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​心の需要、技術の供給

美容院で、シャンプーをしてもらっている時のこと。

​温かいお湯と、美容師さんのリズミカル指の動き
思わず、「あぁ……」と声が漏れそうになる。

​あの瞬間女性は(いえ、男性もきっと)、理屈抜き満たされている。

​「触られるだけで、人は癒やされる

これは、美容師さんやエステティシャンの方々だけが持つ、魔法のような特権だ。

​もし、需要と供給のグラフで表すなら。
この「癒やし」の供給源は、これまで「人間の手」しかなかった。

​けれど。
最近、私の脳裏をよぎる不安がある。
​「フィジカルAI」の進化だ。

​人間にそっくり質感を持ったロボットが、完璧な力加減(チカラカゲン)でシャンプーをしてくれる未来

​そうなった時、人間はAIに勝てないのだろうか?

人の手によるサービスは、無用な供給になってしまうのだろうか?

​ずっと、そう思って怖かった

AIでもできそうなことは、会計次回の予約くらいかな。

​そう思った時、ふと気づいた

あの美容院での心地よさの本質は、きっと「技術」だけじゃない。

​鏡越しに目が合った時の、美容師さんの優しい微笑み
私の髪質を気遣ってくれる、ちょっとした言葉

供給されていたのは、技術や効率ではなく、「私のために心を砕いてくれている」という安心感だったのだ。

​効率や数値では測れない、この「心の温度」。

これこそが、AIには真似できない、人間だけの最後の砦

効率を求める未来だからこそ、「癒し系の温もり」に、誰もが飢えている。

未来のためにできること。
​それは、あらゆるものを自動化することじゃない。

​誰かのために心を砕く、その「面倒くさい手間を、もっと愛おしむこと

​効率の波に飲み込まれそうな時、私はあえて、時間をかけて誰かのために何かをしたい。

​あなたは今日、大切な誰かのために、どんな「癒し系の優しさ」を供給しますか。

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