47話 行方 Whereabouts — The Disappearance of the Young Lord Rokudai 【波打際編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~
六代御前は数日前から姿を消しているという。
「さては鎌倉に捕らえられたか……」
その焦りが、この戦いを招いたらしい。
コノハが静かに口を開いた。

「平家物語では、平高清様
――六代御前様は処刑されたと語られています」
武士が拳を握りしめる。
「ただ、それは伝承にすぎないとも言われています。
本当は生きているのではないかという説は、ずっと残っているんです。」
ユウカが、逗子にある六代御前の墓に行って調べたことによると、この墓ができたのは江戸時代だということだった。
それに――京都の神護寺近辺説、高野山説など生存説は今でも残っている。
六代御前の処刑地伝承だけを見ても、場所も年代も異なり、逗子を含めて少なくとも七つの説がある。
武士ははっとして顔を上げた。

「生きて……いらっしゃると……」
隣の老人も涙を浮かべてうなずく。
穏やかな表情になった武士が
「申し遅れ失礼いたした。平家に仕える清成と申す。」
わざわざ名乗ったのだ。
「あ、失礼しました。ナビオです。」
海の向こうから朝日が昇り始めると、武士の姿はゆっくりと薄れていった。
老人も同じように、光の中へ溶けていく。
「さらば、ナビオよ」

気がつくと、ユリアもナビオも元の姿に戻っていた。
シンゴはまるで憧れのアイドルを見つけたような顔でユリアを見つめていた。
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