聖書が語る「 福音 」──良い知らせとは
「福音」とは、一般的には「良い知らせ(good news)」とされ、聖書においては、特に神の愛の勝利を指します。
聖書全体は、人の歴史6000年の長い時を経て完成する、一本の超長編ドラマのように描かれています。
📌この記事では──
聖書全体(旧約と新約)をひとつの物語として「良い知らせ」とは何かを見ていきます。
福音の物語~聖書の「良い知らせ」
1.【はじまり】神の王国──創世記1-2章
世界はもともと、神が王として治める完全な国(神の王国)でした。
人は神のかたち(神のイメージ)として造られ、神と共に生きていました。
そこには、死も悲しみもなく、すべては非常に良かったのです。
2.【悲劇】背きと死──創世記3章
人は、蛇に惑わされ、神ではなく自分を中心に生きようとし、神の言葉に背きました。
その瞬間、死が世界に入り込み、神の王国の秩序は壊れました。
人は神から離され、命の木への道も閉ざされました。
3.【約束】女の子孫──創世記3章
失意のただ中で、神は最初の良い知らせを告げました。
それは「女の子孫が蛇(悪魔)を打ち砕く」という約束です(創世記3章15節)。
この約束は救いの計画であり、後の数々の預言で明らかにされます。
4.【預言】約束の積み重ね──旧約全体
神はアブラハムに「あなたを通して全世界が祝福される」と約束しました(創世記12章2-3節)。
ダビデには「あなたの王座は永遠に続く」と告げ(サムエル下7章16節)、預言者たちは「苦しむしもべ」と「栄光の王」の到来を語りました(イザヤ53章、詩篇2篇)。
旧約聖書は「やがて来る救い主によって神の王国が回復する」という約束と希望を描き続けました。
5.【成就】キリストの到来──福音書
時が満ちて救い主(キリスト)イエスが登場しました。
イエスは「神の王国が近づいた」と宣言し(マルコ1章14-15節)、病を癒し、悪霊を追い出し、自然をも治めることで神の王国の兆しを示しました。
しかし驚くべきことに、イエスは十字架で死ぬ道を選びました。
これは、最初の人が失った永遠の命の代価を、自ら負うことで買い戻し、すべての人から死を取り除くためでした。
そして三日目によみがえり、死を打ち破る勝利を示しました。
6.【拡大】養う時代──使徒行伝
よみがえったイエスは、弟子たちを全世界に遣わし「この救いはすべての人に開かれている」と告げました。
こうして神の王国の福音は、世界中に広がっていきました。
7.【安息】再臨と王国──黙示録19-20章
時が満ちると、キリストは再び来ます(再臨)。
その時、悪の勢力は打ち倒され、悪魔は千年の間縛られます。
キリストは千年王国(神の王国)を地上に樹立し、栄光の身体に変えられた神の民と共に治め、諸国民を導きます。
これは、神の王国の回復が地上において現れる期間であり、最終的な完成への前段階です。
8.【完成】神の王国の完全な回復──黙示録21-22章
千年王国の後、最後の審判が行われ、死と悪魔は完全に滅ぼされます。
新しい天と新しい地が到来し、神が王として永遠に治めます。
すべての人がよみがえり、死も悲しみもなく、神と人とが永遠に共に住む世界(パラダイス)が実現します。
💡すべての人がよみがえり永遠の命を受け、神と共にパラダイスに住めること
これが、「良い知らせ」です。
創世記で失われた命の木が再び現れ、物語は円を描くように完全に完成するのです。

あとがき
聖書が述べる「良い知らせ」について、ごくごく簡潔に書きました。
神は一人も滅ぶことがないよう、救い主(キリスト)を世に遣わし、すべての人に永遠の命を与えようとしています。
パラダイスは悲しみがない世界ですので(黙示録21章4節)、神の恩寵によって悪人がよみがえったとしても、正しい人はそういう人とは出会うことはありません(黙示録22章14-15節)。
【ヨハネによる福音書】
3章16節
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。
それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
17章3節
永遠のいのちとは、唯一のまことの神であるあなたと、あなたが遣わされたイエス・キリストを知ることです。

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