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どうぶつたちのいるところへ

旅はあらゆるものに光をあて

様々なものを浮かび上がらせる。硬質なものから
やわらかなもの。しっとりとした素材が静かに時を
帯びている。行く先にふと現れては、旅の手ざわり
を温かなものにするどうぶつたちのいるところへ。



石畳にひらひらと浮かぶのは



雨の使いのあめふらし



鋳型に流し込まれた金属が



固まっては、柔らかな造形を立ち上げる


素材の温度をまとう動物の彫刻が



四国村のあちらこちらにぽつりと



のんびりと過ごしている。石の上に溶けるように



横たわるのはなでうさぎ



撫でてもらうのが心地よくて



訪れる人を待っているという



幾重に時間が降り積もる広場で



穏やかに遠くを眺めては、寝そべりながら



石畳を踏み締め上る人を待つ



旅で出会ううさぎは、ときにはびよんと


跳ねるように、旅の目線をぐらりと揺らす



神々の住まう社では


手水を担う存在となり



ひたひたと揺れる水の音を


うさぎの姿に重ねては



深い緑の下で、ひっそりと



ご隠居猿が仲睦まじく並ぶ



しんとした時間が流れている



あせゆく板塀に猿たちの



深くて沈むような質感が混じり合う



猿の物語は、それぞれで



いつかの旅では、ずらりと並ぶ


坂を上りに上り、たどりついた島の社



旅先にちょこんと座り


振り返っては、旅の空気を緩めてくれる



流れ坂をよいしょと上る途中の



小さな小さな石室に



お地蔵様のように住まう狐が



まとう穏やかな空気。狐は神様の使いとなり


旅をずっと見守ってくれている



時に狐は


猿と鹿とも仲良く過ごす



動物たちの物語が


遠い記憶に流れている



重ねるほどに思い出は鮮やかに


旅の線上にふわりと浮かぶ


四国村に住まう動物たちは


これからも訪れる人を見守り続ける


姿形を変え、旅をにぎやかなものにする動物たち。
ゆったりとしたり、伸び上がったり、ちょこんと
座り、ほのぼのしたりと、緩やかな線を帯び、旅の
目線をふと緩める、どうぶつたちのいるところへ。


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