っ先に取りに行こうと思っていたのであるが、帰りの飛行機は夜便だったため軽食はなかったということに気づいたのも帰国して降機した後であった。
また、頻繁に回ってくるドリンクサービスはワイン(赤・黒)、エフェス(トルコ版アサヒビールみたいな代表的なビール)、ハイネケン、ブラックティー、コーヒー、ザクロジュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュースが選択できた。小生はザクロジュース、エフェス、ハイネケン、ブラックティーを頼んでいたが、日本人たるもの茶によって落ち着いてしまうので最終的にブラックティーばかり飲んでいた。1~2時間ごと&食事時と結構頻繁にサーブされるので毎回ビールやワインを頼んでいると気圧や揺れもあって酔いそうだとは思っていた。


イスタンブール到着
午前中に成田を出発して14時間、日本時間では深夜0時、現地時間では18時にはるばるイスタンブールに到着した。飛行機で食っちゃ寝食っちゃ寝していたことが功を奏したのか時差ぼけも特に感じなかった。入国審査で一向に進まない列に並ぶこと早1時間以上、晴れてトルコへの入国を許可されたということで早速市街地へ向かうこととした。
市街地へ向かう手段は地下鉄とバスがあるが、バスは乗り間違える自信しかないので地下鉄を使った。イスタンブール空港駅は空港を出て、歩く歩道で数分とまあまあ離れた位置にあり、しかも、改札が地下三階、ホームはさらにその下階とやけに深くに設置されていたのは謎であった。日本の空港のようにロビーを出て駅が直結されていると思っていくと遠く感じるかもしれない。電車の本数は約15分~20分に1本と不便に感じるほど少なくはなく、駅の「あと何分で来ます。」表示もかなり正確であった。
地下鉄を乗り継いでイスタンブール市街地に着いた頃には夜も更けてきていたため、散歩しつつその日宿泊するゲストハウスへと向かった。歩いている途中に人が多くいるお菓子屋があったので夜食としてバクラヴァを購入した。後で調べたところ有名店でかつトルコに多くの店を構える有名店だという。
イスタンブールの交通について
ここでイスタンブールの公共交通機関について少し紙面を割きたい。イスタンブールには日本でいうところのSuicaのようなカードである「イスタンブールカード」なるものが存在しており、これは地下鉄、バス、渡し船、路面電車などなど大抵の移動で使えるイスタンブールにおける必需品ともいえる。この「イスタンブールカード」は駅やバス停、船着き場などにチャージ機が設置されていて、現金は使えるところが少ないので基本はクレジットカードで20TL(当時のレートで約80円)からチャージが可能だ。
路面電車や地下鉄の運賃は改札に入るときに払う前払い制で改札を出るときはバーを押すだけである。従って日本のように距離によって値段が異なるのではなく、路線につき1駅であっても始発駅から終着まで乗っても一律運賃である。面白いのは路線によって値段が異なるということでほぼ平行して走っている2路線が倍近い運賃になっているなどという事象も発生する。
日本では珍しい交通手段である船(渡し船)については海峡に隔てられたイスタンブールの旧市街、新市街、アジア側の各港を結んでおり、それぞれの街に複数の港があり、運航頻度もそれなりにあるので使い勝手はかなり良い。新旧市街間は橋が複数かかっており、路面電車、地下鉄も通っている上に徒歩でも渡れるのであえて渡し船を使うほどではないが、アジア側との間は船で20分ほどの距離があり、橋やトンネルも不便な位置にあるので渡し船は非常に重宝する。

この海域はディナークルーズ船などの小型船から渡し船、コンテナ船までと賑わっているので外を眺めていても飽きない。ちなみにフェリーのサイズはディズニーシーのマークトウェイン号位のサイズ感で小生が乗船したときは天候が良かったのもあってほとんど揺れなかった。

2日目
アヤ・ソフィア
日本でもあまり泊ったことのないゲストハウスで一晩を明かしたのち、イスタンブールの観光に乗り出した。なお、泊ったゲストハウスは「アゴラゲストハウス」であり、「地球の歩き方」にも掲載されている安心感のある宿である。普通に番犬のレトリーバーがうろうろしていて気づいたら足元にいたりするのでびっくりするが安くて必要十分を提供してくれるのでおススメである。
イスタンブール観光の目玉といえばアヤ・ソフィア(ハギア・ソフィア聖堂)である。ある時はキリスト教の聖堂として、またある時はイスラム教のモスクとして使用され、現在は1階がモスクとして、2階は博物館というまさに東西の結節点の象徴のような施設である。特に2階や天井にはキリスト教の聖人のモザイク画が現存しており、キリストに見つめられながらイスラムの礼拝をしているというのは稀有な光景である。(実際には礼拝の時間は観光客の立ち入りは禁止され、モザイク画は布が被されるらしい。)

数年前までは無料で入れたとのことであったが現在は2000円ほどの入場料がかかるのでちょっと悔しいがまあ世界遺産であることを考えるとそんなもんかなという感じでもある。ちなみに1階のモスクはトルコ人専用の礼拝用なので観光客は2階から眺めることのみしかできないほか、礼拝の時間は観光客の立ち入りが禁止されるため、訪れる時間には注意する必要がある。

トプカプ宮殿
アヤ・ソフィアの次はすぐ裏手にあるトプカプ宮殿に向かった。ここでチケットについてであるが、小生はイスタンブール観光の目玉であるアヤ・ソフィア、トプカプ宮殿、後述するバシリカシスタンのセットチケットをTrip.comで事前購入した。バシリカシスタンはチケットのQRコードが、残り2施設はチケットを交換するためのQRコードがTrip.comのアプリに送られてくる。ここで厄介なのがアヤ・ソフィアとトプカプ宮殿はチケットの交換場所がチケット窓口ではなかったということである。ではどこで交換するのかというとアヤ・ソフィアとトプカプ宮殿の入り口の近くに屋台のようなカフェがあり、そこの店員にTrip.comに送られている引換用のQRコードを提示すると店員から連絡を受けた業者から入場用のQRコードが送付されてきたり来なかったりする。小生はアヤ・ソフィアとトプカプ宮殿のチケットを一度に受け取ろうとしたが、アヤ・ソフィアのみしか受け取れず、例のカフェの店員にたどたどしい英語で問うと「アヤ・ソフィアに行っている間に用意するからアヤ・ソフィアが終わったら来てくれ。」的なことを言われてしまった。しかしアヤ・ソフィアの参拝?が終わって戻ってきても結局入場用のQRコードも送られておらず、カフェ前は人だかりができていた。ではトプカプ宮殿に入れなかったかというとそうではなく、ツアー団体客のような形でカフェ前にできた集団を店員が入り口まで先導しゲートを越えたら自由観覧みたいな形であった。その一団であるか否かの識別はカフェの受付で渡された電池の入っていない無線機(入場後に回収)の有無という適当ぶりであった。
入場までが長くなってしまったが、かつての王宮であるトプカプ宮殿はとにかく広かった。とにかく色々な建物があるので足は棒を通り越して杭になるほど歩くが、特徴的なアラベスク文様で誂えられた部屋や調度品の数々は見ごたえがあったほか、見晴らし台から見える城壁とボスポラス海峡の眺めは天気が良かったことも相まって素晴らしいものであった。あとは、中世のトルコ人はトイレ近かったんかと思うくらいトイレが多く、「この部屋小さそうだけど何の部屋かな。見てみよう。」の5割くらいがトイレであった。和式便所レベル100みたいな見た目をしているトルコ式便器ではなく洋式便器なので当時のトイレ事情は結構良かったのかもしれない。一つの便所には便器が3~5個くらい付いていて仕切りがないので複数人が使用する際はなかなか気まずそうである。

トプカプ宮殿を観光してみて注意点としては広いので時間には余裕を持ちたいうえ、中庭は広いが建物の通路はかなり狭いことが多く、観光客が多いときはつっかえて時間がかかるかもしれない。

お昼ご飯
朝からアヤ・ソフィア→トプカプ宮殿と廻り、お昼時をいくぶんか過ぎた時間となったので散歩がてらご飯屋を探すことにした。小生はギュルハネ公園側の出口からトプカプ宮殿を出たのでそのまま公園を突っ切ってシルケジ駅近くの「Last ottoman cafe」に決め込んだ。ケバブの壺焼きが名物らしく、かなり気になる代物ではあったのだが、一人で食べるには量も値段もかなりオーバーするのでフムスとミートボールセットにした。テーブル上のパンはサービスで食べ放題なのでバクバク食べていたら結構量が多くてフードファイトになってしまった。味は日本人好みでクセもなく美味しかった。

昼ご飯後は今回の目玉の一つである国際夜行寝台列車のチケットを購入しにシルケジ駅に向かった。イスタンブールからブルガリアの首都ソフィアまでの夜行列車については以下の別記事にて乗車券の買い方から乗車方法、ソフィア到着までの流れなどをまとめているのでこれから乗ろうと思っている諸兄やいつか乗るかもしれない諸兄は参照してほしい。
寝台列車の乗車券がネットでの事前購入ができず、現地のそれも日中しかあいていない窓口からのみしか購入できないという旅程を大混乱にするリスクをはらんだ中であったが無事空きがあるということでブルガリアまでの移動手段を確保できた。こうして後顧の憂いがなくなったので心置きなくイスタンブール観光を続けた。
バシリカシスタン
昼ご飯も済ませ、旅程の崩壊も防げたので次の観光地であるバシリカシスタンへ向かった。といってもアヤソフィアの裏手なのですぐである。大人気観光地だから事前購入してなんなら行列をショートカットできる優先入場チケットが望ましいと聞いていたのでその通りにしたが、結論閑散期なら優先入場チケットがなくても並ぶのは10分程度なので必要ないかな、と感じた。もちろんタイミングが良かっただけなのかもしれないので不安な方はこの通りではない。
バシリカシスタンは地下水宮殿とも言われる地下に作られた空間である。東京にもある大雨の時に氾濫を防ぐための地下貯水池の古代版みたいなものであるが柱の意匠やライトアップもありなかなか壮大である。トム・ハンクス主演の映画「インフェルノ」の舞台になって一躍有名になった場所である。小生も当映画は好きでなんなら行きの飛行機で予習のために鑑賞したが、実際行ってみると映画で描写されていたほど水深は深くなく、また迷路のように広そうに描かれていたが想像よりも広くはなかった。映画を観てから訪れてしまうとギャップにうーーん、となってしまった観光地である。

夜ご飯
アヤ・ソフィア周辺の観光スポット3件を廻ったところ、夕方になっていたので渡し船でアジア側に渡り、夜ご飯にすることにした。ちなみにイスタンブール中心部は大きく分けて旧市街、新市街、アジア側市街の3つのエリアがあり、アヤ・ソフィア周辺が旧市街、イスティクラル通りなど洒落た地区が新市街、目立った観光地はないがご飯屋などの物価がやや安いアジア側市街でそれぞれの地区は運河で明確に区分されている。旧市街からアジア側に行くには地下鉄、バス、渡し船の選択肢があるが、小生は旅情を取って渡し船を選択した。
船に20分ほど揺られてアジア側に到着し、目当てのB級グルメ探索に精を出すこととした。ムール貝にピラフを詰めて炊き上げたミディエドルマ(めっちゃ美味しい。日本上陸が待たれる。)、ハンバーガーを蒸し焼きにしたイスラックバーガー、通称濡れバーガー(あまり好みではなかった。)を食してきた。夕食後はドミトリーのある旧市街に戻った。
3日目以降はnoteを分けて記していこうと思う。

値段も安く、1個から注文できるので手軽。
おまけ
トルコに関する旅行雑誌などでは日本人に日本語で話しかけてくる人は高確率で詐欺師か客引きなので相手にしてはいけません、という注意書きが散見される。恥ずかしながらその注意を生かすことができなかった体験をしてしまったので以下の件を聡明なる読者諸兄には教訓とされたく記述していく。
場所はアヤ・ソフィア目の前の広場であった。昼食後、マクドナルドでカフェラテをテイクアウトしてバシリカシスタンに向かう途中、「コンニチハ。イスタンブール観光はタノシンデマスカ?」と声をかけてきたおじさんがいた。なんだか彼女が日本人だとかで日本語を勉強しているとかそんな話をしたわけであるが、(写真も見せてくれたが思い返すと多分旅行かなんかで来た時のスナックのママさんじゃね?)何を血迷ったか彼の経営する絨毯屋に付いて行ってしまったのである。そこでトルコのブラックティーをごちそうされ、しばらくすると絨毯の紹介が始まったわけである。内心(これが海外のぼったくり客引きだ!)と若干興奮していたわけであるが、普通に危険なのでこの時点で店を出るべきである。「お金ないしいらない。」みたいに言うと「まあまあ」と紅茶が出てくる(3杯目で出てきたザクロ茶が特に美味しかった。)流れを何回か繰り返したところ、同じように連れてこられた日本人カップルがご来店したのでその隙に「お茶美味しかったです!アリガトゴザマス!!」と言って退店してきた。結局金銭的な被害はなかったが、違和感のあった時点で逃げるべきである。小さい頃に誰しもが教わった「知らないおじさんに付いて行ってはいけません。」を齢20代も後半に入って身をもって学んだのである。
