AI時代の創作メモ|文学とラノベの違いから見える「読者の正体」。ラノベ主人公はなぜ叩かれるのか(#創作論 #Web小説 #note #エッセイ #書籍化 #生成AI #画像生成AI)
こんにちは。こんばんは。
普段はラノベを書いている「うら表紙」と申します。
読書の秋、ならぬ読書の梅雨ですね。
突然ですが、
皆さんは「文学作品」と「ライトノベル」を読むとき、
自分の頭の使い方が違うことに気づいたことはありますか?
たとえば、誰もが一度は聞いたことのあるこの一節。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」
川端康成『雪国』の冒頭です。
私はこの文章を読むとき、
主人公そのものになるというより、
「主人公は何を感じているのだろう」と一歩引いた視点で読んでいます。
「国境」という言葉が境界を越える重みを生み、
「長いトンネル」が心境の変化まで連想させる。
そして「夜の底が白くなった」という一文からは、
それまでとはまったく違う世界へ足を踏み入れた感覚が伝わってきます。
もちろん、これはあくまで私の読み方です。
文学的な解釈はいろいろありますので、
詳しくは専門家の解説をご覧ください。
文学作品は、
このように読者自身が行間を埋めながら、
登場人物を理解していく楽しさがあります。
一方、ライトノベルは少し違います。
主人公の感情や思考が、より直接的に描かれます。
だから読者は感情を推測するよりも先に、
その場へ入り込み、
主人公の体験を自分のものとして味わいやすくなります。
もし私が『雪国』をラノベ風に書くなら、こんな感じでしょうか。
長いトンネルを抜けた瞬間だった。
真っ暗だった窓の外が、一気に白く開ける。
「うわ……」
息を呑んだ。
そこに広がっていたのは、見渡す限りの雪。
夜だというのに、地面が月明かりを跳ね返して淡く輝いている。
まるで夜の色が塗り替えられてしまったかのようだった。
私が今まで生きてきた世界とは、どこか理の違う場所。
だからだろうか。
さっきまでの重たい気持ちが、少しだけ軽くなった。
「読む」という行為そのものが違うことに
気づいていただけたかと思います。
そして、この違いは主人公への共感にも大きく影響します。
文学作品では、
倫理的に問題のある人物や、
とても共感できない人物が主人公でも成立します。
読者は「自分」として読むのではなく、
「この人はなぜこんな行動を取るのだろう」と
他者を理解する視点で楽しんでいるからです。
しかし、ラノベでは事情が変わります。
ラノベの主人公は、読者にとって一種の「アバター」です。
読者は主人公の目で景色を見て、
主人公の感情を追体験します。
だからこそ、
そのアバターが読者の価値観と大きく食い違う行動を取ると、
強い違和感や不快感が生まれてしまいます。
ラノベで悪役を主人公にする場合には、
「相手が先に裏切った」「守るべき理由がある」といったように、
読者が内心で納得できる理由を提示する必要があります。
つまり、読者との同調を切らさない工夫が欠かせないのです。
ここが作者のバランス感覚として問われる部分です。
一人称視点が多く使われるのも、
その没入感を維持しやすいからでしょう。
書き手がこれまで感覚で使い分けていた
視点や共感のコントロールも、
仕組みとして整理してみると、
意識すべき点がよりクリアになると思います。
最後に、
ちょっとだけ書籍化作家らしいことを言うなら
もしあなたがラノベを書いているなら、
読者さんが「主観」で読みたくなる設計を
意識してみてください。
その没入感こそが、
ラノベというジャンルならではの大きな魅力です。
あとがき:
「主人公が叩かれる」という話題で思い出したのですが、同性からよく批判されがちな印象のある田中みな実さん。おめでた婚されましたね。正直に言うと、私も少し苦手なタイプです。けれど、これまでの歩みを見ていると「なんて見事な人生設計なんだろう」と感心してしまうんですよね。若い頃は“ぶりっ子キャラ”で存在感を確立し、固定ファンをしっかり抱えたままフリーへ転身。脂の乗った時期を自分のキャリアに全投入し、そしてギリギリのタイミングで妊娠と結婚。女性の人生設計としては、もう「お見事!」のひと言に尽きます。あまり好きではないけれど、自分の道を自分で設計し、しっかり歩んでいく姿勢にはどうしても敬意を抱いてしまいます。あの細い体のどこに、あれほどの根性が格納されているのでしょうか。見習いたいものです。
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カランコロン

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