洗った小豆のような本「スローグッドバイ」石田衣良
この本にたどり着いた経緯
手を洗うかのように、
少しの時間手のひらの中に含みたかったんだと
思います。
感想
洗った小豆のような本
泣いたような艶やかさを持ちつつ、
黒く美しく咲いているようだった。
粒同士のきらめきが互いを反射するように、
集まっているから魅せられるものがある。
時に物語の終わりを破壊を用いて終わらせる人がいる。
たぶん、羨ましく思ってる。
ガラスであれば光を弾き煌めき美しく、
プラスチックであれば粒の個性に惹かれ、
木片であれば可動域の広い鋭さに目を奪われる。
幸せを柔らかさと捉え、
その反対側を破壊と捉えるのであれば
幾分か飲み込める幅が増えるのかもしれない。
微量の悪意とスパイスのきいた知性。
膝の上でくつろぐ君の体温を感じながら、
窓の外の音をこねる。
強すぎない風が柔らかい匂いばかり運んできて、鼻から下がだらしなくなる。
砂糖が沈む珈琲が喉を通る時、
ふと"ローマンホリデイ"を思い出してしまいそう
見知らぬ人との繋がりの多くを
減点法で見極める平らな私に、
線を書き加え奥行きを追加してくれる。
歳を重ね、人と関わるということは分子の立体構造のようにある程度の安定性と三次元的な構造を組み立てなければならないのですね。
抱いたこの感情からアクを抜き、
炊きつづけてみようと思う。
追伸
差し水のタイミングが未だ掴めない。
甘いのが好き。
だからなに
ヨダレをたらすならこれが良いです
