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13話 球場 The Challenges Ahead 【青春編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~

ナビオとセオリが球場に着いた頃には、もう夕方になっていた。
スタンドにはすでに多くの観客が入っていて、コーラを買うにも列に並ばなければならないほどだ。

こういう熱気に包まれた雰囲気は、なんだか気持ちが高揚する。
揃いのユニフォームの二人もサマになっている。

二人の学校は県立なので、野球部が勝ち上がっていくことはまずない。
私立の強豪がひしめく神奈川で、県立が甲子園に行くところなど見たことがない。あ・・Y高は横浜市立だったかも

スタンドには、海からの風が吹き込むので涼しい。




セオリはいつものように、小さなスケッチブックを開いて球場を描いていた。

「文化祭の作品どうする?」
「うん、彫刻とかどうかな」
「彫刻かあ…できるかな?」

普段から絵は描いている。
水彩も油絵もやっている。
彫刻デッサンはしているけれど、彫刻はまだ手を出したことがない。

三角形の照明が明かりを灯し始めるのを見上げながら、セオリが言った。


「やったことがないからやるのよ」



それはそうだ。

何事も、最初はみんな初心者だ。
二人とも物心ついた頃には絵を描いていたから、初心者だった頃を覚えていないだけだ。

ナビオも幼稚園の頃、絵画教室に通っていた。
子どもの頃も絵はうまかったようだ。
親ばかな母は「この子は才能がある」と本気で思い込んでいたらしい。

近くをビールの売り子の女の子が行き来するのを、ナビオはちらちらと気にしていた。

「ビール飲んじゃおうかな…」

「だめ!」

いつになく強い声でセオリに阻止された。


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