F値、結局いくつにすればいいの?──迷ったときの決め方
こんにちは、Katyです。
私は風景写真とポートレートを中心に活動するフォトグラファーで、Instagramでは約2万人の方に作品をご覧いただいています。
このnoteでは、SNSでは伝えきれない撮影意図やカメラ設定、レタッチの考え方を、実際の作例を交えながら詳しく解説しています。
Instagramからお越しくださった方はもちろん、検索やおすすめ記事からお読みいただいている方にも、写真をもっと楽しむためのヒントを持ち帰っていただけたら嬉しいです。
F値で迷ったときの作例は、Instagram(@katy.shot)でも紹介しています。
※本記事にはプロモーションが含まれています。
カメラを構えて、設定画面でF値を見た瞬間に手が止まる。そんな経験、ありませんか。

F1.8、F2.8、F5.6、F8。「背景をぼかしたいならF値を小さくする」——ここまでは、なんとなく知っている方が多いと思います。でも実際に現場に立つと、F1.8にするかF2.8にするか、風景は本当にF8でいいのか、集合写真はどこまで絞ればいいのか。数字を覚えているはずなのに、決め切れない。
私も最初からスムーズに決められたわけではありません。開放で撮ったら片方の目にしかピントが合っていなかったり、風景だからと絞りすぎてシャッタースピードが落ちて手ブレしたり。何度も同じような失敗を重ねながら、あることに気づきました。
F値が決まらないのは、数字を覚えていないからではなく、決める「順番」を持っていないからです。
なぜ迷うのか

多くの人は「F値を下げる=ボケる」という一対一の関係だけを覚えています。でも実際にF値が動かしているのは、それだけではありません。
光の量(小さくすると明るくなる)
ピントが合って見える範囲(小さくすると狭くなる)
解像感(開けすぎても絞りすぎても、レンズによっては甘くなることがある)
この3つが同時に動くので、「ボケさせたい」という一つの理由だけでF値を決めると、他の部分でつまずきます。集合写真で後列がぼける、風景で手前がぼける、といった失敗の多くは、このどれかを見落としていることが原因です。

先に結論:シーン別の出発点

現場で毎回ゼロから考える必要はありません。まずはここから始めて、様子を見ながら一段開けるか、一段絞るかを判断するだけで十分です。
シーン出発点一人・顔のアップF1.8〜F2.8一人・全身F2.8〜F4二人F4〜F5.6集合写真F5.6〜F8風景F8花・マクロF5.6〜F11スナップF5.6〜F8
大事なのは、これを「絶対のルール」として覚えないことです。同じF2.8でも、レンズの焦点距離や被写体との距離、背景までの距離によって見え方は変わります。この表は暗記するものではなく、迷ったときに立ち返る出発点だと思ってください。

現場で使う3つの質問
早見表から始めて、あとはこの3つを自分に聞くだけで、たいていの迷いは解決します。
1. 何を主役にするか 人物なのか、花なのか、その場の空気全体なのか。まず一つに決めます。
2. どこまで残したいか 主役だけでいいのか、顔全体か、全員か、背景まで見せたいのか。
3. 一枚撮って、拡大して確認する 足りなければ一段絞る。背景がうるさければ一段開ける。デジタルカメラの強みは、その場で確認して調整できることです。完璧な設定を最初から当てる必要はありません。
「なんとなくF2.8」を「このF2.8には理由がある」に変えるのは、知識の量ではなく、この順番を持っているかどうかです。
ここまでが、現場でF値に迷ったときにまず知っておきたい考え方です。
もう少し詳しく、人物・風景・集合写真・マクロ・夜景など場面ごとの目安や、実際の作例をもとにした判断の流れ、被写界深度を左右する要素、絞りすぎたときに起きること、といったところまで整理したい方は、これらを一冊にまとめた『カメラ初心者でもF値を決められる!』も書いています。気になった方は覗いてみてください。

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