その疲れ、隠れ夏バテかも
皆さん、こんにちは。悠々漢方です。
梅雨明けが近づき、じりじりとした日差しが増えてきました。まだ夏本番でもないのに、「なんとなく体がだるい」「朝からやる気が出ない」──そんな感覚はありませんか。

「暑熱順化」という言葉をご存知でしょうか
日本気象協会は2026年4月、「熱中症ゼロへ 暑熱順化前線」という取り組みを発表し、体が暑さに慣れる「暑熱順化(しょねつじゅんか)」の準備を4〜5月から始めるよう呼びかけていました。
暑熱順化とは、体が汗をかいて熱を逃がす仕組みに、少しずつ慣れていくプロセスのこと。本来は数日から2週間ほどかけて整えるものですが、もしその準備期間をやり過ごしてしまい、今もまだ体が暑さに慣れきっていないとしたら──それは、体に大きな負担がかかりやすい状態のまま夏本番を迎えようとしているサインかもしれません。
本記事は一般的な漢方知識の提供を目的としており、特定の商品の効能を保証したり、医学的な診断・治療に代わるものではありません。不調がある場合は必ず医療機関を受診してください。
漢方で見る「暑さに慣れていない体」
漢方では、体を守り、動かすためのエネルギーを「気(き)」と呼びます。気は、いわば体の中の充電池のようなもの。
暑熱順化が済んでいない今の時期は、気が急激な気温の変化への対応に追われ、いつもより多く消耗しています。まだ夏本番ではないのに疲れがとれない、食欲が今ひとつ湧かない──それは、気が静かに底をつき始めているサインかもしれません。漢方では、この状態を「気虚(ききょ)」と呼びます。

こんな「隠れ疲労」のサインに注意
朝、布団から出るのに時間がかかる
食事の量がいつもより減っている
午後になると集中力がガクッと落ちる
些細なことでイライラしたり、涙もろくなったりする

一つでも当てはまるなら、体は「充電が心もとない」と教えてくれているのかもしれません。
気を補う、今週の養生
気虚のケアで大切なのは、「気を補う」生薬や処方の力を借りること。今週は、気を補う代表的な生薬「黄耆(おうぎ)」と、その黄耆を含む処方「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」を、火曜日・水曜日で詳しくご紹介していきます。
本格的な暑さが来る前の今なら、まだ間に合います。体の充電池をそっといたわってあげましょう。
編集後記
季節の変わり目、私自身も朝の重だるさを感じる日があります。そんな時は、無理に動くより先に、まず「今日は充電が少なめかもしれない」と自分に声をかけるようにしています。

二十四節気と漢方
季節の移り変わりに合わせた養生や漢方のアドバイスをまとめています。
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