「孤の家」ふりかえり&解説
こんにちは、宿木です!
先ほど、上記の創作大賞2023にエントリする小説を無事投稿したばかりです。その興奮(と疲労)さめやらぬまま、いまこの文章を書き始めています。
さて。このnoteは、今回エントリした小説の解説と思い入れについて、つらつら書いていきます。「小説読むのは苦手だけど、宿木に興味あるよ」という方は、「ああ、宿木ずいぶんがんばったんだね」くらいの気持ちでゆるゆる読み進めてもらえると嬉しいです。直接がんばったねって一言声かけてくれたら、寝不足の宿木が泣いて喜びます。
さて、約2ヵ月前、私は下記のnoteを投稿しました。
ここには「note創作大賞がんばるぞ!」という意気込みが軽やかに綴ってありまして。「余裕なかったら小説書き終わるまで沈黙するかもね~」くらいのゆるっとした気の抜けた予想が書いてありますが、いまの私は、2ヵ月前の私に言いたい。力をこめて言いたい。
思ってたより、ぜんっっぜん余裕なかったよ、と。
ふりかえり
あの日から、まず1カ月は1文字も書けないままでした。
書きたいテーマははじめから決まっていたんです。今回のテーマは「“母”を救うこと」でした。そのテーマの背景には、私自身の実母に対する葛藤や悩みがたくさん含まれているのですが、実際はすべての“母”にまつわる女性、あるいはその周辺にいる男性も含め、網羅的に描きたいと思っていました。
一方で、私は“母”になったことがありません。今回の小説の主人公もまた、“母”になったことがない自分のアイデンティティを盛大にこじらせています。その未経験の視点から“母”を救うことはできないだろうか、と、あらゆる自分の経験や、印象的だった出来事などを、継ぎはぎしては崩して、構築しては壊して、と繰り返しているうちに気付けば1カ月が過ぎていたのです。
同時に、今回のnote創作大賞2023には、あらゆるジャンルの選択肢がありました。宿木はふだん仕事で文章を書いているので、文章に対するお客様のオーダーというものを、けっこう意識しがちです。今回のコンテストの場合、それはジャンルだと思いました。また、審査にあたる出版社の方々のコメントや配信など、創作のヒントとなるコンテンツも豊富でしたよね。そういうのをすべて意識し、ダーツのブルを狙うような作品を作るのが、本来ならば受賞を狙う人間としては妥当な姿勢だったんだと思います。
でも、今回私は、その一切をやってません。というか、最初やってたんですけどまぁすんごく迷走しちゃって。だって私が今回書きたいテーマって、恋愛なのか仕事なのかわからなくて。寄せようとすると偽物っぽくなって、結局「オールカテゴリ」というふところの広い窓口に、自分の思いのたけをぶちこむことにしました。オールカテゴリを用意してくれた運営様、ありがとうございます。
そんなこんなで右往左往していたら、あっという間に締切2週間前とかになってたんですよ。その間ボツにしたネタとか途中まで書いてやめちゃった作品とかがまぁ多いこと多いこと……。投稿した作品自体にも、noteに投稿することを踏まえ、「描写がちょっと露骨すぎるなぁ」「そもそも長すぎるなぁ」といった理由からごっそり削ったエピソードがあります。いつかそのエピソードも何らかの形で足せたらいいなぁ……(希望)
そして7月は本業のほうも非常に忙しくて。もう、寝ても覚めてもキーボード打ってる日々で、頭が爆発しそうでした。この3連休なんてほぼ不眠で1日1食のコンビニ飯、そしてシャワーも浴びていないので、物理的に爆発しています……生活が死んでいます。
そして今回の小説は、かなり私小説に近いです。つまり、私の実体験に近しいエピソードがいくつも盛り込まれています。そのため、書きながら思い出すと胸が苦しくてはちきれそうになったり、情緒が不安定になって落ち込んだりと、副次的なキツさも感じながら作品を仕上げていきました。
作品の解説コメント
はい。本題です。今回エントリした「孤の家」は、4章からなる連作中編小説です。各章は1万文字強で、全章で5万文字程度の作品になりました。最終章以外は、章ごとに分離して読んでも、それなりに物語が始まって終わるよう、意識して書いています。すべてを読んだら見えてくるものがあるので、はじめから読んでもらえたら一番嬉しいですが、なにぶん長いので、長文を読むのが苦手な方は気になるタイトルだけでもクリックしてくれたら嬉しいです。
下記は1章ずつの、ネタバレしない程度の簡単な筆者コメントとリンクです。
1章は主人公の置かれた環境を描くイントロダクション的なものです。北海道の夏、一軒家に一人暮らしする女を描いています。彼女は「子どもがいない」ことが正しいのかという葛藤を抱いていて、どうにも自由という幸せを享受できないんです。その苦しさやもどかしさを、「働くことを選び、産まない選択をした女性」に届け~と思いながら書きました。ちなみに北海道のバーベキュー文化はほんとすごいんですよ。陰キャひきこもり族の私は毎年感心しています。
2章は主人公の高校時代を描きます。主軸に据えたのは、「母娘」です。「居心地の悪い家庭で育った方」「窮屈な家庭で育った方」に届いたらいいなと思いながら書きました。ほんとうに幸せな家族って、どんなもんなんでしょう。その肌触りを自分の家庭で学べなかった人間にとって、一生のテーマじゃないですか?ちなみに私はこの2章からスタートして、全体の物語を構成していきました。
3章は主人公の社会人時代に触れています。主軸に据えたのは「結婚」です。「結婚に踏み出せない方」「自分のパートナー選びに悩んでいる方」に届いたらいいなと思いながら書きました。幸せになりたいって思えば思うほど間違えた選択をしてしまうのって、麻雀で高い手を上がろうとすればするほど誰かに振り込んでしまう、あの感覚に近くないですか?すみません、執筆中ずっとMJ麻雀をプレイすることで現実逃避していたので、ずっとそんなこと考えてました。
最終章は、再び現在の主人公へと視点を戻します。いろんな過去を経て、主人公がどんな選択をするのか、「家」「家族」「パートナー」「生き方」に答えを出せるのか、見守ってもらえると嬉しいです。この章だけは、前章までを読まないと話が伝わらない構成になっています。ただ、最後のシーンは私が最も書きたいと願っていたシーンなので、一人でも多くの方に届いたらいいな、と願っています。私は創作のとき、必ず「これが書きたい」をラストに持ってくるんです。はい。
作品のアピールポイント
さらっと読み流せば普通に日常と心情を綴った重めの私小説っぽい読み物なのですが、じつは色々とつながるように考えながら書いてます。ある章で登場したものが別の色合いで他の章に登場したり、あれとこれを対比したり。登場人物にもそれぞれ思い入れがあって、物語が終わったあとも彼らの日常が続いていくことを想定して書きました。全員それぞれ主人公にしてスピンオフ書けるくらい好きです。
あと「孤の家」というタイトルは個人的にお気に入りです。「家」は私にとって、「孤」とは真逆のオブジェクトで、必ずそこに複数の人間が内在するものという思い入れが強かったから、「孤」と掛け合わせたことで印象を強めたかった。そんなことをコチャコチャと考えてました。
同じく創作大賞にエントリした方へ
お疲れ様でした!!ほんとうにお疲れ様でした!!!
ようやく私も自分の作品を投稿できたので、知っている方、フォローしている方でエントリ作品を見かけたら、できる限り読んで巡回しようと思います。もしも「私の作品を読んでくれ!!」という方がいましたら、気軽に下記のTwitterまで作品のリンクを飛ばしてください。できるかぎり応援します。お互い作品を読み合って「お疲れ様ー!」と声かけあいましょうぜ…!
https://twitter.com/yuki_yadorigi
メッセージ
さて、私は以前、別のコンテストで下記の創作小説をエントリしました。
この小説はまた異なるテーマを描いているのですが、今回の作品と共通しているのは、「未来に続く願いをこめた」ことです。
もう、ほんっと人生ってままならないっすよね。
あれが叶えばこれが叶わない。二度と戻らないものが、ほんとうに欲しかったものだったりする。一生「満足!」なんて言えないんだろうな、とつくづくため息が出ます。
それでも、わずかながらの希望と偶然の出会いが積み重なって、明日も生きていていいんだなって思える。その連なりが人生なのかな、と宿木は考えています。みんな少しの希望と絶望、あと膨大な後悔を携えながら、今を踏ん張ってるんですよね。
この小説はほかの誰でもなく、自分を救うために書きました。だから切実なんです。私自身が、この小説で救われようと、必死で自分の過去を追って、未来を願ったから。でも、そのエールがもしも他人、これを読んでいるあなたに届くなら、それはとても嬉しいことだなと思います。
そういう願いをこめて、私は5万文字を書きました。どうか多くの人に届きますように。そして、もし今回の「孤の家」を読んだ方で、「いい」と少しでも思ってくださったなら、ぜひ「スキ」を押してください(強め)。そしてさらに「いい!!」と力をこめて思ってくださったなら、SNSでシェアするなり、あなたの大切な読書好きの仲間にリンクを送りつけるなりしてくださったら嬉しいです。
今回の創作大賞、皆様からの反響も審査基準に影響するんですよ……!だから、宿木の宣伝塔になってください。お願いします。本気で書いたのですが私はそこまで影響力がないので、なにとぞ。
それでは……このメッセージを書きなぐれたので、宿木は3日ぶりのシャワーを浴びようと思います!!
最後に。
私の小説を好きだと言い続けてくださった同業の方に感謝を。
ずっと私のそばで見守ってくれているパートナーと親友に感謝を。
そして今回の話のテーマになった“母”という存在に感謝と尊敬をこめて。
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読んでいただき、ありがとうございました!もしコンテンツに「いい!」と感じていただいたら、ほんの少しでもサポートしていただけたらとってもとっても嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。