フェブラリー・ライオット再結成
水瓶座の、水瓶座による、水瓶座のためのあるあるを言います。
「水瓶座の“瓶”が書けない。大体、右側うろ覚え。」
しかも、左側も右側よりは若干ましなうろ覚え。
実質、“瓶”の字はあやふや。
以上。
今日言いたいことの九十九%はこれで済んだ。
いや、済んではいない。
肝心なことはすっ飛ばすくせに、しょうもないところはきっちり埋めないと気が済まないやっかいな性分なものでね。
残りの一%を宙ぶらりんにはしておけぬのだ!
──もう一週間以上タスクがギチギチに詰まっている。
貧乏暇なしとはよくいったもので、例に漏れず私にも暇がない。
寝る間を惜しんでひっきりなしに鼻をかんでいる。
昼夜問わず鼻、鼻、鼻……
おかげさまで我が鼻は、暗い夜道で役に立ちそうなほどに真っ赤になった。
だがひとつ言わせてくれ。
一度たりとも役に立ってなどいない。
交通安全はライトセーバー的なものを振りまくっている警備員さんに丸投げしている。
慌てん坊のイルミネーションのせいで真っ赤なお鼻は霞みに霞んでいる。
イルミネーションで目眩しされたフィンランドの転職エージェントは私のこのピカピカの立派な鼻に気づいていない。
そもそも、マスクでひた隠しにしているのだからサンタクロースからの直接オファーすら期待できない状況だ。
いかんせん、彼は老眼だろうし連日のおもちゃの受発注及び検品作業で眼精疲労極まれりといったところであろう。
鼻は相変わらずイグアスの滝なのに、人中はカピカピのゴビ砂漠と化している。
あまりにも鼻から放水し過ぎて身体本体は渇水したダムの如し。
現在貯水率8%くらいだ。
ところで、夏ぶりに実家から水やり要請がかかったのだが早速初日から失念しました!
というわけで今この記事は実家の庭からお送りしております。
我が頭上ではヒヨドリがパヤパヤの頭を振り乱しながらギエエエエエエエギエエエエエエエ!!!と威嚇音を発しております。
例の、メンヘラピーマンがまだご健在なのだ。
「いじめっ子、世に憚る」の標語は早急に
「メンヘラちゃん、世に憚る」に訂正してお詫びしていただきたい。
【メンヘラピーマン】
水やりをサボると拗ねて
「もう、枯れてやるんだから!」
としおっしおになるけれど水をあげるとすぐにピンと胸を張る、実家にあるとてもかわいいピーマン。
月曜日、ギチギチタスクをズビズビこなしていたところ実家の母から電話が来た。
母「ちょっと京都行ってくるからピーマンよろしく。」
私「ピーマン?」
母「そう、ピーマン! 水あげて、ついてる実はもいであげて。もがないと拗ねるから。」
私「わ……わかった。」
何やら母までもがピーマンをメンヘラとして認識しているという疑惑が浮上。
とはいえ、“わかった”と言いつつ何もわかっていない私は丸一日メンヘラを完全放置してしまった。
危うく実家の植物も全て枯らすところだった。
母が旅に出るから水やっといてくれと言い残していったことをすっかり忘れておった。
例によってやはり丸一日放置したメンヘラピーマンはヘラっていた。
なお、ピーマンは二本植っている。
そっくりなので、若干背の高い方を“リア”、低い方を“リオ”と呼ぶことにする。
この二人は姉妹だ。
ちなみに、リオが姉でリアが妹。
どちらも完璧主義で、それが故に思い詰めがちだ。
いつも、我が実家の庭の東側……そう、トー横に二人並んで佇んでいる。
しかし油断するとどこからともなくハイポネックスを入手してオーバードーズしてぶっ倒れている。
今日私が駆けつけた際は、真っ青な液体を15ml程飲み終えたところだった。
私は慌ててそれを取り上げる。
「何すんだよ!」
リアはふらつきながら取り返さんとしてくる。
「だめだ! 死ぬぞ!」
「もう……いいんだよ! あたしは十分に生きたんだよ! これ以上……どうしろって言うんだよ!」
「無理にとは言わん! もちろん死に近づいてなおその生を感じるという現象は私にもわかる! そして、人には人の、ピーマンにはピーマンの地獄があるということも! 承知しているつもりだ!」
「ヒャヒャヒャヒャ! 寒い! 寒いよおばさん! 暗に生きろなんて、軽々しく言わないで? 何がわかるの? あんたにわかられるくらいなら……」
……嘘だろ?
リオはハイポネックス原液を飲むつもりだ。
いや、もう飲み始めている。
瞳孔が開き始めている。
ワシ「JCS3(自分の名前が言えない)!GCSはE1(開眼なし)V1(最良言語反応なし)M3(異常な屈曲運動)!」
ピーマンの瞳孔ってどこですか?
意識レベル捏造するな!
※元・医療従事者によるこの所業は確実に免許返納ものである。
パキッているのはピーマンではなくお前の方ではありませんか?
ええ、そうです。
ピーマン収穫してパキッとかじりました!
うまい!
「秋茄子は嫁に食わすな」の対義語として、
「秋ピーは娘に食わせろ」で頼むぞ。
とかなんとか思いながら、
頼むぜ母ちゃん、生八ツ橋(抹茶味)と千枚漬け買ってきてくれよなと京都に煩悩を飛ばすなどしたが、
まるっきり返事がない。
三十三間堂の三十四体目になっていないことを願う。
そんな三十四体目になった疑惑の母から出発前に耳寄りな情報を得たので共有したい。
ぜひ、耳の穴をかっぽじってよく読んでほしい!
──間違えた。
目ェかっぴらいてよく読んでほしい!
母「三年ぶりくらいに知り合いから電話が来たのね。」
私「(宗教とか保険の勧誘だろ)うん。」
母「“Youtube始めたから観て、清きグッドボタンを!”だったの。」
私「へっへえ!」
母「五年ぶりくらいに電話してきた知り合いはさ、“息子(アラフォー)がTikTok始めたから観て、清きいいねボタンを!”だったの。」
私「ほっほお!」
母「どっちも観てないんだけどね。」
私「フゴォ!!!」
母は四十二歳の時に人に忖度することをやめた。
そのため我が家の歴史年表は母が忖度をやめた年を境に、
忖度やめる前→BS:Before Sontaku
忖度やめた後→AS:After Sontaku
の二つの時代に分かれている。
中学の歴史の教科書に載っていたはずだが……
覚えておられるだろうか?
確かにAS一世紀の時点で実家のお菓子ボックスからキットカットが消えた。
…….あれはことあるごとに我が家に現れては私が泣いて掘りごたつに逃げ込むまで
「勉強しろ」と攻め立ててくるゴーレム用のエサだったわけだ。
それはさておき続きだ。
母「それからこんな時期に葉書なんかきたら喪中葉書だと思うでしょ?」
私「年賀状送ってくれるなのやつね。」
母「“Instagram始めました!フォローお願いします”って書いてあるしちょうど暇だったから見てみたんだけど。」
私「インスタは見るんだ。」
母「南国の鳥の遺影みたいなのがびっしり並んでて、怖すぎて見てられなかった。」
私「え?オニオオハシとかハシビロコウとか?」
母「そんなもんじゃない!見ればわかる!」
私「じゃあスクショしてよ。」
母「何あんたまで小池さんみたいなカタカナ使って……」
【小池さんみたいなカタカナ】
小池百合子都知事がことあるごとに放つカタカナ語のこと。
ex)イニシアチブ、レガシー
というわけで、スクショではなくURLが送られてきた。
逆鱗に触れたものだから、恐る恐るアクセスする。
だって、これを踏んだらCloudflareの設定がぶっ壊れて全世界の全指から後ろ指さされるトラップが埋め込まれている可能性もなきにしもあらずだからな。
※オールバックフィンガートラップ
ウェブ関係に疎いフリをして実は天才ハッカーという可能性もあるだろう!
フンヌッセイヤッ!!
と格ゲーの掛け声みたいな不審者ボイスと共に瓦割りくらいの勢いでタップする。
ひらけた世界に広がるのは、
トロピカルカラーのアカコブサイチョウとどピンクのフラミンゴも真っ青のド派手メイクfeat.ド派手メイクでずらりと並ぶ妙齢の女性!
顔面の上で青と金のラメがタイマン張ってるし、ドレスでは赤とピンクのスパンコールがメンチ切りまくって一触即発の危機的状況!
もはや、フラミンゴじゃなくてドフラミンゴだよ!
【ドンキホーテ・ドフラミンゴ】異名:天夜叉
漫画・アニメ「ONE PIECE」に登場するキャラクター。
身長:305cm
誕生日:10月23日(39歳→41歳)
星座:天秤座
出身地:聖地マリージョア
元懸賞金3億4000万ベリー
金髪にサングラス、フラミンゴのようなピンク色の羽毛のコートという派手な出で立ちをした男。
「七武海で最も危険な男」「悪のカリスマ」と称される残忍・狡猾な性格。
ショッキングピンクの羽まつ毛がまばたきのたびにバサバサと風を起こす!
最大瞬間風速一〇〇メートル!
スマホから唐突に吹き出した暴風で自宅及び近隣家屋、そして突き当たりの信号機もろとも吹き飛んだのであった。
母よ……
こりゃあ遺影でもなんでもなく、海軍発行公式手配書だ。
要するに何かって
我々アラウンドサーティの間で久しぶりに連絡が来たらまず、
「新興宗教・マルチ・保険」を疑えというのが定石である。
それと同じく最近のアラカンことアラウンド棺桶……否、アラウンド還暦は「SNSを始めたから応援よろ〜」で、絶対に「観ろ」、そして観た上で「清きグッドボタンないしいいねよろ〜」というわけだ。
……よくみたらこのドフラミンゴ、某ゴーレムじゃないか!
私はお清めのキットカットを買いに走ったのだった。
そしてそのキットカットを携え実家の庭にいる、という訳なのだ。
何が「なのだ」だよ!
お前は喋るハムスターか何かか?
ヘケッ!
すまない。
最近、市内をネズミが駆け巡っているのだ。
もうね、わざわざ舞浜まで行かなくてもエレクトリカルパレード最前列で観られますからね。
某ネズミは世界各国同時刻には登場しないのだが、この辺りのネズミはサービス精神旺盛だから同時多発的エレクトリカルパレードを開催しております!
最近だと「穴と霜の籠城」とか「眠れないアラサーの俺」といった名作とのコラボレーションも実現したことが記憶に新しい。
いかんいかん。
ネズミのくだりは校正さんに「消せよ」って言われてたのだがな……つい。
お前、校正さんに見てもらえるレベルじゃないだろうって……?
甘いな!
俺は一人編集部だ。
【一人編集部】
編集長:俺
副編集長:俺
編集スタッフ:俺
編集アシスタント:俺
企画・アイデア:俺
ライター:俺
ダメ出し:俺(実質ダメは出ない)
校正:俺(唯一の良心。基本無視される。)
広報:俺
校正(俺)「おめぇ、わかってんだろうな?」
印刷工業長(イマジナリー)「もう止められません!一万部刷ってますから!」
今日も元気に稼働中!
ネズミ並みに勤勉!
わけのわからないことを言って読む人を煙に巻くのが我々一人編集部の仕事です。
一人なのに我々って言うな!
そんなこんなで、
久しぶりに連絡が来る時のアラウンド別あるあるをご紹介しましたが
これの水瓶座ver.をお伝えします。
先日、ワタクシの所属するLINEグループ「水瓶座救済会」のタイムラインが突如として動き出した。
三年ぶりの稼働である。
【水瓶座救済会〜フェブラリー・ライオット〜】
参加人数:4名
参加者:
2月1日生まれ→私
2月3日生まれ→この世の野菜は全て敵!のタクマ
2月6日生まれ→上品眼鏡のシマダ
2月8日生まれ→納豆ネバネバ官房長官
大学時代に結成された、クリスマスライブの日だけステージに登るバンド兼鍋パーティーフレンズ。
コンセプトは
「虐げられし二月生まれの救済及び占いで変人扱いされ過ぎな水瓶座の誤解を解く」。
──誕生月や星座とは無関係に変な気質の人間だけが集まったせいで誤解は解けるどころかより一層周囲の怪訝な顔指数が上昇した。
事態を重く見た牡牛座たちが、その後結成した“牡牛座の会”による「その瓶割るぞ」事件により、手持ち瓶を割られ、全員死亡。
表面上の滅亡を迎えた。
官房長(八日)「ネバネバ県庁を更地にした!」
シマダ(六日)「お前のせいで更地になった場所多すぎるんだよ」
かつて官房長は怒ると土地も、鍋の中身も更地にしていた。
鍋の中身に関していえば我々も更地にすることに大いに加担していた。
具体的にどこが更地になったかというと、
有名どころでは
三軒茶屋のキャロットタワー、渋谷の東急ハンズ、新宿御苑、出雲大社、八王子市役所、
無名どころでは
官房長と同じ学科のK氏の住むアパート、官房長自宅庭前に出没するたぬきの巣などがある。
怒ると、とはいえその更地になった場所に元々あった建物に怒っているわけではなく
たまたま不機嫌な時に思い出した建物を更地にしているに過ぎない。
──単なる巻き込み事故である。
官房長「いや、今回は本当にネバネバ県庁を更地にした!」
タクマ(三日)「それはつまり退職したということだろう」
私(一日)「職業欄が更地じゃん」
タクマ「俺も今職業欄更地」
私「過去二年くらい更地期間あるわ」
シマダ「俺も昨日まで更地」
官房長「全員更地!」
私「待て、私は更地に少し草生えてるから!」
官房長「“w”でしょ?」
私「おい」
タクマ「職業欄に草生やすな!」
シマダ「職業www」
私「それはつまり副業とかいっぱいすれば、職業欄大草原不可避! とか言える訳だよな!」
官房長「だがしかしだ。」
タクマ「ほぼほぼ大文字焼後の大の字部分」
私「最後、火消しは自分たちでやる。」
シマダ「俺たち水瓶持ってるからな!」
到底アラウンドサーティの会話(文字)とは思えない。
職業欄を大文字焼で更地にした挙句、常時携帯している水瓶で火消しってのは飛躍し過ぎだろう。
焼かれるべきは山でも職業でもなく、
我々自身だ!
そんな職業欄悲惨!無惨!な我々の不毛なやり取りは続き、
「振りかざしても良い正義」をついに発見したので報告する。
タクマ「そういえばさ、常に正義のヒーロー気取りの先輩いたじゃん?」
シマダ「あー、あのバズ・ライトイヤーみたいな人?」
タクマ「そうそうバズだ。職業欄更地になってすぐ連絡きてあったんだけどさ。」
官房長「わかった。無職はいかん! でしょ?」
シマダ「俺も職業欄更地なってすぐ連絡きた! で、すぐ働けって言われたな。」
私「私も連絡来た。働かざる者食うべからずって。」
官房長「ことわざ型は草!」
タクマ「あいつの無職センサーやばくね? 怖すぎるしキモ過ぎるのだが。」
シマダ「学生の頃から“無職is悪”みたいな節あったじゃん?」
──あった。
働かない奴……
いーけないんだーいけないんだー!
せーんせいに言ってやろ!
みたいな奴だったなバズ先輩!
私「振りかざしてもいい正義ってさ、“米は一粒も残すな”くらいのもんだとおもうんだけど、いかがだろうか。」
官房長「それな! 俺の実家米農家だし!」
タクマ「そうなの?」
官房長「そうだよ!」
タクマは官房長の実家米農家説を、キャラ設定だと思っていたらしい。
十年以上も。
十年以上熟成させた勘違いをこんなタイミングで覆されるのもまた乙である。
もしかすると我々の持つ水瓶の底にはとんでもないものがまだ堆積しているのかもしれない。
水瓶座の“瓶”は書けずとも、我々が水瓶座であることは変わらない。
我が鼻は迷惑過ぎるほどに水をたたえ、今もなおナイアガラの滝をも凌駕する流量で流れ落ちている。
ヘンテコ発言の数々でバックオールフィンガートラップにかかっても、思考は湧き出る水のように止めどない。
私は明日もピーマンに水をやる。
さあ、今日も元気にギチギチタスクをズビズビこなすぞ!
↑
我が大学が生んだ最強の現代文教師ナオミ。
↑
「気」せずではなく「期」せずです。
誤字です。
いいなと思ったら応援しよう!
よもぎちゃーん!
はーい!
何が好き?
ポテトチップスよりも
お・ぬ・し