「勉強しなさい」が逆効果になる時――勉強しない子には、理由がある⑤
Q.教員志望の大学3年男子です。
授業中に勉強しない、または集中できない子がいる場合、どうすれば良いですか?
A.昨夜の続きです。
⑩うつ病など、精神疾患の疑いがある
重いうつ病になると、勉強どころではなくなります。
うつ病になるのは高校生が多いですが、中学生もいますし、まれに小学生もいます。
うつ病と「うつ状態」は異なります。
うつ病 うつ状態
原因 ない場合も多い ストレス
治療 必要 自然に回復しやすい
A.うつ病
うつ病は一言で言うと、「脳の調子の悪さ」です。
ストレスがなくても発症します。
治療には休養と服薬が必要です。
カウンセリングや認知行動療法なども適用されることはありますが、重い場合はかえって疲れてしまうので、避けたほうが良いでしょう。
主治医の判断で、登校よりも治療に専念することが優先される場合もあります。
重い場合は入院することもあります。
勉強に関して言えば、うつ病の場合、無理しないほうが良いでしょう。
思うように頭が働かなくて焦りますが、それが脳の調子の悪さのサインです。
脳が「休んだほうがいいよ」と言っているのです。
周囲の対応としては、不眠、食欲不振、意欲(勉強・趣味)低下、希死念慮など、うつ病が疑われる時は早めに受診を勧めましょう。
子どもに「勉強しなきゃ」と言われたら、「また元気になった時に、すればいいから」と言います。
治療すれば回復します。
B.うつ状態
うつ状態は一言で言うと、「気分の落ち込み」です。
ストレスが明確で、誰でもなります。
長く続く場合は受診したほうが良いですが、ほとんどの場合は普通に生活していれば回復します。
うつ状態の場合も、落ち込んでいる時は無理に勉強しないほうが良いでしょう。
回復すれば、自然にできるようになります。
回復するまで、生活のペースを落としましょう。
周囲の対応としては、しんどそうだったら話を聞く。
身体を休めれば気持ちも休まります。
無理に気晴らしをすると疲れることがあります。
時間が一番の薬です。
以上、5回にわたって「勉強しない子には、理由がある」というテーマでお伝えしました。
あなたの周りに、勉強しない子はいますか?
この文章を読む人には、子ども本人、保護者、学校の先生や、子どもの頃、勉強しなかった人もいるでしょう。
子ども本人や、勉強しなかった人が「そうだ、そうだ」と思い、保護者や先生が「ちょっと気をつけてみようかな」と思ってくれたら、とても嬉しいです。
あ、勉強してる子は、してない子に「こんな理由があるかも」と思ってくださいね。
また明日からも、よろしくお願いします。
