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(6/3追記)「勉強しなさい」が届かない状況とは――勉強しない子には、理由がある③

Q.教員志望の大学3年男子です。
授業中に勉強しない、または集中できない子がいる場合、どうすれば良いですか?


A.昨夜の続きです。

⑤いじめや友人関係に不安がある

基本的な安心感が得られていないと、勉強どころではなくなります。
最近はよく「心理的安全性」という言葉で説明されています。

昔からの理論でも、マズローという心理学者の「欲求階層説」があります。
人間は生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求の順に満たされていくという理論です。

いじめは、安全欲求と社会的欲求に関わります。
友人関係は、社会的欲求と承認欲求に関わります。
勉強は、承認欲求と自己実現欲求に関わります。

つまり、いじめがあると友人をつくりにくくなります。
友人関係に不安があると、勉強しにくくなります。

そのため、勉強しない子がいじめられている場合、まずはいじめの解決を目指します。
友人関係に不安がある場合も、その不安を減らします。

人間関係が安定し、安心することによって、はじめて「勉強しよう」という意欲がわきます。
もちろん例外はあり、「いじめを見返そう」「友達はいないほうが勉強に集中できる」などの気持ちで勉強する子もいます。

ただ基本的には、人間関係のストレスを減らしたほうが良いです。

⑥教員との関係

意外と大きいのはこれです。
小学校の場合、担任との相性で勉強への意欲が変わる場合があります。
中学校、高校の場合、教科担当との相性で、その教科への意欲が変わる場合があります。

でもこれは、なかなか難しいんですよね。
子どもも教員も人間である以上、合う合わないは存在します。

家庭教師や個別指導塾であれば、担当を替えれば良いのですが、学校はそうはいきません。
ある子に合わない教員が、別の子に合う場合もあります。

もちろん多くの子から苦情があり、客観的に問題がある場合は、教員に改善が必要です。
しかし、そうでない場合は「合わない人がいることも勉強」と捉え、広い意味での社会勉強にして乗り越えます。

ここ10年くらいで増えているのは、特に小学校で「先生がほかの子を怒るのが怖い」という子です。
そのため、教員はなるべく怒らなくても済むような状況をつくろうと工夫しています。

「いい時代になった」と見るか、それとも「ホメる教育の弊害」と見るかは、意見が分かれそうです。

私?
たしかに、なるべく怒らない状況をつくるのはいいと思います。
ただもう一方で、人が怒る姿にもある程度慣れていたほうが、今後生きやすいとも思います。

要はバランスですね。
難しい所ですが。
子どもも教員も、毎日頑張っています。

⑦睡眠不足、朝食を食べていない

これも意外と見逃されます。
授業中、机に突っ伏していると「意欲がない」と見られがちですが、そもそも睡眠不足だったり、朝食を食べていなかったりすると、意欲がわきません。

30分早く寝る、朝牛乳を飲むだけでも、改善される場合があります。
生活習慣を変えるのは大変ですが、試す価値は大いにあります。


次回に続きます。

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