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■ CV #007 / VANTAN (シリーズ 3/3) ブランディングのつくり方

【バンタンシリーズ 第3回(全3回)】

スクール群を束ねる、バンタンブランド再構築

“CREATIVE VIZION(クリエイティブ ヴィジョン)”は、私の仕事や考え方をクリエイターの皆さんと共有するシリーズです。

3回シリーズで、「バンタン(VANTAN)」のブランドリニューアルについてお話ししています。



ロゴのリニューアルと校舎デザインの刷新に加えて、バンタンが展開する多様な専門スクール群を、ひとつの強いブランドとして再定義するという視点も、プロジェクト当初から重視してきました。
本記事では、サブブランドのロゴリニューアル、バンタンブランド全体の再構築、そしてブランドが社会とどうつながっていくかについてご紹介します。

◾️ 多様なスクールロゴを、ひとつの軸へ

バンタンには、複数の専門スクールが存在します。ファッション、ヘアメイク、ゲーム、プログラミング、美容、IT、料理、動画コンテンツ制作など、多岐にわたる分野のスクールを運営しています。
私が卒業した「バンタンデザイン研究所」もそのひとつです。

これまでは、それぞれのスクールが独自にブランディングを行っていたため、ロゴやデザインテイストも統一感がなく、バラバラな状態でした。

今回のリニューアルでは、
「バンタンのスクールである」という一貫性を持たせつつ、各スクールの個性もしっかりと引き立つようなデザイン設計に取り組みました。

下記は、リニューアル前と後のスクールロゴになります。

<リニューアル前>

リニューアル前のスクールロゴ 一部

<リニューアル後>

リニューアル後のスクールロゴ 一部


◾️ 個性を残し、統一感を生むデザイン設計

たとえば、美容系の「バンタン ヴィーナス アカデミー」、ゲーム系の「バンタン ゲーム アカデミー」、IT分野の「バンタン テックフォード アカデミー」、そしてYouTuberなどのクリエイターを育成する「バンタン クリエイター アカデミー」など、それぞれが異なるターゲットに向けたスクールを展開しています。

対象となる生徒も、教える内容も大きく異なるため、ロゴを完全に統一するのではなく、「バンタンらしさ」を軸にしながら、それぞれのカラーやトーンを活かした設計を行いました。
個性を残しながらも全体としては統一感をもたせたこのビジュアル設計は、ブランドのデザインとしてもユニークで、稀有な事例になったと感じています。

また、YouTuberやVTuberといったクリエイターの育成をするスクール「バンタン クリエイター アカデミー」が開校されたように、バンタンでは、時代のニーズに合わせて、新しいスクールも次々と誕生しています。
こうした新設スクールが追加されるたびにゼロからロゴをつくるのではなく、あらかじめブランド全体の設計を踏まえたデザインフォーマットを用意し、自然に組み込める仕組みを整えました。スクールが増えても破綻しないデザインのシステムを最初から想定して、ルール化していることも、今回のリニューアルにおける大きなポイントです。

◾️ スクールとブランドの関係性を再定義する

これまでは、各スクールブランドの力に頼っていた側面がありました。
そのため、新しいスクールが立ち上がるたびに、資金面・人材面・コミュニケーション面で、その都度コストが発生していました。

そこで今回、「バンタン」というコーポレートブランドのもとにすべてのスクールを束ね直すことで、「バンタン=信頼できるスクールの集合体」という認識を育てることが可能になりました。
その結果、さまざまなコストの合理的な掛け方が設計できました。

ブランドが分散しているより、「バンタンだから安心できる」という価値を一貫して提供するほうが、中長期的に見てもより多くの領域・業界を横断的にカバーしながら、生徒・保護者・業界からの信頼を高める戦略につながるのです。

図にすると、下記の通りです。
これまでバラバラだった各スクールを、バンタンという大きな傘のもとにまとめ直すイメージです。

今まで、運営母体が見えてこない、潜在的な役割でしたが、「バンタン=スクールの運営母体」という立ち位置をより明確に可視化して打ち出すことで、全体のブランド力が底上げされます。

「バンタンのスクールなら安心して学べる」という共通認識を育てること。
それが、今回のリニューアルで目指した重要なゴールのひとつです。

◾️ 未来を見据えた、成長するロゴ運用

一般的なロゴリニューアルは「デザインを刷新する」だけで終わりがちですが、私は「そのロゴをどう運用するか」「ブランドとしてどう育てていくか」を常に意識しています。

新しいスクールが増えても、バンタン全体のブランド価値を損なわない――。
そんな「成長できるロゴ設計」を目指した今回のプロジェクトは、単なる見た目の刷新以上に、未来を見据えたブランディングの土台づくりだったと感じています。
ロゴ展開の仕組み化、ロゴマニュアルの運用、ブランド管理のチームの組織化など、今回のリニューアルはさまざまな面でブランド運営における新たなステップへとつながっていくのです。

◾️ クリエイターが、人・企業・地域をつなぐ未来へ

このプロジェクトを進める中で、思いがけない出会いもありました。

ある日、ソフトバンク、Google、楽天モバイルの関係者と話す機会があり、バンタンの取り組みについて紹介したところ、「そんなにおもしろいスクールなら、ぜひコラボしたい」という声をいただきました。

このこ゚縁をきっかけに、ソフトバンクとバンタンによるイベント連携が実現しました。
(詳細はまた別の機会で…)

クリエイターは、「ものをつくる」だけではなく、
人と人、企業と企業、時に地域と地域をつなぎ、新たな価値を生み出す。それもクリエイティブであると捉え、動いていく
必要があると思っています。

クリエイターが良いハブとなることに、大きな意味を感じています。

バンタンの新しいブランドは、これからも多くの人と関わりながら育ち・成長を続け、さらに新しいつながりを生み出し、進化していくはずです。

CREATIVE VIZION #007

>バンタンシリーズ 前回記事はこちら ↓



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安川 宏輝  ZUAN UNION / 図案連合 いただいたサポートは、世のクリエイターの地位向上を含めた働きやすい環境をつくる活動にあてさせていただきます。