51話 約束 As If I Had Glimpsed Her Secret 【波打際編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~
ユウカは、コノハと仲良くなっていた。
すっと遠くの席に座っていたが、今は近くの席に座っている。

今は、何でも話せる仲である。
けれど、ユウカはこのことだけは言っていない。
――コノハがナビオを誘って、何かを約束していたあの日のことを。
あの日もいつも通り、ユウカは図書室にいた。
ナビオがコノハのところに行って、何かを渡していた。

遠くの席だったので、声は聞こえない。
が、コノハが何か、ナビオを誘って、手帳に何かを書いている様子はわかる。
――どうやら交渉成立したらしい。
ナビオが去った後も、コノハは本を読んでいた。
が、落ち着かない様子だ。
それでもしばらく本を読んでいたが、本をしまうとコノハはソワソワしたまま、図書室を出て行った。

その後ろ姿をちらりと見て思う。
「コノハでも、ソワソワすることがあるんだ・・・・」と
お花をやっている子だ。
気持ちの落ち着け方ぐらい、知っているだろうに・・・・
「私も、ソワソワぐらいしてみたい・・・」
変わらない姿勢で本を読んでいる。
が、その文字はユウカには見えていなかった。
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