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年末年始、帰省しないと決めた日――「私を最優先にする」という選択を、はじめて自分に許した

その日、
いちばん最初に感じていた違和感は、

視界が、少しずつ狭くなるような感覚だった。

咳が止まらなかった。
風邪の症状が強くて、
呼吸をするたびに喉が引っかかる感じがした。

それでも、
年末年始はいつも通り
夫の実家に行く流れになっていた。

毎年そうしてきたし、
それが「いつも通り」だったから。


本当につらかったのは、体調だけじゃなかった

正直に言うと、
咳や体のしんどさ以上に、
もう一つ、つらかったことがある。

それは、

「私は一番に大事にされていないのかもしれない」
と感じてしまったこと
だった。

本当は、
夫からこんな一言を言ってほしかった。

「まるみんさんの体調が一番大事だから、
今は無理しなくていいよ。
まるみんさんがしたいようにしたらいい」

でも実際に返ってきたのは、

「夜まで様子を見よう」
「明日の朝まで様子を見よう」

という言葉だった。

決断は、
先送りされ続けた。


頭と心が、別々のことを考えていた

頭では、理解しようとしていた。

「この人は、
今は自分の責任で決めたくないんだな」

でも心は、

静かに残念で、
静かに悲しかった。

私が期待していたのは、
判断の速さや正確さではなくて、

「私を最優先にする態度」
だったんだと思う。

そしてそれは、

「言わなくても分かってほしい期待」
だった。


「これは、私が決断を引き受けるしかない」

何度かやり取りをしたあと、
ふっと腹が決まった瞬間があった。

頭の中に浮かんだのは、

「責任が、私に渡されたな」
という感覚。

怒りというより、
見捨てられた感じとも少し違う。

「じゃあ、私が決めよう」

ただ、それだけだった。

もし感情的になっていたら、
きっとこんな言葉が口から出ていたと思う。

「どうして私を一番に考えてくれないの?」
「どうしてもっと早く決断してくれないの?」
「あなたはいつも、実家のお母さんに何も言えないよね」
「そういうところが嫌い」

でも、
それは言わなかった。


あえて、言わなかった言葉

言わなかった言葉は、たくさんある。

「もっと早く決めてほしかった」
「もっと早く安心させてほしかった」

それは私にとっての真実だったけれど、
今回は口にしなかった。

代わりに、
起こった事象・つまり事実だけを見ることを選んだ。

  • 私は風邪をひいている

  • 咳が強く、新幹線での移動が負担になる

  • だから、家に残る

私はこう思う。
私はこう決めた。

「私は体調がつらいから、今回は家に残るね。
あなたは一人で実家に帰って。
お義母さんには、
私自身の判断で残ると伝えてほしい」

誰も悪者にしない言い方。
「あなたは」を主語にしない言い方。

過去に、

「なぜあなたは
〜してくれないの?」

という言葉で、
何度も関係をこじらせてきたから。


結果は、思っていたより静かだった

夫は、
比較的あっさり
私の判断を受け入れた。

実家では、
義母は

「それなら、
ゆっくり休んでたらいい」

と言ってくれたらしい。

義兄は、

「病気の妻を
一人きりにして置いてくるなんて」

と夫を責めたそうだけど、
それも想定内だった。

それよりも、
私にとって大事だったのは、

「私は自分を裏切らなかった」
という感覚
だった。


私は、変わった

この出来事で、
いちばん大きく変わったことがある。

それは、

「正月に夫の実家に帰らない」
という選択を、
自分に許したこと。

そして、

私が私の体調を最優先に考えて、
私が私の一番の味方でいる

と決めたこと。

昔の私だったら、
咳を我慢して、
何も言わずについて行っていたと思う。

「私一人が残る」
「帰省しない」

そんな選択肢は、
存在しなかった。

でも今回は、
違った。


同じ状況にいる人へ

もし、
同じように迷っている人がいたら。

これだけは、
大事にしてほしい。

自分の体調を大事にしていい。
自分を守る境界線を、
静かに引いていい。

大きな声で主張しなくてもいい。
誰かを責めなくてもいい。

ただ、

「私はこう決めた」
と言っていい。


最後に、
今回の自分にかけたい言葉がある。

よくやった。

冷静に自分と対話して、
感情に飲み込まれず、
言葉を選んで伝えられた。

それだけで、
十分だと思う。


🌱 また書きます。




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