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5やり方は自分で決めていい

このお話は続き物です。


5やり方は自分で決めていい


「ねえ、ミルラ。僕、ルルとネネと木登りをしたいんだけど、行ってきてもいい?」

とピピが聞くと、

「あ、そうね。ルルとネネも家族みたいなもんだからいろいろ教わるといいわ。特にピピからは本当に天才的ないたずらを教えてもらえるかもしれないわね」

と言ってミルラが笑った。

「私も行きたい!」

とミミが言うと

「そうね、少しみんなで行ってきなさいな。私はミトロとここで待っているわ」

とミルラが言と、

「わーい、ありがとう」

と一斉に言うや否や、4人は森の奥に駆けて行った。

森の中はひんやりした空気で、葉を落とした木々がこれから新芽を吹く準備をしている鼻をくすぐるような独特の匂いがしていた。

ピピとミミはある大きな木の前に来るとそこで止まって後ろを振り返った。するとルルとネネが息を切らしながらついて来た。

「ピピとミミ、足が速いのね」

とルルが息を切らしながら言うと、

「うん、なんだかワクワクしちゃって」

とピピが笑った。

「ねえ、さっそくだけど、この木に誰が一番早く登れるか競争しない?」

とピピが言った。

「いいわよ」

とミミ、ルル、ネネが言った。

「じゃあ、決まり!誰から最初に登る?」

とピピが言うと

「ピピの登り方を見せてよ」

とネネが言った。

「いいよ、じゃあ僕からね」

そういってピピはその場で目を閉じて右手を上げて掌を空に泳がせるようにゆっくりと手を降ろした。

するとどこからともなく、大きな鷹が舞い降りてきたかと思うと、ピピはスッとその鷹の背中に飛び乗り、たちまち木のてっぺんまで行くと鷹から飛び降り、鷹はそのまま飛び去って行った。



「おーい、こんな感じー」

とピピが木のてっぺんから大声で言った。
木の下ではルルとネネが驚きを隠せず口をポカーンと開けて見ていた。

「じゃあ次は私」

とミミが言ったので、ルルとネネは目を見開いて何も言わずうなずいた。それを見てミミもうなずくと、ミミは目をつぶりその木の幹に両の手のひらをつけるようにして木と向かい合った。

そして何やらぶつぶつ唱えていると、不意にミミの体がふわぁっっと浮かび上がったかと思ったらそのまま木のてっぺんにいるピピの隣にふわりと立った。


ルルとネネは始めてみる光景に驚いて言葉を失って上を見上げていた。

「次は誰かしらー?」

とミミが木の上から声をかけた。その声にルルとネネが顔を見合わせて互いにうなずいた。

「私たちも行くわよ!」

と言って木の表面の凹凸を手で触り足を掛けてするすると、まるで木の幹をすべるように上がってきた。

「到着!」

とルルとネネが木のてっぺんでそう言うと、

「おおーいいね。君たち登るの早いね」

とピピが言うと

「ピピの登り方は驚いたし、ミミの登り方も初めて見た」

とネネが目を輝かせながら言った。

「うん、僕もミルラに登り方教えてもらったよ。ミルラの登り方もいいんだけど、僕に合わないんだよ」

と頭を掻きながらピピが言った。

「私たちも最初はルルやネネと同じ登り方をしていたんだけど、ミルラの修業を卒業してからは自分が心地よい登り方を模索してきた感じだったわ」

とミミがにっこりしながら言った。

「そうなのね」

と感心したようにルルとネネがつぶやいた。

「ちなみにピピはどうやって鷹を呼ぶの?鷹しか来ないの?」

とルルが聞くと

「うーん、鷹を呼んでいるわけじゃないけど、やはり翼の大きな鳥が安定しているし、僕を乗せて飛べる鳥じゃないと、って思ったら大きな鳥がいいかな」

とピピ。

「なるほど、じゃあピピを乗せてくれる鳥を呼んでいるのね」

とネネ。

「ま、そうだね。僕は鳥に乗せてもらう時にお礼にヒーリングをしているんだよ。鳥は自分で自分の毛づくろいはできても結構いろいろなところが凝っていたり傷がある鳥も多いから。飛ぶってエネルギーがいるし、風にあおられるとコントロールが難しいみたいだからね」

とピピ。

「ふぅん、そうなんだ」

とルルが身を乗り出して聞いていた。

「そう。よく鳥と話すんだけど、そう言ってたよ。だからその凝りをほぐしてあげると気持ちいいみたい。あとは傷もね早く治るように、ノクスの薬を塗ってやったりね。鳥の間で噂になっちゃったみたいで、僕が呼ぶとヒーリングしてほしい鳥が順番にやってくるってわけ」

とピピが笑いながら言った。

「鳥もピピにヒーリングしてもらいたいんだ。面白い」

とネネ。

「うん、まあね。鳥にとってメリットあるから来てくれるし、来てくれると僕も助かるからね」

とピピが言った。

「じゃあミミはさっきどうやって登ったの?」

とルルが聞くと

「私は、鳥を呼ぶこともできるけど、木にお願いするほうがしっくりくるの。木はとてもエネルギー豊かで、そのエネルギーと私のエネルギーを取り交わす感じ。そうすると例えば私が木のてっぺんに行きたいなら、木のてっぺんに行けるようにエネルギーを分けてくれるの」

とミミが言った。

「ふぅん、そうやって上ることができるんだ」

とネネが感心していった。

「最初は僕たちもミルラの言った通りにしていたんだけど、自分のやり方が見つかったらそちらの方が僕に合っているからそうやっているの」

とピピが言った。

「いろいろなやり方があるから選べるのよ」

とミミも言った。

「なんだか修行するのが楽しくなってきた」

とルル。

「そうね。ピピとミミに会えてよかったわ」

とネネが言うとみんなでうなずいた。






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