172話 先達 The Forerunner — She’s Already Been Through It 【エジプト編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~
ユリアは、このところの悪夢
――悪夢と呼んでよいのかすらわからないが・・・の話を誰にもできないでいた。
まあ、夢だとしても・・・おかしい人だと思われかねないではないか・・・

「そうだ・・・」
悪夢の先達がいた・・・
――セオリだ
セオリになら言ってもおかしい人だとは思われないだろう。
ユリアは竹刀袋を背にしたまま、美術室に向かった。

途中の廊下で、ユウカとテツオが真剣に話をしている。
聞いてみると、大仏に行くか長谷寺に行くかで迷っているらしい。

――が、そんなことはどちらでもよいはずである。
どちらも大きい仏像があるという意味では、同じことではないか・・・
真剣な二人を置いて、先を目指す。

ユリアは、美術室の扉を開けた。


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