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4森で出会ったコビトたち

このお話は続きものです。



3人の会話が途切れ、小川のせせらぎの水音が心地よく響いていた。コビト界では桜の花が開花するときに沢山の妖精が生まれる。


「そういえば、そろそろ桜の花が咲きそうなんだよ」

とピピ。

「そうか、もうそういう時期じゃったなぁ」

とミトロ。

「ねぇ、ミトロも一緒に桜の花が咲くところを見に行かない?」

とミミがミトロに言った。

「そうじゃな。一緒に行くとするかな。ちょっといろいろなところに寄り道しながらいくつもりじゃが、もし急ぐなら二人とも先に行っていいぞ」

とミトロが言うと、ミミとピピは顔を見合わせてにっこり微笑んだ。

「ミトロと一緒にいろいろなところに回っていきたいわ」

とミミが嬉しそうに言った。

「そうか。じゃあそうしようかのう」

とミトロが目を細めていった。

そしてミミとピピ、そしてミトロは腰を上げて歩き出した。季節はまだ早春。少しまだ風が冷たく、時折り強い風が吹いていた。

葉を落とした山の木々も、芽吹くタイミングを今か今かと待っている。これからの春に向けて木々が芽吹く準備をしているエネルギーが静かにでもじんわりと伝わってくるようだった。

薄暗い森の入り口が見えて、3人は森に入っていった。

「もうすぐ木々も芽吹くのう」

ミトロが歩きながら木々を見上げて言った。

「そうだね。木の葉っぱが出てすぐのとき、薄い緑色で柔らかい葉が一杯になるとき、私大好きなの」

とミミがうっとりしながら言った。

「うん、僕も好き。いい匂いがするよね。もうすぐその新芽も見れるね」

そんな会話をしながら森の中を歩いていると、オレンジ色の三角帽から茶色いセミロングの髪がのぞき、オレンジ色のマントを着ている、ふっくらとしたコビトが大きな木の下で上を見上げて立っていた。


「ミルラ、元気そうじゃのう」

とミトロが声をかけるとそのコビトは振り向いて

「あら、ミトロじゃない。もうそろそろ帰ってくると聞いていたわ。相変わらず元気そうね」

と言った。

「ここで何をしておるんじゃ?」

とミトロが聞くと、

「あ、ルルとネネが木に登って絵を描いているのよ。私の新しいお弟子ちゃんたちね」

とミルラ。

「あら、ピピとミミじゃない。お久しぶり。その後元気にしていた?」

とミルラがいうと、

「うん、絶好調でめちゃくちゃ元気だよ」

とピピが言うと

「私たちは元気よ。ミルラも元気そうね」

とミミが言った。

「あんたたちが私と一緒に居たのは、えっといつだったっけ?」

とミルラが言うと

「もう3年くらい経つわ。ミルラとの時間はとっても楽しかった」

とミミ。その言葉にピピもうなずいていた。

「そうか。ミルラの修業が終わってもう3年が経つんじゃな。早いもんじゃ」

とミトロが言った。

「そうね。あんたたちと一緒に居た時もにぎやかで楽しかったわ」

とミルラが笑いながら言った。

「ミルラはすぐ怒るから嫌だったよー」

とピピが言うと、

「こらっ!私を怒らせるのはいつもピピじゃないの!」

とミルラが少し顔をしかめて言うと、

「え~僕が悪いの?」

とピピが言うので、みんなで大笑いした。

「そうね。私と一緒にいたのも3年くらいだったわね」

とミルラはそう言うとちょっと顔の表情を曇らせた。

「そう。ちょうど3年だったわ。桜の花が咲くころから始まって、桜の花が咲くころに終わったもの」

とミミが言った。

「あぁ、そうだったわね」

とミルラが慌ててにっこりしていった。

「そうそう、最近この2人の子たちがきたので、今はまた忙しくなったわ」

とミルラが言った。

「ミルラ、また弟子をとっていたんじゃなぁ。いいことじゃ」

とミトロが目を細めてにっこりしながら言った。

「そうね。やっぱり弟子がいると私の方が学ぶことが多いって思うわ」

とミルラが微笑みながら言った。

「じゃあ、僕たちがいたほうがミルラにとっては良かったのかな?」

とピピが言うと、

「そうね、あなたからはいたずらの方法を沢山学んだわ」

とミルラが言うと

「そうでしょ!僕、いたずらの天才なんだ」

とピピが満足そうに言うので、

「あんたには負けるわ」

とミルラも笑っていた。

「そうそう」

と言いながら、ミルラが指笛を吹いたので甲高い指笛の音が響き渡った。そして

「ミルラ、どうしたのー?」

といって最初にルルが木のてっぺんから降りて走ってきた。


すると反対側からネネが走ってきた。


「おぬしたちは木から降りてくるのが早いのう」

とミトロがいうと、

ルルとネネは顔を見合わせてにっこりして

「うふふ。ミルラに特別早い方法を教えてもらっているから」

とルルがミルラを見ながら言った。

「そうよ。私は木に登る最速の方法を知っているんだから」

とミルラがいうと

「うん、僕も教えてもらったよ」

とピピが言った。

「あ、そうそう、紹介するわね」

とミルラ。

「こちらがルル。そしてこちらがネネ」

ミルラが言うとルルとネネがお辞儀をした。

「ルル、ネネ、こちらがミトロ、私の先生。そしてこちらがピピ、そしてこちらがミミ」

というと、

「そうなの?ミトロはミルラの先生だったなんて知らなかった!」

とピピとミミが声を合わせて言った。

「そうなのよ。私はミトロについていろいろ学んだわ。それをそのままみんなに教えている感じね」

とミルラ。

「あ、ルル、ネネよろしくね」

とミミが慌てて言った。

「あ、そうだ、ルル、ネネよろしくー」

とピピも言った。

「ミルラは、呑み込みが早いから教えるのも苦労なかったからの」

とミトロがにっこりしながら言った。

「ミトロの教え方はとっても上手だわ。私も日々研究しているのよ」

ミルラはそう言った後、

「ピピとミミは数年前まで私の弟子だったのよ」

とルルとネネに向かって言った。

「え、そうだったんだ!ピピ、ミミよろしくね」

とルルが言うと、

「なんだか今日は、ミルラの先生がいたり、ミルラの前の弟子がいたり、ワクワクだね」

とネネが言った。

「そうね。桜の咲く時期だからいろいろなことがリセットされるのかもね」

とミルラが言った。






このコビトのイラストは作者である私の創作物です。
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